koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

Tokyo Express

2010年04月16日 21時57分31秒 | 時事問題,ニュース
・・・という言葉をご存知だろうか。
勿論「鉄」の話題ではない。
ひと言で言えば,冷戦時代旧ソ連のウラジオストックから千島列島を経て北海道東岸から本州の太平洋上を海岸線に沿って伊豆諸島付近まで南下するという示威行動と偵察(或いは挑発??)を兼ねたフライトのことである。
同じ曜日(水曜日が多かったらしい)に,同じ航空路で同じ機体で侵入を繰り返していたことから,在日米軍や空自で「東京急行」と呼ばれるようになったという。
使用されたのは,Tu-95(NATOコードは「Bea」)戦略爆撃機で,80年代後半はTU-160(NATOコードは「Blackjack」)も使用されたらしい。


そのルートには,千歳,三沢,松島,百里,入間といった空自の基地が存在するし,三沢と横田には在日米軍も居る。
冷戦たけなわの70年代がピークだったようで,年間200日を越える防空識別圏事案が発生したとも言われ,76年には20回の「東京急行」が識別されているという。
TU-95は二重反転ペラを持つターボプロップエンジン搭載の大型戦爆だが,機首と後部・側部には機関砲座が有り,一戦も辞さじという構えを見て取ることができたそうで,空自や在日米軍のパイロットのフライトは,もの凄い緊張を強いられるものであったことは,想像に難くない。
以前,アイスランド近くの大西洋上でハイビジ塗装の米空軍のF4E2機がTu-95の傍を併行して飛んでいる画像を見たことがあるが,今考えると恐ろしい話である。
もし,いずれかが一発でも撃っていたら・・・。
第三次世界大戦に発展しかねない事案となったかもしれない・・・。


冷戦終結とともに独立した旧ソ連邦諸国の保有するTu-95やTu160はロシア本国に回収されたらしい。
それとともに「東京急行」も消滅したか,と思いきや,プーチン政権下で原油価格の高騰等でロシア経済が持ち直すと,また増加傾向にあるということだ。
3年前にはTu-95が伊豆諸島沖まで来たというし,2年前にも同地で領空侵犯を繰り返したことをロシア外相が認めたらしい。
北方領土問題が棚上げされそうな昨今,実に危ない話である。
我が県で言えば,牡鹿半島沖合をTu-95が金華山をかすめるように飛んでいくのだから,物騒であること極まりない・・・。


Tu-160の生産も再び始まったようだし,北朝鮮問題は言うに及ばず中国艦隊が南西諸島間を横断したニュースも入ってきた昨今,再び冷戦が再燃などということになったらたまらない・・・。
日記@BlogRanking


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