がぶが立てなくなってからの16日間。
僕は居間に布団を敷き、毎日隣で寝ました。
しんどそうな様子を見るのはツラくもありましたが、
一緒にいられて幸せでした。
16日間というのも、おそらく闘病生活という意味では短い方なのでしょうね。
しかもその間、ワレワレに迷わせる要素をほとんどもたせることなく、
後悔ない諦めと、ちょっとの介護と覚悟をさせて、
あっという間に逝ってしまいました。
もうあっぱれとしかいいようがないです。
今回のことで、ああすればよかった、こうしたかった、など、
一切ないんです。
これって、すごいことですよね。
自分で思い描いていた理想の別れ方ではなかったのに。
もっと一緒にいたいという気持ちは、
この先何年生きてくれても変わらなかったと思います。
もうちょっとお世話したかったという気持ちがないわけではありませんが、
旅立つ2日前の動画見ると、もう本当に辛そうで、
これでよかったんだと改めて思っているところです。
最期の日も、この前でも後でも、
僕は看取ることができなかったかもしれません。
がぶがこの日を選んだ、といえばかっこいいかもしれませんが、
きっとそうでもないような気もしています。
がぶは僕には従順でしたし、だれに対しても温厚でとてもいいやつでしたが、
気を遣うタイプではありませんでした。
特に歳をとってからは結構気ままな部分も多かったように思います。
だからこそ余計に、僕に執着してくれるようになったのはうれしくもありましたが、
ミミが遠くなり、目も白内障がすすみ、
潜在的に不安を感じることが多くなってきていたのかも、とも思っています。
なので、今回もワレワレのためにがんばって生きていた、というよりも、
その時その瞬間を、がぶ自身が生きたいと思って生きていたんだと思うし、
尽き果てた時が、たまたまその時だったんだろうと思います。
でも、それでいいんです。
がぶの思うように生きてくれたのなら、それでいいんです。
最後の光景に入ることもできました。
僕はがぶのおかげで最高のドッグライフを過ごすことが出来ました。
本当に感謝しかありません。
ただ一つ、ウソとなり得ることを書いてしまっていたことに気づきました。
ここ数年かんがえていたことでもあるのですが、
がぶがいなくなったら、もうイヌを飼わないだろう、ということ。
ありがたいことに、がぶのことだけでなく、
ワレワレ、特に僕のことも多くの皆さんにご心配いただいておりますが、
皆さんが思っている以上に大丈夫で、
自分で思ってる以上にダメージがあるようです。
今までの記事では、できるだけ冷静に書いてきたつもりですが、
実際には、がぶにしがみついて泣き崩れることもありました。
病院でも説明を聞いている間は冷静だったのに、
自分の思いを伝えようとした瞬間、
思いがけず涙があふれ、うまくしゃべれなくなってしまったり。
みなさんからいただいたコメントを読み直しては涙したり。
そして、時間が経てば経つほど、しんどかったりします。
もう、コテンパンにやられた感じです。
それに、もし新しいコを迎えたとしても、
もうこんなに手をかけることはできないと思います。
「がぶが悪いコにならないように」と、
パピーの頃は本当に、本当にたくさんの時間をかけてきました。
がぶのもともとの性格や、
関わってくださった皆さんのおかげもありますが、
どこへ連れて行っても、誰と会わせても、
どんな小さな子供や、赤ちゃんに会わせても、
なんの不安も感じることはありませんでした。
でも、仮にがぶをもう一度迎えられたとしても、
この先、同じようには育てられないだろうなと思うんです。
それでも世の中、絶対なんてありません。
もしかしたら、明日にでも運命的な出会いがあるかもしれません。
これだけツラい思いをしても、
「それでもやっぱりイヌと暮らしたい!」
と思うかもしれません。
いや、そうなれたらいいなぁとも、実は思っています。
だって、こんなにステキな時間、
他の何ものにも代えがたいものだと知ってしまったのですから。
「ケモノのぬくもりを知ったものはそれなしでは生きられない」
尊敬する獣医師のこの呪縛のような言葉から、
僕は抜け出すことはできないかもしれないし、
抜け出したいとも思ってはいないんです。
今は無理だと思っていても、そんな日がそう遠くない将来、
訪れることをココロのどこかで願っています。
がぶ、14年前のあの日、出会ってくれてありがとう。
そしてこのかけがえのない14年間を、
本当にありがとね!
こんな脱力でおサボりなブログにお付き合いいただいたみなさま。
本当に長い間ありがとうございました!
今、がぶのいなくなったココロの隙間を埋めるように、
過去記事を読み直しています。
本当にいろんなところへ行ったし、いろんなことをしたなぁって思います。
がぶがいなければ行かなかった場所、出会えなかった方々。
改めてがぶの存在の大きさを感じますし、
また、ブログも続けてきてよかったと思っています。
それもこれも、読んでくださる皆さんがいなければ、
こんなに長く続けることはできませんでした。
感謝してもしきれません。
といいつつ、まだコメントのお返しもまだだというのに、
駆け足的に記事ばかり書いてスミマセン・・・。
忘れられない、忘れたくない出来事や想いも、
やはりどんどん忘れていってしまうもの。
書けるうちに書いておきたかったのです。
本当に最後まで勝手でスミマセン。
とはいえ、今後もしばらくはここを閉じるつもりはありませんし、
もうちょっと、書き足りなかったことなど書いてみようかなと企んでいます。
それこそ記憶力がどんどん弱まっていくワレワレのための備忘録でもあります。
もしお時間のあるときにでもお立ち寄りいただけたら幸いです。
あ、まずはコメントのお返しですけどね(笑)。
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