忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

キラー・トーア・カマタ細胞のはなし

2022年01月17日 | 忘憂之物

世界で最も信者が多い宗教はキリスト教。世界規模のロングセラーでもある聖書も「世界で最も読まれている本」になる。これはたぶん、ずっと抜かれないだろう。2位はイスラム教。コーランもベストセラーだ。

ピュー・リサーチ・センターの調査 によると3位は「無宗教」。日本はその割合が多くて7000万人~8000万人。ほとんどの日本人がそうだと言っていい。

結婚する際は教会。ウェディングドレスで片言牧師が「チカイマスカ」。死ねば坊さんがお経を読み、ハロウィンに騒いでクリスマスに騒いだら神社に参拝する。べつに興味がなければ聖書も読まない。宗教上の理由でアレがダメ、これは食えないという人がいれば「不便ですね」くらいの感想しかない。

年が変わるとき、1億人くらいの日本人は神社に行かないと気持ちが悪い。だからちゃんと「除夜の鐘がうるさい」という人がいれば「??」となる。

こういう人はたぶん、小鳥のさえずり、小川のせせらぎも煩い。お母さんの子守歌も天使の歌声も騒音に感じる可哀そうなアレだ、と思うことになっている。また、紅白歌合戦で「白組、紅組とか、このご時世どうだろう」とやっていれば、なにを阿呆なことを、と呆れることもできる。連綿と続く伝統に基づく「習慣」とはなかなかに壊れない。

あと食習慣もそう。日本人の好きな食べ物ランキングなどはあちらこちらでやるが、それらの上位は同じようなもので、寿司、焼肉、カレー、ラーメン、ハンバーグ、からあげ、などか。私も全部好きだ。アメリカも上位はホットドッグが外れない。あとはもちろん、チーズバーガーとBLT(ベーコン・レタス・トマト)のサンドウィッチにアップルパイとか。私はアップルパイはいらないが、あとは全部好物だ。つまり、甘くなければなんでも喰う。

国が変わればいろいろ変わる。文化も習慣も違って当然ともいえる。

例えば先日、正月休みを利用して倅と娘が家に来た。翌日、名古屋駅まで車で送る際中、半袖姿の欧米人がいた。外の温度は2度ほどか。数日前には名古屋にしては珍しく積雪もあった。日本人ならふつう寒い。

以前、直接聞いたことがある。応えは「ちょうどいい」だった。当時、若かりし頃の私も暑がりだったから、ふうん、と納得もしたが、要すれば平均体温が違う。アメリカ人は平熱が37度。日本人なら「微熱」で、これが続くと心配される。いまなら保健所に行かねばならない羽目になるかもしれない。

日本人は寒がりだから、結果的に重ね着をしたり、あったかいブーツを履いたり、なぜだか暖かい不思議な肌着があったりする。暖房もがんがんいれる。ともかく「寒い」が嫌いな民族ではある。アメリカ人は若き私と同じく、常に「暑い」と感じている。だから外気温が下がると「気持ち良い」になる。

ただ、気持ち良くても体温は下がる。人間の体温が1度下がると免疫力が10%落ちる、と言われているが、本当なら暑がりアメリカ人の免疫力は、寒がり日本人と比しても下がる傾向にあるのかもしれない。また、食生活もそうだが、例えば「味噌汁」が毎日出る家庭は減っただろうが、それでも年間通してまったく食べたことがない、というのは日本で住んでいれば難しい。

例えば「亜鉛」。亜鉛は筋肉と骨にだけあるのではなく、その他多くの臓器にて様々な酵素を構成する。新しく細胞が作られる際には必須になるミネラルのことだ。要するに人体に2gほど、常にあるほうがいい。言うまでもなく免疫力増強に多大な効果を発揮する。

無論、取り過ぎは健康に悪いから妙なサプリメントで摂るのはどうかと思う。そんなことしなくても、ちゃんと日本人のふたりにひとりはガンになる。3人にひとりはガンで死ぬ。免疫細胞も活性化するならがん細胞だって活性化するのだろう。「亜鉛を摂る」とか意識せずとも、日本で住んでいるなら、ふつうにちゃんと食べていれば大丈夫だ。

では、何を喰えば亜鉛が摂れるのか、と調べてみると、まあ、早い話が和食だ。もちろん、牛や豚にも含まれているが、例えば、私も大好きな「リブロースのステーキ200グラム」なら、摂取できる亜鉛の量は4.5㎎とある。亜鉛の吸収率は30%だから、これを2gにするには相当に喰わねばならないとわかる。50歳になった私は今でも5枚は喰えると思うが、それが亜鉛を摂るため、なら相当に頭が悪いとわかる。喰いたいから喰いたいだけ喰った結果に過ぎん。

焼き海苔に含まれている亜鉛は2gで3.6㎎とある。2枚喰えばリブロースを軽く超える。焼き海苔二枚で腹は膨れないから、150gほどのおにぎりを2個喰う。おかずが欲しいから「切り干し大根」にタケノコとゴボウの煮物、さらに正月の残りの田作り少々、もちろん、カツオで出汁を取ったわかめの味噌汁、お土産にもらった宇治茶などと一緒に摂れば、もはや「亜鉛定食」と呼んで差し支えない。ここにヒジキや刻み昆布などを加えると「亜鉛フルコース」とメニューに書ける。食材全部、亜鉛の代表食材みたいなもんだ。

また、腸内には体全体のリンパ節の60~70%がある。ウイルス攻撃基地のメインだ。リブロースステーキと切り干し大根、どちらが腸内環境によろしいのか説明はいらないが、もうひとつ大切なのは体温。「腹を冷やすな」はおばあちゃんでも言う。お腹が冷えているのと暖かい、どちらが100種類、100兆個の細菌がいる腸内の「パイエル板」などによろしいのか、といえば、日本酒でも三段仕込みの後は一日に1度ずつ、もろみの温度を上げるくらいだ。つまり、風邪っぽくて微熱がある状態、人体なら37度ほどがちょうどよろしい。


最近、よく「キラーT細胞」とか聞く。即座に「キラー・トーア・カマタ」が思い浮かんだのは私だけではないはずだが、これも巷で言われる「日本人だけがコロナ感染とかマシなのなんで?」の要因かもしれないとのことだ。過日、これが「ファクターX」だった可能性があると理研が発表していた。

SARSコロナウイルス2型、いわゆる「新型コロナウイルス」の変異株がどうのという前から、毎年、日本にも新型も季節性もインフルエンザはやってきた。2019年にも日本で3575人が死んでいる。およそアナウンスされるのは「超過死亡概念」だが、毎年だいたい、日本人の1000万人が感染、発症して1万人が死ぬとか周知の事実だ。そしてアメリカ人はその数倍の被害が出るのも同じことだ。人口も数倍だ。「何をいまさら」というのが本音のところか。

CD8陽性細胞傷害性T細胞、いわゆる「キラーT細胞」もそう。活性化したT細胞が一部、記憶免疫化して反応する。活性化リンパ球だ。優れているのはここだ。毎年毎年、少々変異しても見抜いて攻撃する。これが日本人の6割ほどにある、ということだった(アメリカ人は1割~2割)。

「アメリカの被害が予想を超えて大きい」の要因かもしれないが、問題はとっくに「別次元」に移行している。

最初は単なる集団ヒステリーに過ぎないと思っていた人も、そろそろ「別次元」の問題に気付き始めているのではないかと思う。はっきり書けば「異常」だ。橋下徹という無責任コメンテーターが「(ワクチン)未接種者の不利益はやむを得ない」とテレビで言ったとか。まさに常軌を逸している。

戦後、日本人はイデオロギーに対する「獲得免疫(記憶免疫)」が弱体化しているのかもしれない。その書き換えられた記憶免疫ではウイルスの侵入に気づかない。いま、世の中は明らかに変調をきたしている。会社で学校で以前より「おかしなこと」を聞くようになっている。願書や履歴書に「性別」はいらないとか、マスク外していたらダメ、近づいちゃダメ、メシ喰うときは黙ってろ、など「感染拡大ガ―」はわかるが、一先ず「おかしいんじゃ?」と思う。

飲食店では家族やカップルがアクリル板越しに食事する。家族は一緒に住んでいるだろうし、カップルなんか、このあともっと「濃厚接触」するだろうにメシ喰う間だけアクリル板だ。これにおかしいんじゃ?と問うと「違反していたら補助金がもらえない」とか「評判が悪くなったら困る」という返答がある。当局が決めたルールですから、だ。どこかの国を思い出さないか。

つまり「症状」が出始めている。

武漢から発生したコロナウイルスにはキラーT細胞が活性化してくれる。腸内から脊髄から活性化したリンパ球が対処してくれる。しかし、頭の中や心の中に侵入して巣くう毒性の強いウイルスは好き放題に暴れまくっている。最近、ようやく「目に見え始めた症状」に気づき、慌てて対処する事例が後を絶たない。毒性の強いウイルスも死滅が近いことを悟ったのか、ある意味、必死になって無茶もして目立つことになった。

元公職にあって、現在でも公党に影響力のあるコメンテーターが公共の電波にて公然と「差別も致し方なし」を言っている。野党第一党の代表が前代未聞の世論操作がバレても「調査は終了」と知らぬ顔だ。

感染爆発に人権侵害、女性蔑視だと東京五輪にあれほど声高に反対した連中も、すべてにおいてそれどころの話ではない北京五輪には静かなものだ。真相はどうあれ、世界的に有名な女子テニス選手の件にしても、あれほど元気だった「MeToo」もなにも聞こえない。

武蔵野市の外国人住民投票にしても、強制送還拒否の外国人への対応にしても、外国人労働者の実質「無制限受け入れ」なども危ういを通り越している。

数も種類も多くて対応もし切れていないのではないかと危惧するが、日本人の自然免疫にも期待したい。日本の伝統からなる素朴ながらも鋭い感性こそ強みだ。おかしいことを「おかしい」と気づくアンテナを大切にしたい。

例えば、気持ち悪い親中岸田政権の支持率が高いとか。これを言うと「公正な調査結果だろ。文句があるなら自分で聞いて回れ」と叱られる。2020年のアメリカ大統領選のときみたいだが、おかしいと思ったから「おかしい」と言っただけなのに、おかしいと思うお前だけがおかしい、おかしいなんて思うな、とヒステリックに反応する連中が同じ顔だとか。

いま、おかしいこと、が増えているはずだ。



 



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。