漫画界では不朽の名作、スラムダンク。
バスケットボールを通して成長する主人公桜木花道の姿を描き、胸が熱くなるシーンがいくつもあります。
その中でも最も有名なシーンはこれでしょうか。
安西先生の代名詞とも言えるこのセリフ。
世代を超えて、幅広く知られているのではないでしょうか。
作者の井上雄彦さんの思いが詰まった作品とも言えると思いますが、わたくしは同じ井上さんの作品で「バガボンド」が好きです。
こちらの主人公は宮本武蔵。
武蔵は様々な強敵との斬り合いを制していく中で果てしなく強く成長します。その中で京の吉岡一門の恨みをかい、総勢70人の門弟との決闘(と言えるのか?w)で、脚に大きな傷を負ってしまいます。
医者に「二度と剣を握れなくなる」とまで言われる武蔵ですが、どうしても剣の道に戻ることを望みます。
そこで武蔵に対して仏師が言った言葉がこれ。
面白いですね~。
井上雄彦さんのセルフオマージュだと思いますが、とても深いセリフに感じます。これをどのように捉えるか。作者の年月の経過による心境の変化、というよりは、何でもかんでも諦めず頑張ればよい、というものでもない人生の難しさ、複雑さがにじんだ言葉のように思います。
決して安西先生のセリフが否定される、というわけではないと思うんですよね。また、この仏師が気力に乏しく凡庸な人であることの描写をするためにこのセリフを言わせているわけでもないと思います。
バガボンドは剣豪・宮本武蔵を描きながら、読んでいるといつも気持ちの持ち方や物事の捉え方を考えさせられるマンガです。
今日はこのへんで。