4日目 最終日
ガンジス河沐浴見学へ
日の出前に出発です。
昨夜、プージャーで訪れた場所へ。昨夜の喧騒とはまた違う雰囲気でした。
途中ガイドさんが店の人に声をかけられたようで「チャイ飲む?」と聞かれましたが、遠慮しました。この時間にモーニングコーヒーならぬモーニングチャイを飲むのも楽しみの一つだったのかもしれません。思わず口にするのが怖かったので断りましたが、最終日だったし、ガイドさんを信じて飲んでみれば良かったかな。
ガート(川岸に設置された階段や足場。巡礼者の沐浴の場や洗濯場として用いられている)へ到着。小型のボートに乗り込みます。昇る太陽が素晴らしいです。
↑ ヒンズー教の神様、ガネーシャ。商売と知恵、学問の神様。象の頭を持つ。ちなみにお母さんが集めた垢からガネーシャは生まれていますインド神話興味あるわー
↑日本人か韓国人と思われる女性が、一人ボートを貸し切り、写真撮影に向かうようです。颯爽としていて、かっこ良かったです
見所の84ものガートのなかには、ヒンズー教徒の火葬場もあります。灰はガンガーに流されますが、十分に人生を経験していない子供と、すでに人生を超越しているとされる出家遊行者は火葬されず、石の重石をつけて河の深みに沈められるそうです。旅行前に読んだ少し古いインドの本では、ガンジス河にはいろいろな物が浮いていると書かれていたので、一番ハラハラしましたが、何も浮いておらず、きれいでした。
↓ ガンガーに捧げる花を準備。
風で火をつけるのが難しく、他国の方々とワイワイ協力しあいました。
遠くに見えた火葬場では煙があがっており、煙の近くでは遺族らしき人が見守り、運んで来た担架が立てかけられていました。「焼けるのを待つ遺族だけでなく、燃え残りを狙う野良犬や、迷い込んできた白牛もこれを見守っている。その向こうで(陸から見たガンガーでしょう)、やがて生あるものすべてを飲みこむガンガーが無表情に流れ続けている」と本にありました。魂に触れる経験とはこの事だなと、感動しました。
日がすっかり登り明るくなって来ました。ボートで戻ります。
↑「久美子の家(右、日本語で書かれています)」。東京出身の久美子さんは訪日中のインド人の芸術家と知り合い、1977年頃に結婚しインドに渡りました。インドに疲れた久美子さんは、自宅を宿にすれば日本人と話せてさみしくないと、1982年頃に宿を開業されたそうです。90年代後半には「猿岩石(有吉さんね)」のバックパッカーの番組の影響で最盛期を迎え、一晩で60人ぐらい泊まっていましたが、現在は10人ほど。検索をすると破格な値段で、強靭なバックパッカー向けなようです 現地の巡礼者が行き来し、もっとディープなインド、ヒンズー教、を見たいチャレンジャーな方向けのようです。インドの地、しかもこの一番宗教色の濃い場所で生きてきた久美子さんは、凄すぎます。インド人に恋をし(カッコいいですからわかります)、インドのカオスに疲れ、インドで生き抜くその強さ。波乱万丈な生涯のお話を聞いてみたいです。
↑ブルーの神様は、シヴァ神。ヒンズー教の最高神。ヒンズー教には⑴創造 ⑵維持 ⑶破壊の3大神様がいます。宇宙を作り、維持し、そして破壊するというサイクルで世界が回っていると考えられています。なんだか企業サイクルみたいです シヴァ神は⑶の破壊担当です。長男ガネーシャの首を跳ねて、とってきた象の頭を付けたという神話がありますインド神話読んでみるわー
容姿はおでこに第3の目があり(ヒンズー教既婚女性がつけるビンディとは関係ないそうです)、三日月の飾りを付け、虎の皮をまとっているそうです。
ボートを降りると、早朝よりも沐浴をする人が増えています。
我が家は手だけ入れてみました。
洗濯をする際に、使う水をわざわざガンガーから運んできて衣服を清める人もいるそうです。
車へ戻ります。早朝よりも少し人が増えました。
↓ 子供のミルク代を恵んで欲しいとパパに乞う女性。そのうち諦めてくれました。
ガイドさんにもよく物乞いが寄ってきていて、ガイドさんはポケットから小銭らしきものを手慣れた様子で渡していました。
車に乗り込み、観光します。
喧騒から、落ち着いた雰囲気に変わりました。
バラナシヒンズー大学
化学、テクノロジー、薬学、農学など、最先端分野において国内外で成功しているそうです。
アーユルヴェーダ(インド医学)でも有名とのこと。そういえは、おでこに垂らすイメージのアーユルヴェーダってインドでしたね
↑ 学生でしょうか。
↓グラウンドもあります
緑が多くて、綺麗で清々しい雰囲気です。
大学内にあるヴィシュワナート寺院。ヒンズー教のシヴァ寺院です。
↓宗教を問わずに誰でも見学ができるとの事なので、信徒の参拝を見学。
毎日ガンジス河のガートからここまで続けて参拝する方も多いとか。
寺院を出ると、ヨガを習っている人がいました。そうだインドはヨガの本場だった!
車を走らせると、
ドゥルガー寺院。ヒンズー教の女神の寺院です。
ガイドさんから「ヒンズー教徒以外は本堂に入れないけど、行く?」と聞かれましたが、車窓から真っ赤な色は観られたので、立ち寄りはしませんでした。
バーラトマータ寺院
寺院とは思えない普通の建物に靴を脱いで入ると(ガイドさんが靴の係の人にチップを渡していました)、大きくて見事なインドの立体地図がありました。緻密で地形を見るのが楽しくて、床がひんやり気持ちよく、穏やかな空間だったこともあり、ずっと観ていたかったです。あとから詳しく分かりましたが、ここはヒンズー教の寺院ですが、本尊が、なんとこのインドの地図でした。母なるインドとして、インド地図を神様として祀るだなんて粋だなと思いました。ここを建てたのはそう、インド独立の父、マハトマ・ガンジー。そうだインドと言えばガンジー、忘れてました。
少しぶらぶらと歩き、車が待機している場所へ向かいます。
途中で野菜を売っていました。
道路や建物、肌の色、洋服、自転車などは茶色で明るい色ではないので分かりにくいのですが、野菜は鮮やかで新鮮だし、よく見ると並べ方も綺麗
車に乗り、一旦ホテルへ戻ります。帰国便のお迎えまで自由行動です。
↓ホテルの部屋
↓ホテルの窓から。1件目のホテルと部屋は似ていますが景色は大違いです
ホテルからお散歩。アラジンのミュージカルかな?良さそう
綺麗でおしゃれで近代的なショッピングモールがありました。
なんだこんなに近くにあるんじゃーん。入り口で何故か警備員にパスポートを見せました。今までコッテコテのインド観光をさせられていたのだと思います。
最後にお散歩できて良かったです。
そして恒例のマック調査
全体的に、きめが粗い?ナチュラルともいう?ツルツルしていない感じ?
でもマックなのでほっと一息。
あとバナナ同様、万国共通安心な食材、ありました。コカコーラ
↓最後にホテルのロビーにて ベンガルトラかな?
そしてガイドさんと近くの食堂で昼食。
焼きそばや、中華風のランチ〜美味しい〜
途中で出して欲しかった〜 まあ、途中で出たらなんだこれは?となるかな
今思えば、朝ごはんは、ほぼホテルから渡された紙袋に入ったパンやバナナや卵を車で食べました
ワラナシを案内してくれたガイドさん、ありがとうございました。
疲れてテンションが下がった、感じの悪い家族だったかもしれませんね、ごめんなさい
でもデリーから始まるツアーだったら、ワラナシで疲れマックスな観光客も多いんだろうな。
頑張ってください、日本に来ることができますように
ちなみに、デリーのガイドさんは、シティボーイといった感じでスマートで、いいとこの子かと思われました。ありがとうございました。
インディラガンディー空港でお土産を買って、成田へ帰国します
見た目よりも性能の良いコースターや、インド医学に関するのか、パパ曰く凄く良い歯磨き粉などなど、お土産で買ってきました。
最後にお忘れなく、インドブランド、キングフィッシャービール
インドでお酒はここで初めて口にしました。空港の一角にお酒が飲める店があり、金額がお高めでしたが思い出作り。
イスラム教は飲酒を禁じていて、ヒンズー教もあまり好みません。禁酒法が施行されている州もあったり、特定の祝祭日は国全体で禁酒が行われます。主要道路や鉄道駅から500m以内でのアルコールの提供は禁止されてもいるそうです。
帰りもよろしく、エアインディア。 さようなら、インド!
↓おじさんも、ありがとう
↓最後も出たな!草食動物の餌のような、●●●のような物!
↓日本に近づき、千葉か茨城辺りの上空〜 帰ってきた〜
ただいま、日本〜 この艶感が清々しい〜
そして我が家の定番ルート、スシローでお寿司を食べてから帰宅しました。
インドはカオスな国だと言われますが(カオス=混沌=物事が入り混じっている)、まさにそうでした。この何とも言えないカオスな世界をもっと知りたくてインドにハマる人の気持ちが良くわかります。
多くを知ってしまったので、更に知りたい事が増えました。今までブッダはまるでおとぎ話の主人公のような存在でしたが、多くの宗教者が集まっていたワラナシを目指し、タイや大陸を経て仏教が日本にやってきたという現代に繋がる起源の話。カースト制度を引き継ぎ、土着の神々から形成された多神教のヒンズー教。対するイスラム教との融合。ガンジーなど、そうそうインド神話もです
もう一度、インドへ行ってみたいです。
でも次は、豪華なホテルで。一流シェフが作るモーニング、インド映画のような煌びやかなお部屋に泊まり、豪華なバスタブに浸かりたい。そしてカオスなインドは勿論、I T最先端の地、日本企業が集まる場所も見てみたいです。
遠藤周作『深い河』より【登場人物、美津子の言葉】
「フランスなんて、あまりに秩序だって、混沌としたものがないんですもの。カオスがなさすぎますわ。コンコルド広場やヴェルサイユの庭を歩いていると、私、そのあまりに整然とした秩序を美しいと思う前に疲れる性格なんです。それにくらべると、この国(インド)の乱雑さや、何もかもが共存している光景や、善も悪も混在しているヒンズー教の女神たちの像の方が帰って性に合うんです」
『地球の歩き方インド』より
「インド、それは人間の森。木に触れないで森を抜けることができないように、人に出会わずにインドを旅することはできない。インドにはこういう例えがある。深い森を歩く人がいるとしよう。その人が、木々のざわめきを、小鳥の語らいを心楽しく聞き、周りの自然に溶け込んだように自由に歩き回れば、そこで幸福な1日を過ごすだろう。だがその人が、例えば毒蛇に出会う事ばかり恐れ、歩きながら不安と憎しみの気持ちを周りに振り撒けば、それが蛇を刺激して呼び寄せる結果になり、まさに恐れていたように毒蛇に噛まれることになる。さあ、今旅立ちの時。インドはキミに呼びかけている。さあ、いらっしゃい!私は実はあなたなのだ」