宇宙世紀0079末_。
地球連邦軍は新たに開発されたニュータイプ専用モビルスーツ「RX-78 ガンダムNTー1アレックス」を密かに地球・北極基地からサイド6:リボーコロニーにて稼働テストを行う為、運び出していた。
この情報を掴んだジオン公国軍の特殊部隊「サイクロプス隊」は、機体を奪取すべく北極の連邦軍基地を襲撃する。
しかし作戦は失敗し、目標物は宇宙へ飛び立ってしまう。
機動戦士ガンダム0080・外伝
◇傀儡たちの狂想曲◇~ラプソディー~
宇宙世紀0080_。
サイド6:リボーコロニー
新型ガンダムがサイド6:リボーコロニーへ運び込まれたと知ったジオン軍は再びサイクロプス隊を召集、リボーコロニーへ送り込み、奪取を果たすべく「ルビコン計画」を発動した。
同じころ、地球から新たにガンダムアレックスをより強力で高機動力を持たせるべく、ジオンから入手したモビルアーマーの開発資料を基に造られたオプションパーツを届ける為、グレイファントム級二隻が出航した。
既にアレックスには強化パーツとしてフルアーマーパーツが存在するが、ニュータイプ専用モビルであるアレックスで是非、人工的に能力を高めたニュータイプ(強化人間)も合わせてテストしたいとの事で連邦にとっても、興味深い内容である事から追加プログラムされた。
ジオン独立戦争と呼ばれるこの戦争も一年を迎える頃に成ると、一枚岩であった連邦軍の中にも、いわゆる各"派閥"が自己主張をしはじめ、一枚岩とは言えない状態に成っていた。
とかく、准将に昇給した上級士官ジャミトフ・ハイマンは、ニュータイプに関しは、人は只今の現れ方でもニュータイプのような感覚の共有は可能だと信じており、愛情という言葉の意味をはなれた解釈だけですませて、その解釈の中でのみ利用しているから愛情が小さくなるのであり、人の意思と感性の狭隘さを突破するだけで、人はニュータイプになり得るという信条を持っている。
だが、研究する将校の「人工的に強化した者なら兵器として利用すれば、あるいは、その強化人間をコントロール出来ればジオンいや、他の勢力が現れたとしても、「我々が掲げよとする旗の元に集まる同志たちに戦価をもたらし、また戦禍を軽減するでしょう。」との一言によって黙認するように成った。
そのジャミトフはアースノイド出身のエリートではあったが、地球を汚染し続ける地球連邦政府と地球連邦軍のエリートを憎悪しており、地球環境再生の一環として人類の大規模虐殺を実行したジオン公国のギレン・ザビに共感していた。
地球環境破壊の原因をアースノイドを含む地球圏の人口増大にあると考え、「少数のエリートによる地球圏の管理統制」を目指したギレンの思想に影響を受けたジャミトフは、地球環境の保護・管理のために、地球連邦政府の独裁的支配や、アースノイドを含む人類の大半を粛清するための大規模戦争を目指すようになった。
また、ホワイトベース隊の活躍を好機に捉え、彼らの支援にと考えるジョン・コーウェン中将は地球連邦宇宙軍第3地球軌道艦隊司令で、連邦軍再建計画の一環であるガンダム開発計画の責任者である。
また、ホワイトベース隊の活躍を好機に捉え、彼らの支援にと考えるジョン・コーウェン中将は地球連邦宇宙軍第3地球軌道艦隊司令で、連邦軍再建計画の一環であるガンダム開発計画の責任者である。
当時の連邦軍内部においては少数派である改革派に属している。
数少ない「アムロ」たちの理解者であるが、南極条約を無視して核兵器搭載型のガンダム試作2号機の開発を推し進めた中心人物でもあり、単純に穏健派とは言い難い一面もある。
だが、今回の戦闘(そうどう)で、ガンダム開発計画に拍車を掛けるきっかけと成った事で研究機体は失ったが「よし。」とした。
◆
「……これがモビルアーマー……!?」
「いや、モビルスーツの強化パーツなのか!?」
「こんなバカデカイ代物…誰があやつれるんだ?」メカニックの一人、ガヤが呟くように云った。
「あの娘さ。」同じく作業するメカニックが人差し指を向けながら答えた。
指先を目線で追うとそこにはまだ、幼さの残る少女と技術将校のラクア・シューマン大尉と何やら話していた。
「……真面(マジ)か……。」ボソリと呟くメカニック。
「ああ。そのまさかだ。」
「大きい声じゃ云えないが、"ニュータイプ"らしい。」
「ニュータイプ?」
「ニュータイプって、噂されてるホワイトベース隊の「アムロ」と同じって事?」
「まぁ。簡単に云えばそうだ。戦災孤児だったらしく大尉が養子にしたとかって噂だ。」
「養子に…養子にした子供を戦地に送り出すなんて……。」
「戦地じゃねぇ~よ。中立(サイド6)コロニーのリボーだよ。」
「そこで先行搬入されたニュータイプ専用ガンダムと合わせてテストだよ。」
「テストパイロットだ。」
「…まぁ。そうだけど……。」
「でも、そのニュータイプ専用ガンダムは天才的な新人パイロットが担当するんじゃ!?」少女を「ジィ~」と見詰めならがら質問した。
「テストも複数でやれば、一人一人の負担も軽減出来るだろ。」
「てか、何、見とれてんだよ。"ロリ"かよ。」
「ん。えっ!?違う違う!」慌ただしくジェスチャーを交え、ガヤは返事を返した。
「ん!?」
「そこ!何を遊んでいる!」
「遊んでないで仕事を済ませろ!」ギロりと睨んだラクア大尉の叱責が飛んだ。
「クスッ」と笑う少女はガヤにウインクを飛ばした。
「おませな娘だ。」と心に思いながら作業に専念した。
【フッシャ・ラクア(少尉)】
強化人間。
14歳。女性。
元々はサイド7コロニーで親子三人で暮らしていたが、ジオン軍特務隊"シャア"の部隊よる強襲によって、戦闘に巻き込まれてフッシャの目の前で両親は死亡、そのショックで声を失った。
(現在はラクア大尉の開発したA.I搭載型声音補助器を装着、機械的な声音とは異なり、失われる前の声音で会話が可能。)
瓦礫が散乱する市街地をふらふら歩いて居るところ、当時、非番だったが非常呼集で呼び戻されたラクア大尉の目に止まり、保護された。
保護された後、ラクア大尉の養子とした。
そのまま大尉が所属するニュータイプ研究部隊に配属された。
特別階級として少尉相当を与えられている。
これはテスト後、正規パイロットでエースとして配属される事を見越しての待遇である。
アムロ・レイが15歳でパイロットを務め、活躍中である事を考慮してである。
※拠点制圧用モビルスーツ研究開発機(モビルアーマー)「ズー」開発補佐パイロット。
現時点では連邦軍内にはモビルアーマーの概念が存在しない為、"拠点制圧モビルスーツ"と呼称した。
【モビルアーマー】
("MOBILE All Range Maneuverability Offence Utility Reinforcement" 、全領域汎用支援火器)の原点は、ジオン公国軍が配備したビグロの原型機「MIP-X1」にさかのぼる。
MIP社が開発したMIP-X1は、ジオニック社が開発したモビルスーツ(MS)の原点であるクラブマン (ZI-XA3, MS-01) に敗れ、主力兵器としての地位を獲得できなかった。
しかし、MIP-X1はAMBACは宇宙空間での性能は極めて高かったことから、AMBACシステムを用いた強力な機動兵器・MAとして開発される運びとなった。MSは汎用兵器としてはその性能を発揮したものの、それ故に局地戦に対応しきれない事態も発生していた。
MAはその解決策となる攻撃力を重視した移動支援火器として機能し、一年戦争時において通常のMSに搭載できるほど小型ではなかったサイコミュを実機投入する事も可能だった。
MAは移動砲台との中間的な存在であるアッザムを経て、MIP-X1の発展型であるビグロ、攻撃力重視の通常型MAとしては究極系のビグ・ザムに派生。
MAは移動砲台との中間的な存在であるアッザムを経て、MIP-X1の発展型であるビグロ、攻撃力重視の通常型MAとしては究極系のビグ・ザムに派生。
また、一年戦争時点では未だ開発段階だったサイコミュを搭載するニュータイプ専用機としてブラウ・ブロやエルメスが開発されている。
一方、地球連邦軍では、MAという概念がそもそも存在せず、ボールやガンタンクといった、ジオン軍でいえばMAの範囲に含まれるような機体でもMSと呼んでいた。
一方、地球連邦軍では、MAという概念がそもそも存在せず、ボールやガンタンクといった、ジオン軍でいえばMAの範囲に含まれるような機体でもMSと呼んでいた。
宇宙世紀0083年頃になると、地球連邦軍は旧ジオン公国軍の兵器開発を研究し、MSの汎用性とMAの局地戦能力を付加した機体としてアッシマーやギャプランなどの可変MA (TMA) が誕生した。
さらに、TMAで培われた技術をMSにフィードバックした機体群としてΖガンダムやガザCなどの、MS形態に変形できる可変MS (TMS) が開発・実戦投入された。
◆
イメージとしては「怪鳥ズー」である。
入手したジオン軍のモビルアーマー:ビグロのデータを基にラクア大尉が設計、開発し、アナハイム社で造らせた。
ガンダムアレックス・セカンド・ズー
ガンダムアレックス・セカンド・ズー
全高
38.5m
全長
140.0m
73.0m(メガ粒子砲部を含まず)
全幅
62.0m
本体重量
226.4t
全備重量
453.1t
装甲材質
ガンダリウム合金
出力
38,900kW
推力
377,500kg×6
総推力:2,265,000kg / 265,000kg
武装
メガ・粒子砲
大型ビーム・サーベル×2
インコム(オールレンジ)コンテナ×16
搭乗者
フッシャ・ラクア
※後にガンダム試作3号機(デンドロビウム)RX-78GP03 / RX-78GP03Dの開発に繋がる。
攻撃・防御を半自動型の兵装であるインコム(オールレンジ)で対応し、パイロットは高機動な機体の操作に専念するというコンセプトのもとに開発されている。</failnaught>
<failnaught>全身に装甲とスラスターが追加されているほか、バックパックの左右には後年のクロスボーン・バンガードで開発されるビギナ・ギナのフィン・ノズルのひな型ともいえる推力偏向システムと、後頭部には同じくデナン・ゾンなどに搭載される特徴的なツインアイタイプのセンサーパックが増設されている。
追加武装としてバックパックに2基、両肩・両腕・両脚にそれぞれ1基ずつ計8基のインコム・ユニットを搭載しており、両肩のものはビーム砲、両腕のものはビーム砲兼ビーム・サーベルとして未展開状態でも使用可能。</failnaught>
追加武装としてバックパックに2基、両肩・両腕・両脚にそれぞれ1基ずつ計8基のインコム・ユニットを搭載しており、両肩のものはビーム砲、両腕のものはビーム砲兼ビーム・サーベルとして未展開状態でも使用可能。</failnaught>
<failnaught>また、インコム8基を円形に束ねた状態でビームを斉射することにより、強力なビーム砲として運用することもできる。</failnaught>
◆
◆
トリントン基地を発進したモンタナは僚艦ウィンスコンと共に、地球と月の裏側のほぼ中間点に到達した。
だが、その二艦を狙う一機のモビルスーツの姿があった。
ゲルググtype:J。ルウム会戦時の残骸が無数に漂流する中、その残骸に紛れ潜んでいた。
更には、ミノフスキー粒子の散布が最も多かったこの宙域はキシリアの配下でサイクロロプス隊の支援の為、派遣された強襲偵察隊にとって姿を隠すのに好都合な宙域であった。
「ペガサス級が二艦も!?」
「わざわざ二艦もペガサス級を出して来たという事は、ただのパトロールじゃないな。」
「どちらかの艦(ふね)が貴重品(おたから)を運んでいるとみた。」
ゲルググtype:Jは、ここぞはがりに僚艦であるウィンスコンに攻撃を仕掛けた。
艦に近づくにつれ、弾幕が厚く感じていた。
「ん!?予測、的中だ。」
「やはりな。後方のペガサス級は"新作"を牽引していやがった。」
「チッ!!流石は最新の艦、防御力は高いな!!」
「だが、クルーの技量が低いッ!!」
「貰ったぁぁぁぁぁーーーッ!!」
type:Jは対空砲火を掻い潜り、ブリッジ直上からビームマシンガンを撃ち放つ。
爆発で飛び散るブリッジの窓。
空気の流出と爆風が交差、ブリッジに居たクルーたちは空間(宇宙)ヘと吸い出されていった。
ブリッジを失ったウィンスコン艦はコントロール不能、爆没した。
たった一機のモビルスーツの攻撃に三分ともたずに沈む。
だが、その二艦を狙う一機のモビルスーツの姿があった。
ゲルググtype:J。ルウム会戦時の残骸が無数に漂流する中、その残骸に紛れ潜んでいた。
更には、ミノフスキー粒子の散布が最も多かったこの宙域はキシリアの配下でサイクロロプス隊の支援の為、派遣された強襲偵察隊にとって姿を隠すのに好都合な宙域であった。
「ペガサス級が二艦も!?」
「わざわざ二艦もペガサス級を出して来たという事は、ただのパトロールじゃないな。」
「どちらかの艦(ふね)が貴重品(おたから)を運んでいるとみた。」
ゲルググtype:Jは、ここぞはがりに僚艦であるウィンスコンに攻撃を仕掛けた。
艦に近づくにつれ、弾幕が厚く感じていた。
「ん!?予測、的中だ。」
「やはりな。後方のペガサス級は"新作"を牽引していやがった。」
「チッ!!流石は最新の艦、防御力は高いな!!」
「だが、クルーの技量が低いッ!!」
「貰ったぁぁぁぁぁーーーッ!!」
type:Jは対空砲火を掻い潜り、ブリッジ直上からビームマシンガンを撃ち放つ。
爆発で飛び散るブリッジの窓。
空気の流出と爆風が交差、ブリッジに居たクルーたちは空間(宇宙)ヘと吸い出されていった。
ブリッジを失ったウィンスコン艦はコントロール不能、爆没した。
たった一機のモビルスーツの攻撃に三分ともたずに沈む。
開戦時に、物量に物を言わす連邦軍の実態をさらけ出していた。
だが、ラクア大尉が指揮を取るモンタナは、先程爆沈したウィンスコンとはまるで違っていた。
クルーの練度、技量が違っていたのだ。
「クッ!!同じ連邦とは思えんくらい練度が違い過ぎるぜ!!」
「ん!?カタパルトが開く。モビルスーツか?」
「ハニー・ビィー小隊の発艦急がせ!!」
ラクア大尉は何時にない険しい表情を見せ、命令を下した。
「ブースター付きの高機動攻撃機かッ!!」
「しかも2機、出て来やがった!!」
「この俺とザクⅡに対し、ブースター付き二機、それと、まともな戦艦一隻。
だが、ラクア大尉が指揮を取るモンタナは、先程爆沈したウィンスコンとはまるで違っていた。
クルーの練度、技量が違っていたのだ。
「クッ!!同じ連邦とは思えんくらい練度が違い過ぎるぜ!!」
「ん!?カタパルトが開く。モビルスーツか?」
「ハニー・ビィー小隊の発艦急がせ!!」
ラクア大尉は何時にない険しい表情を見せ、命令を下した。
「ブースター付きの高機動攻撃機かッ!!」
「しかも2機、出て来やがった!!」
「この俺とザクⅡに対し、ブースター付き二機、それと、まともな戦艦一隻。
相手に不足はないと言いたいが、残弾数がチトきつな。」
「悔しいが少佐に援護を頼むか。」
「こちらコヨーテ(ゲルググtype:J)。ジャッカル(ムサイ艦)で援護を頼む。」
「おし。分かった。」
「貴様は飛び回り、陽動撹乱を。」
「了解ッ!!」
◆
「悔しいが少佐に援護を頼むか。」
「こちらコヨーテ(ゲルググtype:J)。ジャッカル(ムサイ艦)で援護を頼む。」
「おし。分かった。」
「貴様は飛び回り、陽動撹乱を。」
「了解ッ!!」
◆
「戦闘宙域に新手!!」
「ムサイ級:1急接近!!」
モンタナのブリッジオペレーターの慌ただしい声が響き渡る。
「ムサイ級まで潜んでいたとは。」
「主砲、メガ粒子砲、艦砲射撃てぃーーーッ!!」
青白い輝き。紅い輝き。
複数の輝きが静かに消えた……。
「大尉(ラクア)。あたしが出撃(でる)よ。」
「そうか。だが、フッシャ少尉、貴女とあの機体ズーはかすり傷1つも着ける訳に行かんのだ。」
「まぁ。シミュレーション続きでストレスも貯まってるようだから、良いだろう。」
「モビルスーツ・ズーを出撃(だす)!」
「フッシャ少尉の出撃完了まで弾幕を張れ!」
フッシャはノーマルスーツを着る事なくズーに搭乗、牽引ワイヤーが外れると同時にブースターを全開にし、飛び回って見せた。
「フッシャ少尉の出撃完了まで弾幕を張れ!」
フッシャはノーマルスーツを着る事なくズーに搭乗、牽引ワイヤーが外れると同時にブースターを全開にし、飛び回って見せた。
苦笑いを覗かせるラクア大尉。
フッシャ・ラクアの搭乗する拠点制圧モビルスーツ:ズーの核(コア)と成る研究開発用ガンダム:アレックス・セカンドは、開発中のガンダムヘッドにパワードジムのボディの改良型でコア・ファイターが換装された試作開発機である。
ズーは縦横無尽に飛翔し、援護に来たムサイ級軽巡洋艦にメガ粒子砲を喰らわせた。
ズーは縦横無尽に飛翔し、援護に来たムサイ級軽巡洋艦にメガ粒子砲を喰らわせた。
連邦軍マゼラン級に搭載されているメガ粒子砲の威力をそのまま維持するシステム基と砲身を換装させている。
現段階では研究開発機の為、リミッターはついていない。
その為、メガ粒子砲の発射は、機体とパイロットに掛かる負荷は大きい。
「流石に戦艦グラスのメガ粒子砲ね。」
「機体への反動がハンパ無いわね。」
不適な笑みを浮かべばながらフッシャは口を開いた。
マゼラン級の威力があるとは云え、一門分のメガ粒子砲でムサイも沈む訳ではなかった。
「五月蝿いくらいに飛び回るジオンのモビルスーツ、あなた方から仕留めるわ。」
「目標数:2(ふた)、ロックオン!対宇宙(くう)インコム発射ッ!!」
コブラが大口を開け、獲物を捉えたように小型ミサイル群が環を拡げ、ロックオンした目標物体に襲い掛かる。
縦横無尽に逃げ回るゲルググtype:J、ザクⅡ。
蛍光ピンクや白色の輝かしい環が辺り一面に拡がった。
「うふふ。」
「楽勝ね。あとはムサイのみ!」
笑顔を覗かせるフッシャ・ラクア。
だが、その笑顔を曇らす。
ムサイ級ジャッカルから牽引されていた、もう一機のモビルスーツが射出されてのだ。
「ん!?新手か?」
キシリアはサイクロロプス隊のニュータイプ専用ガンダムの奪取に成功した時の為に、ルウム会戦で戦価上げ、ニュータイプの素質あり、のパイロットを投入していたのだ。
【高機動オールレンジ対応型モデルスーツ:ジオング試作機デュラハン】
「図体ばかりデカイ、モビルアーマー!オールレンジ対応はお前だけと思うな!」
「…何?私の脳に直接……。」
「…気持ち悪い………。」
フッシャは顔をしかめ、モニタを見詰めた。
「気持ち悪いんだよーーーッ!!」
「あああああああああああーッ!!」
「発動!アーマゲドンッ!!」
フッシャは全インコム対応(オールレンジ)コンテナ×16基分のミサイルをいっぺんに撃ち放った_。
二分間、当該宙域は輝かしい光弾の光が、まるで夜空に華咲かす大輪の花火のような光景が続いた。
肩で息を切らすフッシャ・ラクア。
各種レーダー、モニタにはムサイ級とズー、モンタナ艦以外は確認出来なかった_。
だが、それは誤りであった。
現在開発中のテスト機:ジオングのヘッド部は、フッシャの放ったオールレンジ攻撃と同時に分離、攻撃を逃れていたのだ。
「沈めッ!!宇宙(そら)の怪鳥ッ!!」
「…分離、していたのか…!?」
「ならば此方も分離を!」
実体をされけ出したアレックス・セカンド。
「勝機は私にあるわ!」
ハイパーバズーカを左手にビームサーベルを右手に持ち、ジオングヘッドに間合いを詰めた。
二つの光が重なる。
飛び散る小さな光の環。
大きな光の環が現れ、数秒後、ゆっくりとしぼんだ。
勝利の女神はフッシャ・ラクアに微笑んだ_。
ラクア大尉は、大破した機体を回収し、緊急撤退した。
「とんだ狂想曲ね……。」
後日_。
回収した機体の検証した結果、1つの機体にあらゆる機能を詰め込むのはパイロットの負担が大き過ぎると判断した。
それに従い、複数の機体で単一の機能を追求するため、ガンダム試作1号機から4号機までが開発されることとなった……。
◆
それに従い、複数の機体で単一の機能を追求するため、ガンダム試作1号機から4号機までが開発されることとなった……。
◆
ガンダム・アレックスのテストパイロットで教育型コンピュータのプログラマーを兼任するクリスティーナ・マッケンジーは、軍務でサイド6リボーコロニーを離れていたが、新たな軍務でガンダムNT-1と共にリボーコロニーに里帰り、リボーコロニー内にてケンプファーによる連邦軍秘密工場襲撃時にガンダムNT-1を起動させ、辛くもケンプファーを撃破。
その後弾薬の補給もままならない状況でザク改の出現に際しても出撃する(ケンプファー襲撃時に現地軍を積極的に支援しなかった為、ザク改襲撃時に現地軍に支援を拒否されている)。
平地で戦うよう指示が出たにもかかわらず、斜面の無人地帯に向かう。
仕掛けられたブービートラップとヒートホークのダメージで機体は中破するものの、ビームサーベルによりザク改を撃破する。
その際、ヒートホークでガンダムNT-1の首をはねられ大破。
戦線に復帰することなく終戦を迎える。
結局、ザク改のパイロットがバーニィであったことやアルがサイクロプス隊に関わっていたことなどは知らないまま(当然自らの手でバーニィを殺めた事さえも知る事は無かった)、一年戦争が終戦を迎えた後に軍務のためサイド6を離れ、地球へ赴任する。
結局、ザク改のパイロットがバーニィであったことやアルがサイクロプス隊に関わっていたことなどは知らないまま(当然自らの手でバーニィを殺めた事さえも知る事は無かった)、一年戦争が終戦を迎えた後に軍務のためサイド6を離れ、地球へ赴任する。
その際、クリスはその戦死を知らないた為、バーニィに対してもよろしく伝えるようにアルに頼んだ。
ニュータイプ専用機として開発されたNT-1は反応が敏感過ぎるため、決して低くはない彼女の操縦技術を持ってしても、フルパワーの数分の一の出力でしか運用できなかった。
ニュータイプ専用機として開発されたNT-1は反応が敏感過ぎるため、決して低くはない彼女の操縦技術を持ってしても、フルパワーの数分の一の出力でしか運用できなかった。
リボーコロニー内での一連の戦闘によってNT-1の機体は激しく損傷(右腕部90mmガトリング砲損失・頭部損失)、間もなく終戦を迎えたこともあり、ホワイトベース隊のアムロ・レイの元へと届けられることはなかった。
◇fin◇
【クリスチーナ・マッケンジー 】
地球連邦宇宙軍中尉。
地球連邦宇宙軍中尉。
ニュータイプMSの開発を行っているG-4部隊のテストパイロット。愛称はクリス (Chris)。年齢は21歳。
高校卒業後の宇宙世紀0076年9月連邦宇宙軍士官学校入学。0078年に首席卒業。
在学中から戦闘機のパイロットを目指し、配属先にはエリート部隊である戦技研究団を希望、配属とほぼ同時に一年戦争勃発。新米らしからぬ操縦技術を買われて宇宙軍統合技術研究本部麾下の試験部隊に入る。
高校卒業後の宇宙世紀0076年9月連邦宇宙軍士官学校入学。0078年に首席卒業。
在学中から戦闘機のパイロットを目指し、配属先にはエリート部隊である戦技研究団を希望、配属とほぼ同時に一年戦争勃発。新米らしからぬ操縦技術を買われて宇宙軍統合技術研究本部麾下の試験部隊に入る。
その後試験部隊は再編成されG-4部隊となりアレックスの専任パイロットに抜擢された。
生粋のテストパイロットではなく、本分はあくまでコンピューター技師である。
「シューフィッター」として、ガンダムNT-1搭載の教育型コンピュータの調整を担当する。
「シューフィッター」として、ガンダムNT-1搭載の教育型コンピュータの調整を担当する。
◆
使用している画像イメージです。
一部、公式映像から引用。
この物語りは「機動戦士ガンダム:0080ポケットの中の戦争」の二次創作です。
※私設定が混ざっています。