【地球連邦防衛宇宙軍:太陽系無人艦隊第一群旗艦 戦略・戦闘指揮艦紀伊。】
※試作戦略・戦闘指揮初号艦
艦種:超ヤマト型宇宙戦艦
識別番号:BBYα-01
全長:390.00m
艦体幅:43.60m
最大幅:61.77m(安定翼展開時:87.72m)
艦体高:94.54m
最大高:120.00m
最大速力:亜光速
乗員:99名(パイロットを含まず)
主機関:改・ロ号艦本イ400式次元波動缶(通称:波動エンジン)×1基
副機関:艦本式コスモタービン改×8基・2軸(核融合推進方式)
兵装
改・次元波動爆縮圧縮薬莢式放射機(200糎口径、通称:波動砲)×1門
※二連射が可能
主砲48糎三連装陽電子衝撃砲塔×6基
(艦首部×2基 艦尾部×2基 艦底部無人艦隊管制艦橋両舷各1基)
副砲:20糎三連装陽電子衝撃砲塔×2基
空間魚雷発射管×12門(艦首および艦尾両舷)
八連装ミサイル発射塔×1基(煙突部)
ミサイル発射管×8門(艦底)
94式爆雷投射機(マスト付け根)
12.7糎四連装高角陽電子速射砲塔×8基
8.8糎三連装高角陽電子速射砲塔×6基
12.7糎連装高角陽電子速射砲塔×12基
7.5糎連装高角陽電子速射砲塔×10基
7.5糎三連装陽電子速射機関砲塔×4基
司令塔近接防御火器×2基
艦載機
艦載艇
艦載車両
零式52型空間艦上戦闘機 コスモゼロ×32機(+予備機4機)
空間汎用輸送機SC97 コスモシーガル×2機
100式空間偵察機×2機
キ8型試作宙艇×1機
90式内火艇×2隻
作業用装載艇×6隻
特殊装備
波動防壁(次元波動振幅防御壁)
亜空間ソナー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第八番浮遊大陸戦線ー第六話(最終話②)
19/11/05 15:26
宇宙戦艦ヤマト2202外伝
ー第八番浮遊大陸戦線ー
第六話(最終話②)
ガス雲を抜ける間際、立て続けに二隻を爆沈で失い、更に追い打ちを掛けるように四隻を失った。
「……。」
「管制艦橋、無人艦隊の隊形を解除、散開せよ!」
「第二戦速から速力いっぱいへ上げ、各個に砲撃を開始せよ!」
「それと艦長席に管制パネルを転送し、連動させよ。」
「了解!」
「通信士!第一から第三コスモ零隊に通達!全機、旗艦紀伊より、離脱、各個に足遅い艦艇から沈めよ!」
「了解!」
土方の頭に甦った古代らの会話から、空間を跳躍する兵器=火焔直撃砲の対策案を土方なりに試みていた。
艦隊を散開させ、速度を上げる事で各艦のコントロールは難しくなるが、相手は座標設定が困難となる。
そして、もう一つ思い出した事がある。
「速度が、速度が速すぎる!」
「コントロールに支障が!」
「落ち着くんだ!管制が焦っては勝てる戦も勝てん!」
「儂が、この土方がサポートする!」
「自分たちの能力を信じるんだ!」
その時であった目の前の空間が時空間変動の兆しを伺わせた。
「グニャり。」と僅かに歪んだ。
土方は転送されたコントロールパネルを見つめながら、チェスの駒を動かすように歪んだポイント前のドレッド・ノート級を一マス右に動かした。
火線が霞めてゆく。
狙われたドレッド・ノートの撃沈はまのがれたが、かなりの被弾が伺えた。
「管制!土方だ!」
「そちらでも確認出来たと思うが、あの火線は空間跳躍する時に兆候が見られる!そのタイミングで二マス動かすんだ!」
「二マスなら被弾は無いはずだ!」
「了解!やってみます!」
◆
「………。」
「当たらぬ…が、しかし地球艦(テロンのふね)は戦闘機か?」
「これだけ入り乱れて動き回れては、火焔直撃砲も役に立たぬか。」
「ポランド!サフォーク!聴こえるか?」
「あの一番デカイ地球艦(テロンのふね)の足を止めろッ!!」
「なぶり殺しにしてくれる!!」
「ブンブンと五月蝿いハエどもは大陸の奴らに任せておけ!」
【第八番浮遊大陸占領部隊・第三都督ジャジャ】
【ジャジャ】
ガトランティス第七バルゼー機動艦隊第747偵察隊所属。
第三都督。(浮遊大陸占領部隊指揮官の一人で三番目の都督。)
都督に昇格した事で、メダルーサー級殲滅型重戦艦メガルーダーを与えられた。
特務偵察隊司令で自身が座乗するメダルーサー級ジャジャ艦の艦長を兼任する。
女性型複製体。(クローン兵)
年齢は地球人に換算して24歳相当。
紅い髪色でロングヘアが特徴。
瞳は黒。
※純粋体ではなく複製体サーベラーのD.N.Aを遺伝子組み換えを行い造られたクローン兵。
◆
「ジャジャ様は相当、ご乱心のようだな。」
「そのようで。」
サフォークは「ニヤリ。」と笑みを浮かべた。
「沈め!沈め!」
「アハハハハハーーーッ!!」
怒りに任せ、巨大五連装砲を乱射するジャジャ。
◆
「あの厄介な砲撃が止んだか。」
「航海士!速度を第一戦速に落とせ!」
「管制艦橋!ドレッド・ノートの速度を第一戦速に落とせ!」
「再度、砲雷撃戦を仕掛ける!」
だが、この土方の判断が、このあとに待ち受ける惨劇を生む、きっかけと成ってしまう。
「機関区に被弾!」
新たに命令を下した矢先、紀伊は機械区に直撃弾を喰らってしまう。
火星アステロイドエリアで一戦を交えた、ククルカン級と大陸に戻り、同じくククルカン級を与えられたサフォークの艦にガス雲を利用され、回り込まれていたのだ。
「後方へ回り込まれた!」
「……奴ら、いつの間に。」
土方は目を細め、呟いた。
「艦長!至急、機関区にダメージコントロールへ向かわせろ!」
「り、了解!」
「通信士!第三迎撃隊(山本隊)を呼び戻せ!」
「了解!」
◆
「くっ!」
「此方、山本了解した!」
「第三迎撃隊、全機当該空間から離脱!」
「旗艦紀伊の護衛に回れ!!」
「ラジャー!」「ラジャー!」
◆
「機関区、ダメージコントロール追い付かない!」
第一艦橋内は艦内報告と命令が乱舞していた。
「司令!あのガトランティス大型艦は空母の能力を有しているようです!」
「タイプ・デスバテーター12機、急接近ッ!!」
「対空防御!波動爆雷を撒き散らせ!」
「コントロール管制艦橋に被弾!!」
「半数以上のコントロールが不可能!!」
「機関長!機関区の状況は?」
「波動エネルギーの流出は止まりましたが、波動エンジンの出力は42パーセントまでダウン!」
「武器の使用を控えれば78パーセントまでの回復が見込めます!」
「もはやこれまでか…。」
「艦長。全コスモ零を帰投させよ!」
「遺憾ながら、当該宙域を離脱する!」
「えっ!?司令、今何と?」
「撤退だ。」
「撤退ですか?」
「そうだ。撤退だ。」
「コントロールを失い瞑想する艦隊が半数以上だ。これでは負けたも同然。」
「これ以上の犠牲者は出さん!」
「………。」
「了解しました。」
うつむき加減で艦長は撤退命令を下した。
「艦長!置き土産を置いてゆく。」
「管制艦橋!コントロール可能な残りの艦(ふね)のコントロールを切れ!」
「緊急ワープと波動砲発射準備!」
「目標!無人ドレッド・ノートアルファ隊!」
「航海士!波動砲発射と同時に緊急ワープだ!」
「総員!対ショックに備えッ!」
「波動砲、発射ーーーッ!!」
◆◆◆◆
地球初の無人艦隊旗艦:戦略・戦闘指揮艦紀伊は主機の故障に苦しみながらも火星圏にワープアウト。
任務を断念して火星アルカディアベースに入港した_。
一週間後、土方は地球連邦防衛軍中央司令部より、第十一番惑星へ出向命令が下された_。
~fin~
オマケ