サウナの本場、フィンランドで使われているサウナ用鉱石は、橄欖岩(かんらんがん)、オリーブ岩などで、鉄分やマンガンを主成分とする珪酸塩鉱石で、硬度が7ととても硬い石です。しかし、数百度に熱せられて水を掛けることを繰り返すと、どうしても一年程で割れてしまいます。愛知県北設楽郡の段戸山から産出される段戸石は、この橄欖岩には、性能は若干劣るものの、丈夫さでは圧倒的に優位性を持っていると実証されています。段戸石は、約2000万年前の造山活動により、10000気圧の超高圧力と、5000度の超高温で生成されたと推定されています。その結晶の特異性から、極めて高い強度を有し、耐摩耗性、耐衝撃性、耐熱、耐薬品性に優れていると文献にあります。実際に、私もこの冬、加湿器に段戸石をいれていました。子供の頃から、毎冬扁桃腺を腫らして、「のどぬーる」(昔はヨードチンキの様な薬)を手放せませんでした。今年は、今のところ無事に春を迎えられそうです。また熱すると遠赤外線を発することから、板状の段戸石で肉を焼いてみましたが、余り高くない肉が、焦げないで中まで程度よく焼けて、高級肉並みに美味しく戴けました。