私たち老人は、テレビの音量を、人の話す声にボリュームを合わせています。若い人たちより、20%位大きくしないと、人の会話が聞こえないのです。そしてコマーシャルが始まると、ちょっと大きくなり過ぎるのです。特に、音楽が挿入されると。殆どが音楽入りですけど。折角、私たちの永遠のマドンナである吉永小百合を使って、乳酸菌のコマーシャルを流していますが、若い人たちにもターゲッティングしたいのか、白い衣装の女の子たちが、五月蠅く飛び跳ねます。コマーシャルの目的が受け手の記憶に留めることであれば、充分その目的は達していますが、少なくとも私には、この会社が日本の為政者と同じように、決して老人に優しいとは思えません。私たち老人をターゲットには考えていないのでしょうけれど。