挑戦に飢えていたシャープ社員たち 目玉オヤジ「ロボホン」は売れるのか
シャープが発売するモバイル型ロボット電話「ロボホン」。背面のディスプレイを指でスライドさせて操作する
シャープが、ついに人型ロボット携帯電話「ロボホン」の発売日や価格を発表した。動いて歩き、持ち主に話しかけ、歌って踊ることもできるロボホンは、携帯電話の枠を超え、人の相棒ともなり得る可能性を秘める。ただ、シャープはこれまで革新的な技術や製品を開発しても販売増につながらずに赤字に苦しんできた。台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下入りが決まったが、「シャープが作り鴻海が売る」というモデルケースとなるのか注目されそうだ。(織田淳嗣)
目玉オヤジ?
「単なる道具ではなく、愛着を感じ、パートナーのような存在であり続けたい」
4月14日、シャープ東京支社(東京都港区)で開かれたロボホンの発表会見で、家電事業を総括する長谷川祥典専務はこう力を込めた。
会見場には約200人が詰めかけた。注目された蚊の取れる空気清浄機「蚊取空清」でも60人程度だったといい、注目の高さをうかがわせる。
ロボホンは「人に寄り添う家電」を目指すシャープが独自に開発した人口知能技術「ココロエンジン」が搭載される。通常のスマートフォンの機能以外に歩いたりダンスをするほか、持ち主の顔を覚え、自発的に話しかけたりもする。