盗聴器の発見作業で声を出さず「筆談」する理由
一般家庭に盗聴器が仕掛けられていたとしたら、すぐ近くで悪意を持って盗聴器を仕掛けた本人がその音を聞いている可能性があるということです。盗聴発見業者は、作業していることを察知されないように盗聴器を発見していきます。盗聴器の発見作業を相手に察知されない方法を見ていきましょう。
盗聴器を発見してもそのままにする
室内に仕掛けられた盗聴器を発見するときによく使われるのが、受信機の盗聴器発見機能。警報音やハウリングを使って場所を特定していきます。しかし、その音は盗聴波に乗って、盗聴器を仕掛けた人間が聞いている可能性を忘れてはいけません。
実際、盗聴発見業者が行う現場では、作業の様子を聞かせずに盗聴器を発見していきます。しかも、場合によっては発見した盗聴器をそのままにしておき、駆け引きをするという依頼人も多いのです。
盗聴器の発見作業を相手に察知されないためには、不自然な音が出る警報音やハウリングを利用する方法は使いません。基本的には、受信機のSメーターを頼りに盗聴器を発見していきます。
複数人の盗聴器の発見作業は筆談
そして、一般家庭では室内にあるテレビの音声を自然な範囲で大きめにすることで、盗聴器の場所の特定に利用。会議室では窓を開け、外の騒音で作業中の物音をかき消すようにするのです。
また、複数人で盗聴器の発見作業をする場合は、声を出さずに筆談で行う慎重さが求められます。これは盗聴発見業者と依頼者との会話も同様です。
盗聴器が仕掛けられているということは、その音を近くで聞いている人がいることを意味します。盗聴器の発見作業の一部始終は、仕掛けた相手によって聞かれていることを前提として行動する必要があるということ。相手に察知されないようにする盗聴器の発見方法も知っておいて損はないでしょう。従来の電波式の盗聴器は、一般の人には遠い世界の特殊な機器と思いがちですが、携帯電話やスマホなら身近ですから。また各キャリアで、かけ放題プランも始まり、通話料金を気にしなくていいという利点は、携帯端末での盗聴行為をさらに容易にしました。
最近では、夫婦やカップルの片方が、パートナーのスマホにアプリを入れ勝手に監視する方法が多く見受けられます。アプリを入れさえすればスマホが盗聴器になるわけですから、対象者本人が何の疑いもなく持ち歩いてくれる上、ネット/電話回線経由のため受信距離も関係ありません。
ある意味最強の盗聴ツールです。特にスマホはさまざまな監視系アプリ、カメラ系アプリがありますので、使い様によっては強力なツールになり得ます。
スパイアプリで気づかぬ間に盗聴
よく使われるのが、遠隔操作系は「Cerberus」、ICレコーダー系は音がある時だけ録音する「Dictaphone」、カメラ系だと動体検知して撮影する「セキュカム」などでしょうか。
近しい人間からの被害としては、新しいものに買い換えて使わなくなり、自宅に放置してあるスマホなどに、上述したようなスパイアプリをインストールされ、気づかない間に盗聴器や盗撮器にされてしまっている事例もあるようです。
その後は、アプリをダウンロードせずとも自動着信機能を有する携帯電話にイヤホンマイクをセットしておき、車内や家に発信するだけで、携帯電話の周囲の音声を聞くことも可能です。SIMロック解除をして、格安SIMで運用し、通信ができる状態にしておけば安価で高性能な遠隔盗聴、盗撮ができてしまうのです。