グレイス・ペイリー
村上春樹(訳)
10編の短編集
ペイリーが台所でコツコツ書き上げた
そうな。
村上春樹氏は小説家であると同時に
翻訳家でもあります。
執筆がなんらかの要因で(要因が何だったのか忘れました)滞った時には、翻訳作業を行い、一旦落ち着かせるとあったと思います。
氏はレイモンド・カーヴァーの熱心な
紹介者でありよき理解者、そしてよき
翻訳者でもあります。
グレイス・ペイリーさんも
村上春樹氏の遠い太鼓で知りました。
直感的に読んでみたい願望にかられて
注文したんですね。
以下感想です。
面白くてグイグイ引き込まれる散文では
ない。
しかし、読み始めると自然と頁を進めて
しまう。
ここには、啓蒙や打算やよりよい生き方
と為のヒントがある訳ではない。
作者自身を投影させつつ
(それは現実に生きている世界)
こうあるべきは微塵もなく
見知らぬ世界の扉をそっとささやかに
現実を生きる一人の女性として
報せてくれる。
見知らぬ世界をそっとささやいて
教えてくれたことに慈愛を感じる。
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