Yassie Araiのメッセージ

ときどきの自分のエッセイを載せます

朝日記191206 これからポーランドへの旅、つれづれ思うこと (2) アウシュヴィッツを訪ねること

2019-12-05 23:56:31 | 自分史
朝日記191206 これからポーランドへの旅、つれづれ思うこと (2) アウシュヴィッツを訪ねること
 
徒然こと(友人MHさんへの手紙として)
順調なるご快復にあられること同慶の至りです。
小生も昨日12月4日、自動車運転免許の返納して
きました。 運転履歴証明書を申請してきました。
できれば一生持っていたいようなものですねと
言った老婦人と偶然ことばを交わし、思わずうなずきました。
免許の更新案内がきて、どうするかじいっと自分の
こころのうごきをたしかめるような
数か月をすごしましたが、ようやく
ひとつの区切りとして意を決し、返納しました。
これで、雑多になっている身の回りのことごとの
整理をすすめたいものと、こころしずめて
姿勢をただしているといっておきます。
むしろ日々ここにあることを感謝すべきであると自らに言い聞かせています。
 
アウシュヴィッツについては、
せっかくの機会なので、Wikipediaを中心に、自分が見たものがなんであるかを
取り組んでいます。
そして無意識に撮ってきたひとつの写真に目gとまります。
それは収容所のゲートに表示されていたつぎのマークでした。
”ARBEIT MACHT FREI.”
「労働は自由をもたらす」と
いったところでしょうか。
 
収容者の生命処理(extermination)があった。それがジェノサイド(種族根絶)という定説になっています。
しかし、そう単純に考えてよいのかという思いも走ります。
権力構造での意思決定のプロセスに素朴な関心をいだきます。
Jewish QuestionとそのFinal solutionということばがでてきます。
それを先導した総統の親衛隊SSをしらべていると、もともとが
偏見を武器にしてきた思想的動機があって、それを哲学格言からのパッチワーク的に組み合わせをする。
そのときの状況に都合のよいものを正当としていったのように見えます。
その意味では、人間知性(intellectual)からの制度論的(institutive)な思考系列ではなく、
総統の意志に対する忠誠からの現実行動化レベルであったとも考えられます。
ある意味で、進化的力学過程にある組織運営からの出力とみることもできます。
注目することばとして、SSの行動実態がIntensionalism(主意主義)であったか、あるいはFunctionalism(機能主義)であったかというのが戦後の分析で論じられました。(システム工学でみれば、objectiveとsubject toの構成でなんの不思議もない組みあわせですが、)
どうも、状況の進展のなかでの問題解決で後者の色彩が強かったようです。
Solutionとして、ユダヤ人をパレスチナや、マダガスカル島に送るというDeport(追放)案もあったようですが、戦況から結局、アウシュヴィッツを中心とする強制収容所の拡大でした。 強制労働と食糧不足で必然的に収容者の疾病と隔離となる施設、これがその延長として生命遮断(extermination)へと施設進化していく。この間に、それを見なおす倫理的次元に立ち返る(べき)ということを当然とわれわれはみるが、結果としてはそのような理性は作用しなかったことになります。(ハンナアーレントの「全体主義の起源」の第二版では、強制収容所のことは秘密ではなく、当時、ドイツ国民に公知されていたようです。ナチスの文書記録の精密膨大さ2000トンという数値に驚嘆ます)
Hitler自身が、Jewish Problemにどのような指示を出したかはそれでも闇のなかにのこされているようです。
 
今回、 ポーランドの南西でスロバキアに近いところにこの国の第二の人口の古都クラコフに二泊したのでした。ワルシャワからインターシティ特急で3時間の距離にあります。
行く前にたまたま東京都千代田区が主催するポーランド大使館員の「ポーランドを知る」講演会に出席しました。
このときにアウシュヴィッツがポーランドにあることをはじめて知りました。
それは滞在を予定しているこのクラコフから車で1時間余の郊外の位置関係でした。
折角の「旧婚旅行」ですから、この古都のロマンを一緒に訪ねる価値は十二分にあったのですが、ここでは、同行の娘や孫娘にたのみ、私は引かれるようにアウシュヴィッツのツアーに参加しました。それこそ間際までの旅の状況から一気に選択させてもらったといったのでした。、英語のツアーへの参加となりました。
アイルランド、北アイルランド、アルゼンチン、ポルトガルから、言葉を交わした同行者でしたが、大型バスは満席でした。Auschwitz I(強制収容所)とAuschwitz II(extermination)、そして Auschwitz III(化学工場?)で4時間の訪問でした。
ともかく、説明者のそばにびったりついて、まわりました。それが自分にとって何であるかは、いまもわかりませんが、見るべきときにみるものであるということにしておきます。
だた、考えるヒントとしていま自分の目の前にあるのは、冒頭にあげた、Arbeit macht Freiでした。
欺瞞といえばまことにそのとおりですが、どこかドイツ人の生真面目さを垣間見えるところが、立ち止まって考える切り口とみます。
Wikipediaでは、Auschwitz,  Auschwitz Arbeit macht Frei,  Aushwitz Denialなど、この関係は英語版では、話題に事欠かないくらいの項目数です。
特に、Auschwitz Denialは、おすすめです。 ドイツ基本法では、この法の精神を疑う研究さえ禁じていることことに驚いたことがあります。
Militant Democracy(戦う民主主義)というらしい。いまヨーロッパの各国で、Auschwitz denialの論説は、法律によって禁じているようです。
昨年「肯定と否定」という映画がありました。これはDavid Irvingという英国の評論家がおこすAuschwitz denialについての訴訟がテーマでした。裁判の結果は想像するとおりですが、このような映画が成り立つことこに、ふと英国のもつ知性の矜持を逆に感じました。映画では、頑迷にして滑稽な反ユダヤ主義者という扱いではありました。
 
 
ご参考までに 例の朝日記を以下添付します;
朝日記191113 これからポーランドへの旅、つれづれ思うこと
 
 
 
 
 
 
 
 

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2019-12-07 22:16:03
with My friendof Colorado Beth Gordon communication;
November to December 2019

(Yassie to Beth)
Beth, I am out of town for this week. I have a trip to Poland. My grand daughter gives our family,her mother, her grand parents an opportunity for jointing this travel. Very short staying there. I am looking forward to sketching there. Later, I will report it. Have a good day,Beth.

(Beth to Yassie)
Yasumasa , I hope you have wonderful trip to Poland with your grand daughter. Have not been on Facebook due to neck problems so have not viewed the things you sent me lately but will definitely do it as a son as possible. Safe journey and happy time in Poland.
Will be catching up on things you sent me soon, I hope.


(Beth Gordon to Yassie)
Hope you are well. Perhaps you are not using Facebook as many people here are not. Afraid my neck which affects walking are not improving at a very rapid speed. But I don’t give up easily so will continue with Physical Therapy. Hope your trip to Poland with grand daughter was enjoyable

21:24
(Yassie to Beth)
Hello,Beth! I am OK in Japan now. Our trip to Poland was nice and impressive. Krakow, old capital city,just like Kyoto as counterpart, and visit to Zapilia,a rural community,of flower paintings on house wall,and Warsaw. I saw the country sounds very vivid to challenge to economic and social uptodate. It reminds me of that of 1960s Japan.

One thing of particular for myself went Auschwitz-Birkenaw concentration camp. I have not found my word to express my visit impression.too heavy,but valuable to see the facts itself. At moment I review this history. Oh,one thing of hint, is the mark at iron gate,'Arbeit Macht Frei'. Could you imagine this means 'Labour make you freedom'.

Beth, I am feeling mental pain to hear your problem with neck. Please never give up.I had sketchins many in Poland. I have just finish a new Onkaku Kaiga,No.462, Poland Sketching Trip. I send it just after this note.So,hope you enjoy it.

https://www.youtube.com/watch?v=iCuQVCbRPUI&feature=share&fbclid=IwAR3zCfiaatD9X8hVkaykjn0Bw1kLg_aB-MqS9PjMV-yjSZ9ifi0tLVs-nUE



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