餌の有無、塩分濃度で記憶=線虫で発見、仕組み解明期待―東大
時事通信 7月27日(土)16時57分配信
土壌に生息する小さな線虫は、餌の細菌類が多い場所か少ない場所かを、塩分濃度と結び付けて記憶していることが分かった。東京大大学院理学系研究科の国友博文助教や飯野雄一教授らが実験で発見し、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。
体長約1ミリの線虫「C・エレガンス」は2002年にノーベル医学生理学賞を受賞したシドニー・ブレナー博士が1960年代から研究に使い始め、302個ある神経細胞や関連する遺伝子が解明されている。
国友助教は「小さな線虫でも意外に高度な学習ができることが初めて分かった。記憶が作られる仕組みを明らかにできる可能性がある」と話している。
線虫を実験容器の寒天培地に置き、塩分の濃い所と薄い所を作ると、濃い所に動くという論文が73年に発表され、単純に塩分が好きとの見方があった。しかし、国友助教らがさまざまな塩分濃度の培地で実験すると、線虫は餌の細菌類を得られた経験のある濃度の場所に移動し、空腹を経験した濃度の場所を避けることが判明した。
塩のイオンを感じる味覚神経は頭部から口に2本延びているが、このうち1本が記憶に不可欠な役割を果たしていることも突き止めた。
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