「もんじゅ」試験運転再開準備、見合わせへ
読売新聞 5月13日(月)20時44分配信
日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県、運転停止中)で機器の点検漏れが1万件近くも見つかった問題を受け、原子力規制委員会は原子炉等規制法に基づき、試験運転の再開に向けた準備を見合わせるよう同機構に命じる検討に入った。
安全に原発を動かすための管理体制が不十分だと判断した。15日の定例会合で協議する。
規制委は同機構に対し、安全管理の手順を定めた保安規定の変更や、機器の点検計画の見直しを求める方針。安全管理の体制が整うまで、運転再開に向けた核燃料交換などの作業は認めない構えだ。
もんじゅは、2010年8月に炉内の装置が落下する事故が起きて以来、試験運転を停止している。同機構は、敷地内に活断層がないことを示す調査などを急ぎ、年度内の試験運転再開を目指している。しかし、規制委が命じる対策の内容によっては、再開の準備が大幅に遅れる可能性が出てきた。
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