カカクコムは、同社が運営する購買支援サイト「価格.com」のアクセスデータ等から液晶テレビについて調査・分析、結果を発表した。
3Dと2Dで液晶テレビの最安価格の推移などさまざまな調査結果
同サイトの「液晶テレビ」カテゴリでのアクセス(PV)数を週ごとに見ていくと、今年の2~3月の週間PVは大きく盛り上がり、2月には500万PV/週を超え、3月のピーク時には780万PV/週に達する勢いであった。しかし、4月に新年度を迎えたころから急落して380万PV/週にまで半減。6月末ごろからは夏のボーナス商戦で徐々に回復してきたものの、500万PV/週を超えるか否かの水準で推移している。
ボーナス時期の割には意外に苦戦していると感じられるが、この原因としてまずは、2~3月に沸き起こった「2009年度のエコポイント対象製品への駆け込み需要」が考えられる。2010年度から省エネ基準などが変更となるにあたり、3月末をもってエコポイントの対象から外れてしまう製品を中心に液晶テレビが特需を迎えた。結果として、4月以降はその反動が出たと言える。
また、3Dテレビに対する人気がやや低調である点も影響しているようだ。液晶の3Dテレビとしては、ソニーが6月上旬に「3D BRAVIA(ブラビア)」を、シャープが7月下旬に「AQUOS クアトロン3D」を発売。夏のボーナス商戦で目玉品になると目されていた。
ところが、いずれも発売以後のPVは高くなく、製品別の1日ごとのPVを見た場合、3D BRAVIAで1万PV/日を超えたのは、低価格の「LX800」シリーズから40V型の「KDL-40HX800」のみ。AQUOS クアトロン3Dでは、同じくモデルの40V型「LC-40LV3」が7月下旬に7,800PV/日をマークしたのが現時点でのピークだ。
ここで目を向けたいのは価格について。同サイトでの最安価格の推移を見てみると、KDL-40HX800は150,000円を切る店舗が現われ、LC-40LV3は200,000円を切り始めたところ。専用3Dメガネが、LC-40LV3は同梱し、KDL-40HX800は別売という違いはあるものの、この価格差がPVにも影響していると考えられる。
さらに注目されるのは、従来からの2Dテレビの価格がリーズナブルになっていること。東芝の「LED REGZA(レグザ)」は、バックライトにLEDを採用し、省エネかつ高画質であることから同サイトでもPVの多い人気製品。そこで、LED REGZAの最安価格の推移を見ると、42V型「42Z1」は、5月の時点では250,000円を超える金額であったが、その後の200,000円を切り、現在では110,000円台で販売する店舗があるほどだ。
KDL-40HX800の150,000円と比べた場合、3Dであることにこだわりがなければ、42Z1の110,000円に割安感を感じるはず。そうした消費者心理が反映したのか、42Z1は8月10日現在、同サイトで売れ筋ランキング1位に輝いている。
東芝は8月下旬に3D対応REGZAの発売を予定し、三菱電機は年内に3Dテレビの発売を目指している。今後、主要メーカーが3D市場に出そろうことで、低調な市場も徐々に活性化されていくかもしれないが、一方では、3Dに対応したコンテンツが十分になく、3Dテレビの普及にはまだ時間がかかるという見方もある。しばらくは不透明な状況が続きそうだ。
なお、パナソニックが4月から発売した「3D VIERA(ビエラ)」はプラズマテレビであるため、今回は触れていない。
業界の話題、問題、掘り出し物、ちょっとしたニュース配信中。
3Dと2Dで液晶テレビの最安価格の推移などさまざまな調査結果
同サイトの「液晶テレビ」カテゴリでのアクセス(PV)数を週ごとに見ていくと、今年の2~3月の週間PVは大きく盛り上がり、2月には500万PV/週を超え、3月のピーク時には780万PV/週に達する勢いであった。しかし、4月に新年度を迎えたころから急落して380万PV/週にまで半減。6月末ごろからは夏のボーナス商戦で徐々に回復してきたものの、500万PV/週を超えるか否かの水準で推移している。
ボーナス時期の割には意外に苦戦していると感じられるが、この原因としてまずは、2~3月に沸き起こった「2009年度のエコポイント対象製品への駆け込み需要」が考えられる。2010年度から省エネ基準などが変更となるにあたり、3月末をもってエコポイントの対象から外れてしまう製品を中心に液晶テレビが特需を迎えた。結果として、4月以降はその反動が出たと言える。
また、3Dテレビに対する人気がやや低調である点も影響しているようだ。液晶の3Dテレビとしては、ソニーが6月上旬に「3D BRAVIA(ブラビア)」を、シャープが7月下旬に「AQUOS クアトロン3D」を発売。夏のボーナス商戦で目玉品になると目されていた。
ところが、いずれも発売以後のPVは高くなく、製品別の1日ごとのPVを見た場合、3D BRAVIAで1万PV/日を超えたのは、低価格の「LX800」シリーズから40V型の「KDL-40HX800」のみ。AQUOS クアトロン3Dでは、同じくモデルの40V型「LC-40LV3」が7月下旬に7,800PV/日をマークしたのが現時点でのピークだ。
ここで目を向けたいのは価格について。同サイトでの最安価格の推移を見てみると、KDL-40HX800は150,000円を切る店舗が現われ、LC-40LV3は200,000円を切り始めたところ。専用3Dメガネが、LC-40LV3は同梱し、KDL-40HX800は別売という違いはあるものの、この価格差がPVにも影響していると考えられる。
さらに注目されるのは、従来からの2Dテレビの価格がリーズナブルになっていること。東芝の「LED REGZA(レグザ)」は、バックライトにLEDを採用し、省エネかつ高画質であることから同サイトでもPVの多い人気製品。そこで、LED REGZAの最安価格の推移を見ると、42V型「42Z1」は、5月の時点では250,000円を超える金額であったが、その後の200,000円を切り、現在では110,000円台で販売する店舗があるほどだ。
KDL-40HX800の150,000円と比べた場合、3Dであることにこだわりがなければ、42Z1の110,000円に割安感を感じるはず。そうした消費者心理が反映したのか、42Z1は8月10日現在、同サイトで売れ筋ランキング1位に輝いている。
東芝は8月下旬に3D対応REGZAの発売を予定し、三菱電機は年内に3Dテレビの発売を目指している。今後、主要メーカーが3D市場に出そろうことで、低調な市場も徐々に活性化されていくかもしれないが、一方では、3Dに対応したコンテンツが十分になく、3Dテレビの普及にはまだ時間がかかるという見方もある。しばらくは不透明な状況が続きそうだ。
なお、パナソニックが4月から発売した「3D VIERA(ビエラ)」はプラズマテレビであるため、今回は触れていない。
業界の話題、問題、掘り出し物、ちょっとしたニュース配信中。