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”ボクシング界の母”長野ハル99歳 伝説マネジャー元旦に大往生

2025-01-06 | 日記
ボクシングの”聖地”後楽園ホールに行くと必ず顔を見かけた。
帝拳ジムの長野ハルマネジャーだ。
元旦の夜20時40分、老衰のため死去。
享年99。
帝拳ジムが5日、発表した。

実践女子大を出た長野は48年、23歳でボクシング界に足を踏み入れた。
先代の本田明会長(享年64)秘書を経て27歳からマネジャーとなった。
長野マネが、一躍名を馳せたのは大場政夫(享年23)をWBA世界フライ級王者に育て上げたことだった。
初のチャンプを誕生させ名門ジムの道筋をつけた。
先代会長が65年に急死する直前に大場が入門。
現会長の本田明彦は当時、まだ立教高3年生。
長野は40歳だった。

やむなく長野が経営、プロモーター業などに携わる。
大場を名王者に育て上げ、ジムの屋台骨を支えた。

後楽園ホールでは席に座らなかった。
必ず通路に立つ姿を見かけた。
私の取材当時でも、すでに70歳に近かった。
「リングで選手が闘っているの、座ってなんかいられないわよ」
その姿勢は選手らを惹きつけずにはいられなかった。

大場以降、浜田剛史、西岡利晃、山中慎介、村田諒太ら世界チャンピオンは総勢17人を輩出。
生涯独身を貫き、現役マネとして90代までジム通い。
昨夏、足を骨折して入院。
体力が急激に衰えた。
老齢での足の骨折は致命傷。
沢木耕太郎のノンフィクション「一瞬の夏」「ジム(王の闇)」 にも、それぞれ登場する。
現役マネジャー72年のボクシング界の母。
元旦の夜、お雑煮の湯気の中、先代会長や大場の待つ天国へ旅立った。
長野マネが居たから世界を掴めた
▼西岡利晃(世界バンタム級元王者)「朝早くから夜遅くまでジムに居た。そんな姿を見ていて、自分も頑張るぞと自然に気持ちが高ぶった。スランプの時は、食事にも連れて行ってもらい気分転換が出来た。長野さんがいたからこそ、強くなれ、世界チャンピオンになれた」
◆長野ハル(ながの はる)1925年4月26日 ー2025年1月1日、老衰、享年99。東京出身。実践女子大ー帝拳。48年、先代の本田明会長秘書。52年、マネジャーライセンス。65年、先代会長死後、実質的な経営手腕を発揮。大場政夫を発掘。現会長の明を支え続けた。生涯独身。



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