毎日のできごとの反省

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生存本能を失った日本人たち

2020-03-21 20:28:11 | 自虐史観

 人間は本能を失った動物だと言われる。動物は本能に従っていれば生きている事ができると言う。獲物の獲り方も、食べる時期も本能が教えてくれる。これに対して人間は欲望に従って生きていれば、自堕落で不健康な生活となり天寿を全うできなくなるというのだ。放っておけば遊び暮らし、好きなものを食べて自堕落な生活を過ごして短命になってしまう。これは動物と違って思考力が極度に発達したのが原因だというのだ。

本当にそうだろうか。ほとんどの人間は、欲望に任せて自堕落に生きていないのが現実ではないか。ほとんどの人間は、食べたいものを食べたいだけ食べ、怠けて暮らせば不健康になってしまう、という事を知る理性と実行力を持っている。あまつさえ、多数の人は敢えて苦しさを克服してスポーツをしている。誰に強制されたわけではなく、楽しみで行っているのである。その結果健康を獲得している。

これは理性のなせる業である。中にはアルコール中毒になって早死にする人もいる。極度に太って歩行すらできなくなる人もいる。しかしあくまでも例外である。そのような例外は本能で生きている動物にすらいるのである。人間の本能を理性を除いた欲望にだけ限定するから物事が分からなくなるのだ。人間の本能は理性を含めたトータルで見なければならないのである。理性を含めたトータルで道具を使い学習して、他の動物にはない進歩を遂げたのである。理性は人間を守る本能の一部であると考えれば良い。

ところで、旧聞に属するが、平成23年10月28日の産経新聞に、東京都教職員組合(都教組)が「竹島が日本領といえる歴史的根拠はない」とした内部資料を作成している事が報じられた。この問題に関しては、以前朝日新聞論説委員が、竹島は韓国に渡せばいいではないか、と書いた事と共通している。竹島は元々韓国の領土ではなかったのは明白なのに、李承晩の時代に占領して実効支配されて現在に至っている。

こんなことが自国に起こればどこの国の人でも、これを不当である、と言う。だが日本にはそう思わない人が例外ではなくいるのである。それどころか都教組ではそれがメジャーな考え方である。すでに実効支配されているから、そんなものはあげてしまおう、あるいは元々日本のものではなかった事にしよう、と言うのは尋常ではない。現に中共は尖閣諸島や沖縄も自国領土だと主張している。機会があれば奪おうというのである。沖縄の次は対馬である。対馬の次は九州である。

このような世界に日本は囲まれているのである。竹島などいらない、という思考は危険である。日本が無限に侵略される危険をはらんでいるのである。彼らはそれに目を瞑ろうとしている。それは領土を自己主張すれば軍隊が必要となる。日本の軍隊は本質的に侵略する軍隊である。こういう思考が絶対的に彼らを支配しているのである。戦争の基となる危険な軍隊に頼るよりは、けちな領土位失ってもいい、と考えているのである。彼らは日本人でありながら日本を守ろうとするのは絶対的に危険であると考えている。

そんな事を考えていれば、自分の寄って立つ国を失う事を世界のいずれの国の人も知っている。幕末以来の日本人もそのために努力してきたのである。それは歴史が人間の理性に教えた教訓である。原始の時代であればともかく、国家のせめぎ合う現代では、国家なしに諸外国から日本人は保護されないのである。自分は国家などには保護されてはいない、という考え方をする資格のあるのはチベットやウイグル人のように異民族に侵略されて隷属させられている民族だけである

中共のような古代から変わらない帝国と異なり、日本は「国民国家」でありながら自国政府を否定し領土を否定する日本人が多数いるのである。自分を保護する国家を否定する危険な思考。これはまさに理性の崩壊である。人間の本能の崩壊である。国に守られ国を守るという、自分自身と子孫の生存するための本能の否定である。本能の崩壊である。それでは彼らは自分はあらゆる他人の犠牲になってもよい、というお人よしではない。そうではない。都教組の活動家は都教組を守るためには嘘や詭弁をも平然とする。朝日新聞の論説委員氏も同様である。自分の直接所属する組織は日本国よりも大事なのである。

冗談ではない、朝日新聞や都教組が潰れても日本人は生き残る。日本国が崩壊したら朝日新聞や都教組が生き残ることに何の意味もない。彼らはそんな世界共通の本能を失っている。彼らは生存の本能を失っているのである。そんな人たちが例外ではなく大勢力を持ち、政治にも影響を与えているのが日本の現状である。日本は国家生存の本能を失わんとしているのである。その理由は自明であろう。

日本は侵略を行う好戦国家であり、それ以外の国は侵略しない良い国家であると書いた憲法。マスコミを多年にわたり検閲して日本が明治維新以来、いかに苦労して西欧の侵略と戦った事を隠して侵略戦争ばかりしていると報道させた米軍の支配である。日本の正当性を説明する日本人を公職から追放した。このように日本を貶めるあらゆる行為をした占領米軍の恐ろしい行為によってである。日本民族は生存本能をなくすように洗脳されたのである。

その結果は不思議な事に人為的に洗脳されたのではなく、自発的な思考であると思い込むようになった。もっと恐ろしいのはこれら本能を失った日本人のしている事である。例をあげよう。イギリス人の書いた紫禁城の黄昏、という本が岩波文庫にある。しかしこの本には原著の1章から10章までと16章を全部カットしている。その理由は「主観的な色彩の強い前史的部分」だからだと訳者は説明している。ここに書かれているのは清朝が漢民族ではなく、満洲族が建国した国家であること、満洲族の最後の皇帝が王朝を再建する事を望み、満洲族に王朝再建運動があった事が書かれているのだ。これは正に当時の日本の行為の正当性を主張する部分である。それを意図的に削除したのである。

英語ではthe last personと書けば、絶対にそういうことをする人ではない、という意味である事は高校生でも知っている。ところがこの本ではこの構文を使っている文章を「皇帝は蒋介石と張学良には絶対に頼らない」と訳すべきところを「皇帝が一番最後に頼る人物は蒋介石と張学良である」と日本語に書けば逆の意味になるように訳している。このような大著を訳す英語に精通した人物が典型的な誤訳をしている。正確には誤訳ではなく、嘘を書いたのである。彼らは洗脳された結果このような卑劣な行為をしても、結果が正しければ良いと確信しているのである。彼らは自分の教えられたことに反する事実が出てくると、このように隠ぺいしたり、嘘をついたりするのは平気である、という倒錯した状態にある。彼らは米軍の統制によって作られた歴史に反する事実の出現に本能的に拒否反応をおこすほどに完全に洗脳されてしまっているのである。これが生存本能を失った日本の現実である。



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