毎日のできごとの反省

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危険な「遺伝子理論による男系天皇論」2

2019-08-16 22:00:17 | 皇室

 繰り返しになるが、男性の染色体はXYで、女性はXXである。従って、男子が生まれれば、必ず父親のY染色体がなければならないことになる。これを繰り返して言えば、男子は必ず父親のY染色体ひいては遺伝子を引き継いでいくことになる。だから男系で世襲していけば、同じ遺伝子を永遠に引き継いでいくことになる。

 女性の遺伝子は必ず同じ遺伝子を引き継いでいるとは限らない、ということになる。これが、男系天皇論の遺伝子理論である。これによれば、男系男子の天皇は必ず祖先の男子の遺伝子を引き継いでいることになる。ところが女性天皇の場合、父親が祖先のY染色体の遺伝子を持っていたとしても、女性天皇自身にはY染色体はそもそもないのだから、直系だとは言えても、祖先の男子天皇の遺伝子を持っているとは限らないのである。

 つまり女系ではなく、男系の女性天皇であっても、遺伝子の断絶はあり得るのだ。これが、男系女性天皇論の致命的危険である。女性天皇は女系天皇に道を開くばかりではなく、皇統の断絶そのものである。古来女性天皇は一代限りとして男系に復帰していた。それとて皇統の一時的断絶といえないこともないのである。遺伝子による理論は、このような事実を浮き彫りにしてしまう。まこと、遺伝子による天皇世襲論は、危険なものなのである。


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3 コメント

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猫の誠さんへ。 (テレビとうさん)
2019-08-17 07:47:13
「男系の女性天皇であっても、遺伝子の断絶はあり得るのだ。」
確かに「男系」に拘ると、女性天皇の場合は自身の遺伝子は神武天皇の遺伝子を一つも受け継いでいない可能性は有ります。

正確には、「男系」ではなく、「父系」であると青山繁晴氏も昔から言っています。

過去の女性天皇の場合も「父系天皇」です。
https://blog.goo.ne.jp/yk-soft-85/e/568a70e028a711c91881c80e7f97b2e8

遺伝子の科学的根拠は、皇統の「正統性の補強」でしか有りません。

「男系天皇論3」を書く予定だった場合は「先走ったコメント」を謝ります。このコメントを削除してください。
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テレビ倒さん、さんへ (猫の誠)
2019-08-17 15:01:02
青山繁晴さんの文章は読みました。その時父系と書かれていあったのを納得したことを覚えています。元々その方面では、母系集団とか母系社会あるいは、男系集団、あるいは男系社会などのように言い、男系、女系とは言いませんね。
小室直樹氏も、母系父系、と書いています。男系女系とは、フェミニズムの臭いがします。訂正せず、貴殿のコメントともども残させていただくほうが思考過程が分かると思います。
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訂正です (猫の誠)
2019-08-17 15:04:52
母系集団とか母系社会あるいは、男系集団、あるいは男系社会などのように言い、男系、女系とは言いませんね。

下記に訂正します

母系集団とか母系社会あるいは、父系集団、あるいは父系社会などのように言い、男系、女系とは言いませんね。
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