先日ASI294MCでM33を撮影しましたが、
はみ出し気味だったので、
改造した6Dで再度撮影しました。
M33銀河 クリックするとFlickerの拡大画像に飛びます。
Skywatcher GOTO DOB 12' 口径305mm F5 1500mm F5コマコレクタ-
EOS 6D HKIR ISO10000 15秒×158枚 総露光時間 2370秒
EOS 6D HKIR ISO10000 15秒×158枚 総露光時間 2370秒
赤ポチがたくさん写っていていい感じですが、実はステライメージで
コンポジットした画像は赤ポチはあるものの、結構微妙な感じでうまく
出せません。
なので上の画像は、
・ノイズ、精細感で優位なステライメージでコンポジットしたものをL画像
・色が良く出るSequator でコンポジットしたものをRGB画像
として、LRGB合成しています。
Sequattorでコンポジットして画像処理したのは以下になります。
M33銀河(Sequator版) クリックするとFlickerの拡大画像に飛びます。
で、銀河は良い感じで写っているのですが、
ステライメージでコンポジットした方をみると
左下と右上の星像がびよーんと伸びています。
ステライメージでコンポジットした後4隅を500×500で拡大した画像
これドブで撮影すると出たりでなかったりします。
(前回のシグナスウオールの画像ではほとんど出ていません)
いままではほったらかしにしていましたが、ちょっと検証と考察をしてみました。
まず最初に1枚撮りの画像を確認してみましたが、
4隅はきちんと星像は点です。
(この1枚だけでなく他の画像ものびていません)
1枚撮り画像
1枚撮りで出ていないということは、
コマ収差、スケアリング、ガイドズレが
原因ではありません。
次に今回RGB画像に使ったSequatorでのコンポジット画像が以下ですが、
Sequatorでコンポジット後4隅を500×500で拡大した画像
4隅は変形はしているものの、ステライメージよりは状態は良く、
かろうじて点になっています。
で、以下原因を推測してみました。(長くてすみません)
仮説
・コマコレによる補正でディストーションが発生している。
歪曲収差の強さは視野中心から外周に行くほど強くなっている。
・経緯台撮影のため視野回転によるズレがあるが、視野中心と回転中心の
ずれが大きい場合、対象が結構中心から外れることがあるので、
途中で撮影を止めて、中心にフレーミングしなおしている。
撮影中は視野中心とずれた位置とを行ったり来たりすることになる。
・この時対角方向にずれるような挙動をすると、ズレる方向の対角にある星は
視野中心からの距離が変わるため、特に外周はディストーションの影響を
強く受けて位置の変化量が大きくなる。
これに対して、ずれる方向に垂直な方向の対角は、視野中心に対して接線方向
のずれになるため距離変化が相対的に少なくディストーションによる位置変化も
少ない。(これが対角に出る原因かと)
・上下左右方向にずれた場合も同じくズレた方向は位置ずれが大きく、
ずれと垂直な方向は接線方向になるため位置ずれが少なくなると思われる。
・セッティングがうまくいって視野中心と回転中心がうまく合っている場合は、
回転移動しても視野中心からの距離の変化が小さいため、ディストーションの
影響が出にくい → これが出たりでなかったりの原因(かも)
ただ、シグナスウォールとM33は連続で撮影していて、アライメントも
セッティングも同じなんですよね・・・。
対象の緯度経度によって視野回転の移動量が異なるせいかもしれません。
なんとなく低高度で仰角が低いほうが発生しやすい気がします。
・Sequatorはディストーション補正機能があるので、部分的な位置ずれが
補正されて線にはならずに済んでいる。
・ステライメージは全体の倍率補正はされるが、部分的なディストーション
補正はされないので線になってしまう。
ということでいろいろ仮説は立ててみましたが、
検証と対策まではまだまだ・・・ 。
ディストーションをもっと強力に補正できる
コンポジットソフトがあれば一番いいような
気がしますが・・・ (いいのないですかね・・・)
もう少し検証してみたいと思います。
(いつになるかわかりませんが)