花のある生活

花はあまり出てきませんが。

アルフォンス・ミュシャ展

2019-08-07 | 美術館・博物館
高岡市美術館で開催されている「夢のアール・ヌーヴォー アルフォンス・ミュシャ展」に行ってきた。

富山県立美術館のも良かったが、こちらは、さらに展示数も増えて見どころ満載。

写真撮影もOK、SNSもOKで、こういう機会は、なかなか無いよね~。

 

  

 


アルフォンス・ミュシャは27歳でパリに渡り、絵画を学びますが、2年で留学の援助を打ち切られてしまいます。

生活の困窮したミュシャは雑誌の表紙や、本の挿絵などを描いて生計を立てていました。

パリで挿絵画家として活動していたクリスマスの休暇中、たまたま印刷所にいたミュシャにポスター制作の仕事が舞い込みました。

1894年「ジスモンダ」の舞台に主演するサラベルナールのために、最初のポスターを制作。

ポスターのデザインが気に入ったサラベルナールは、その後6年間の契約を結ぶ。


パリの街にポスターが貼り出されると、ミュシャのポスターは、たちまち大評判に。

それからはポスター、雑誌の表紙、書籍の挿絵、レストランのメニュー表や株券、社債に至るまで、デザインの仕事が来るようになり、こうして無名の挿絵画家は一夜にして有名デザイナーとなったのです。


この「ジスモンダ」にまつわるエピソードは「シンデレラストーリー」として有名ですが、今回の展示資料の中には、ミュシャが「たまたま仕事を受けたわけではなさそうな」資料も残されているようです。

何としても絵画の世界で成功したかったミュシャが、仕事を受ける前から作品の構想を練り、印刷所に通い、仕事をつかむチャンスをうかがっていた、ということなのではないか、と推測されています。

きっかけはどうあれ、チャンスをものにして一躍、時代の寵児にまで上り詰めたのですから、すごいものです。

絵も素敵で素晴らしいけど、作者の心意気も、また素晴らしいわね。




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