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私達職人は必ずルーツがあります。
僕だったら親方が私の全てを作ってくれたし、それを支えてくれたのは雇用してくれた社長。
イメージの仕方を考えさせてくれたのは谷尻誠で、仕事のスタートとなったのは初めて設計施工を依頼してくれた友人が居て、サーフィンを始めたキッカケのサーフバディが居て、必ず起点を気にしてます。
「あの人が居たから」「あの人のお陰で」
それを判断基準にしたりもします。
サーフボードの事だったらアンドリューキッドマンが私のきっかけ。
彼が居なかったら私のサーフィン好き、サーフボード好きは無い。
エリスもボーも、全部アンドリューのおかげ。
コレは揺るがない事実なので、常に感謝の気持ちは片隅に置いています。
尊敬していた(もちろん現在も)谷尻さんと遊びも仕事もご一緒させて貰ったりする様になり「やっぱりこの人は最高だ」と思うのです。
ふとした時、私を知らない方に何気なく「あ、横田さん、あれとかこれとか、横田さんがやってくれたの。なんでも楽しそうにやってくれるんよ」
ナチュラルにサラッと言ってくれるのです。
Daichiのサウナストーブなどの製造をしている寿産業さんを「多分やってくれますよ、社長やばいっすから」と無責任に(笑)紹介したのですが、乗ってくれた寿産業の社長も谷尻さんも、どこかでストーブの話しが出た時に「ありがとうね」と事あるごとに一言添えてくれます。
私はたったそれだけで「紹介した人達が仲良くしてくれて良かった」と思う幸せを手にさせてもらえています。
私にはそれだけで十分。
この人を信用して、あの人に託す事が出来た。
たったその一言で救われます。
例えば最近はSNSが多いけど、誰かに心なくタグ付けされたり、メンションされたりもありません?そこに愛情があるのか?がこの一言くらい引っかかったりします。
不特定多数の誰かに「いやこれは〇〇のお陰なんだよ、今あるのは」と思うだけで許せたり許せなかったり。
逆にその愛情を感じなかったら「こっちはこっちなりに動いたりね」
結局は起点のきっかけを作ってくれた「誰か」なんだと思うんです。
広く見過ぎるとどこまでもルーツがあるからさ、アレなんだけど。(カンナを作った大工を崇拝はしない笑)
直接の分岐点。こんなところにある何気ない「ありがとう」が人の心を豊かにしてくれるんじゃないかと思うのですね。
僕は親方に感謝しかありません。
本当に素晴らしい男で、2人の父で、職人です。(商売人では決してない笑笑)
親方には「よく出来た弟子」だと思って貰いたいので、恩返しの為も含め働いているところも常に片隅に置いてたり。
成長を続ける姿を見てもらう事で安心してもらえたら嬉しいな、と思うこともあるのです。
そんな事知らずに生きてきた人には一生かけても分からないとは思いますが、コレが師弟。
感謝を忘れず、成長したいものですね。
皆さまもそっと「ありがとう」を大切に。