一カ月で終わるはずの原因不明のアレルギーの嵐が、二カ月を過ぎた。。
良くなったり、悪くなったり。
どこにも出れない状況は、
ひたすら本を読む、、のが、唯一鏡と向き合わずに済む無風の時間に。
だが
口伝えの「コレは相当面白い!」という本を、
積読の山から選んでしまった瞬間から<アナーキーな世界>に潜入してしまった。
しかも「アジア新聞屋台村」→「アヘン王国潜入記」→「ワセダ三畳青春記」と
高野秀行氏の経歴を逆走していく読み方。
一冊目は「ほほう!」→二冊目でチョチョチョト(-"-;A ...アセアセ→三冊目「ワセダ三畳青春記」を読み終わると…
並大抵の本では満足いかない変態脳みそになっていた。
一応
辺境作家というジャンルの高野氏だが、ワタシにはアナーキー作家。
こんな人は世界中探しても、まずいない!
本が売れるまでに時間がかかったのは、
アナーキーでデンジャラスな事への世間さまのアレルギーが希薄になったから?
二十数年という年月をブレずに、
面白い!と思った事を徹底的に探究し、面白く書くことを人生の命題にした作家。
真っ当な人生とされるのは、
命と時間を削り、持病を背負い、毎日満員電車に揺られ、家族を守ること。
好き勝手やってても、
人は
いつか、どこかで、、守りに入らなければならない。
恙なく暮らすには、ギブ&テイクの法則は正に保険となる。
が
高野氏はギブ&テイクに交わることなく、独走するのみ。
よくぞこんなバカげてる本を書いてくれた!!!と心から思った。。
バカげてて、どこか切なく、
青春の迷路から抜け出していく自叙伝が「ワセダ三畳青春記」だった。
◇抱腹絶倒…ワセダ三畳青春記◇
高野氏が早稲田大学4年生。
就職活動もせず、早稲田大学探検部でボウフラのように漂っていた。
東京都下の実家では、
早稲田大学卒業→エリート街道に邁進→自慢の息子という親の希望に添えず。
居心地の悪さから<針の筵>状態。
そこへ空き部屋の情報が。
大学から徒歩5分。
二階の三畳一間で格安物件。
渡りに船の格安アパートに即日入居。
トイレ・台所・玄関は共用、風呂なし。
野々村荘は
単に息抜きの場所にするはずが、探検部のたまり場になり、
22歳から33歳までの11年間の安息場に。
住人はドラマかいな!と突っ込みたくなるキャラ。
守銭奴と云われ、異臭を放つご飯を食べ続ける財テクおじさん。
後に高野ウィルスに冒される早稲田大学の後輩たち。
蜜月という言葉がピッタリの探検部の盟友。
司法試験を50歳まで受け続けた御仁。
そんな住人をこよなく愛する未亡人の大家さん。
常に誰かが珍事を引き起こし、そこに大家さんが仲介に入る。
過激派アジトと間違われ、公安に見張られるも、
三味線ばかり弾く高野氏のボウフラ生活で嫌疑が晴れたり。
幻覚を見るというサボテンを買い、仲間を代表して高野氏が食べ意識を失う。
文字を読むことも出来なくなった目が、物凄い色彩感覚を持ってしまう。
この目なら凄い絵が描けるかも🎵と本気で画家になろうと思ったり。。
区の水泳競技会に参加するも、意気込みとは裏腹に大爆笑と珍事を起こしたり。
大家さんが探検部の女子を息子のお嫁さんに🎵と目論んだり。
野々村荘は、いつもナニカが蠢いてる
生きるための最低限のアルバイトと、ルノワールでの珈琲タイム。
会社に拘束されない自由と惰眠の日々。
ようやく25歳で大学卒業。
アジア圏に限らず、アフリカ、イスラム、中国語、英語と
外国語への適応力の高さで、海外と野々村荘を行ったり来たり。
が、
29歳、
アヘン作りをしてるゴールデントライアングルのワ州に行く。
高野氏自ら村に住み、ケシの種まきから収穫、アヘン作りまでやる!という
誰もしたくない経験をしに行く。
世界最大のアヘン生産地は水の少ない秘境。
しかも作っているのはビルマで一番怖いと云われるワ人。
なぜ、怖いかというと
彼らは元首狩り族。
アヘン作りをする以前は、首狩りに勤しんでいた種族だった。
誰も怖くて近づけない秘境に、幸運が重なり単身潜入してしまった…
世界でただ一人アヘン秘境の経験者となる。
帰国後、野々村荘で執筆、「アヘン王国潜入記」が出版。
「アヘン王国潜入記」の威力は、なぜか世界に徐々に広まる。
*<前編/デンジャラス300%作家!!!高野秀行 アヘン王国潜入記>にチョッコと書いたよ。
実はワタシも大学4年間のうち三年間は三畳間に住み続けた。
大家さんの広い敷地に建てられた女子アパート。
勤め人はおらず、学生のみ。
三畳と云う広さは、案外快適だった。
広い台所やトイレに行けば同じ屋根の下に住む6人の
誰か彼かと顔を合わせた。
それぞれ訛りがあり、田舎臭いイントネーション言葉とは裏腹に、
親元を離れた時から動物の繁殖期のような賑わいが始まった。
同じ敷地の大家さんはアレコレと目を光らせていたが、ピチピチの本能には勝てるはずもない。
日々、細胞が生まれ変わる女の子の脳みそは、
同年代の男子より種の捕食に注がれていた。
そして
人生の選択肢が沢山あると驕り、
どれを選ぶかは、いつも自分の方にある!と、、
野々村荘のような、一つにのめり込んで夢を叶える。。ことも無く、
幸せへのレールに乗ろうと頑張っていた。
いつまでも若いという自信、、
テキトウになんとかなるさーーーが無いと知ったのは、30代だった。
「ワセダ三畳青春記」は雑居アパートの住人たちの匂いと、
いつも誰かが介入する煩わしさと心地良さに彩られている。
そして
住人が野々村荘を離れる時は、多くの選択肢を捨てて一つに決めた時。
人生の分岐点を飛び越える切ない瞬間を思い出した本だった。
2005年第一回酒飲み書店員大賞は「ワセダ三畳青春記」が選ばれた。
次回その2は「アヘン王国潜入記」を書きます。。
**返信デス**
すけつねさん
次回は「アヘン王国潜入記」のビックリしたことを綴りますね。
ナニカを感じていただければ嬉しいです。
fool 管理人さんへ
高野さんの本でどの本が一番好きですか?
小豆ママさんへ
私も懲りずに本を仕入れしてます。
読むのが遅いので、溜まる一方ですよん。
朝は珈琲飲みながら、可愛い癒しブログのぞき見してます。
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いう言葉には、
魅かれるような
敬遠したいような・・・
凡人ですから、
自分にないものには
憧れがありますが~
踏み出せないのが
凡人の凡人たるところ。
私のブログ中において、誤解を招く表現が有ったように思い 御詫びと文中の書き込みを削除致します。
本意は、繰返しになりますが ランキング上位の方の
ブログは 兎に角 凄い❗
この一言です。
今後も読ませていただき、色々と取り入れてゆきたいと思います。
ヨロシクおねがい致します。
ホームセンターの「サンスポット猫用」を滴下。
早速 ヨレヨレのノミを確認することが出来た、
有り難う。