玉陽庵 算命学ブログ

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宿命天中殺を絡めた相性の見方

2015年03月05日 | 算命学 あれこれ
最近、宿命天中殺と相性について相次いで質問を頂きました(^^)

「教科書的」なお答えは簡単ですが、人生は教科書通りではありません。
算命学の「結婚占技」は、初歩的なものでも12種類。
(最低限必要な占技については、過このブログでも何度も取り上げています)

上級者になると、さらに縁の質についての判断もします。

これに、さらに天中殺の相性、宿命天中殺の有無、異常干支の有無などの判断を加えていくのです。

要するに、結婚の相性を判断するには、まずは「総合判断」が必要。
どれか一点をとりあげて、「これがダメだから相性が悪い」と決めつけてはいけません。

また、その人が送りたい人生の種類によっても、判断が異なってきます。
平凡に「実」の世界で生きていくのか、偏りを武器に変えて「虚」の世界で生きていくのかでも、事情は変わります。
要するに、「ケースバイケース」。

今日は、山口智子さん&唐沢寿明さんご夫妻を例に、どういう事なのかお話してみましょう(^^)

まずは、お二人の基本的な相性。
山口さんの西方の星は「禄存星」で、唐沢さんの西方の星は「鳳閣星」。
山口さんは北方と南方に「鳳閣星」をお持ちですから、唐沢さんは奥様に不満はないと思います。
対して、唐沢さんは「禄存星」をお持ちでないので、その部分は山口さんが少し不満に思うかもしれません。

次に、行動領域を見ましょう。
唐沢さんは「四領域」と領域が広く、山口さんは「三領域」ではありますが非常に領域が狭いです。
お二人の行動領域を重ねると、山口さんの行動領域が唐沢さんの行動領域にほぼすっぽりと包まれる形。
山口さんの自由度は少ないですが、重なり具合から言えばかなりの「仲良し夫婦」になることが予想されます。
ただ、仲良し過ぎてお子様に恵まれにくくはなります。

次に、共通干支。
実はこのお二人、共通干支が一つもありません。
この組み合わせは、天中殺に結婚する、いわゆる「勘違い婚」の場合は多いのですが、お二人はそうではありません。
前世、過去世に出会ったことがないお二人が結婚までたどり着くのは珍しいケースです。
逆に、それだけお二人のフィーリングが合ったと言えるでしょう。

さらに、お二人の日干を見てみます。
山口さんは「壬」で唐沢さんは「丁」。
これは「干合」の関係ですので、お二人の心の結びつきはかなり強固です。

もう一つおまけで、十二大従星も見てみましょう。
同十二大従星で同じ星を持つと、人生への心の対応に共通性がみられると言います。
お二人には「天胡星」という共通する十二大従星があり、鋭い感性や芸術性、美意識などが共通しています。

ここまで5つの項目を見てみました。
そのうち、3つは明らかに「吉」。
あとの2つも、他のしっかりとした結びつきを考えると、それほど夫婦関係に影響あるとは思えません。


ここで、このお二人の相性は概ね「吉」と判断します。

次に、天中殺。
山口さんは「辰巳天中殺」で、唐沢さんは「申酉天中殺」。
「辰巳」は、夢・ロマンを追い求めますが、少し現実的な面があります。
これに「申酉」の前進力や現実性が加わると、さらに地に足が着き、しっかりとした足取りで夢やロマンを追えることに。
逆に「申酉」に「辰巳」が加われば、極めて現実的で未来に突き進む姿勢に夢やロマンが加わります。

この組み合わせは、実に良い組み合わせ。

このように基本的な相性を見た上で、「虚」の度合いの釣合を見ます。
「虚」の度合いだけ釣り合っていても、男女としての相性が合わなければ夫婦とはなり得ないというのは、言うまでもないでしょう。


まずは山口智子さんの陰占を見てみましょう。


  壬★甲 甲
辰 寅 戌 辰 寅
巳       卯


山口智子さんは、実は「互換天中殺」と呼ばれる宿命天中殺をお持ちです。
「互換天中殺」とは、「生年天中殺」と「生日天中殺」の両方をお持ちの方。

ご本人がご両親を理解できないのと同時に、ご両親からも山口さんを理解できません。
いわば、親子でありながら、外国人同士のような感覚です。
ここまで理解し合えないと、通常は色々と助け合う事も不可能となります。

また、月柱に「甲戌」という異常干支をお持ちですね。

日柱は「生日天中殺」で「虚」、月柱は「異常干支」で「虚」、年柱は「生年天中殺」で「虚」。
要するに、三柱すべてが「虚」になる方です。


次に、唐沢寿明さんの陰占を見てみます。


  丁★丁 癸
申 丑 巳 卯 辰
酉       巳

彼は月柱に「丁巳」という異常干支を持っています。
ただ、宿命天中殺はなく、「虚」となるのはご本人の25%+α。
100%「虚」となる山口智子さんとは、釣合は取れていませんね。

「虚」は「巻き込む力」の強いもの。
「実」の人は、「虚」の人と結婚などするとかなりの影響を受けます。

このお二人の場合、主に働いているのは唐沢さんということもあり、「虚」の影響は唐沢さんに強く出ると思います。
本来、「実」の部分が強かったはずの唐沢さんが、まるで「虚」の人のような人生になってしまうのです。

さて、このような現象について、算命学は「善悪」は語りません。
なぜなら、それが良い影響として出るかどうか、本人が幸せと思うかどうかは、人それぞれだから。

もしも、夫である唐沢さんが実体のある「物」を扱う「実業家」であったり、そのような会社で働くサラリーマンであったなら。
結婚後、おそらくはあまりありがたくない影響が出たと思います。
例えば、「あの人が、あんなに変わった人だとは思わなかった」などの評判が立ってしまったり。
気づけば周りから浮いているような、そんな変化を想像して下さい。

ただ、唐沢さんは「芸能界」という「虚」の世界で活躍している俳優さん。
このような「無形」の世界には、「虚」の人間の方がむしろ適しています。

結婚前は「虚」の度合いが少し低かった唐沢さんも、結婚後に妻である山口さんの影響を受け、「虚」の度合いを強くしたと考えられます。
唐沢さんご本人が様々な努力をしたことは過小評価するべきではありません。
ただ、チャンスを得るには、努力だけではなく「引き寄せる」力、すなわち「虚」の力が必要。

アイドル的な「若手人気俳優」から「実力派大物俳優」に見事に成長できた事の裏には、「虚」の強い奥様の影響でたくさんのチャンスに恵まれたという背景があったことは確かです。


このように、「虚」の度合いのバランスは取れていないものの、それが功を奏する、ということもあります。
だからこそ、相性の良し悪しを実際に鑑定する人や、その方の置かれた環境を見ずに数学の公式のように決めつけては、大きな判断ミスをすることになってしまいます。

私たちが見ようとしているものは、「生身の人間」です。
人間というのは非常に多面的で複雑なもの。
その人自身に加え、その周囲の環境までを考慮して判断するのが、正しい占いです。
相性一つを取っても、1+1=2のように単純な公式で簡単に吉凶を占う事はできないということだけは、ぜひ覚えていてください。




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2 コメント

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Re:ペット(=^・^=) (金子泰子)
2015-03-11 17:33:13
いちご様、

コメントありがとうございます(^^)

犬や猫の場合、「十大主星」は占いとして使う事ができるそうです(^^)

ただ、彼らは人間と歩む時間の速度が違うため、「現実の時間」である「十二大従星」は使えないのだとか。

ここから考えると、おそらく「天中殺論」全般も「現実の時間」が関係しますので、犬、猫を占う事には使えないのではないでしょうか?

ただし、人間の側の「接運」などで、ペットに問題が出る場合はあります。
この場合、犬や猫などのペットは、人間にとっての「大切な財産」として扱われます。

なので、ペットの星が人間に影響を与えることはないと考えて良いと思います。
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ペット(=^・^=) (いちご)
2015-03-11 17:03:20
唐沢寿明さんと山口智子さんの相性、興味深く読ませていただきました。

質問があるのですが、犬やネコなど、一緒に暮らしているペットが宿命天中殺の場合も、飼い主に影響があるものでしょうか?
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