ぎょうてんの仰天日記

日々起きる仰天するような、ほっとするような出来事のあれこれ。

白髪

2019-09-27 02:59:28 | 発見

 (以下はおよそくだらない話なので高尚な話を求める方はご遠慮下さい。あらかじめお断りしておきます。)



私には学生時代、大変親しくしていた留学生の友人がいた。その彼が自国の大統領選の時こういった。「自分の国の政治家は選挙の時には髪を黒く染めて、再選を狙う(あるいは引退時だったかもしれない)時には『こんなに苦労をしている』とアピールする。」へえーとその配慮と戦略(?)にいたく感心をしてそれから政治家の髪に注目するようになった。確かにその国の大統領選に立った候補者達は選挙時には黒く染めていたのに後年法廷には白髪頭で立っているのだった。

その後日本の政治家の髪についても観察するようになり、色々と面白い発見をしている。芸能人と異なり政治家の髪の染め方は「びっしり黒々根元から」が基本のようだ。50代くらいならそれもまあ良いのだが、ある程度の年齢以上になりそれをしてしまうと肌の色、首の衰えと髪の黒さが合わずにちぐはぐな印象を与えどうにも合わない。皮肉にも髪を染めることでかえって歳を感じさせている。私の母などはテレビを観て「そうまでして権力にしがみつきたいのかって感じよね」と辛辣なことをいう。その政治家が「党内の有力者」で自党の利益しか考えてないような発言をした時にその思いは一層強くなるらしく、そんな歳まで政治家をせずそれなりの歳を取ったらさっさと引退しろということらしい。

これが経済人や芸術家、芸能人になると状況は異なる。さすがに身嗜みに気を遣っている人が多いからか良い意味での「年輪を感じさせる装い」に着地しているケースをよく見掛ける。近藤サトさんが有名になったけれども、それ以外でも美しさやお洒落を感じさせる人は多い。
草笛光子さんの総白髪は個性も相まってかえって華やかさを感じるものになっている。「ラフ板効果」ではないけれど白髪によって間近の肌の色が白く華やかに見える。この白髪には明るい服が良く似合う。草笛光子さんはそれを上手に活用している。男性芸能人では一時前髪の一部にメッシュを入れるのが流行ったことがあった。小田和正さんなどがその例で、続いて「ある日突然総白髪に染める」人々が登場した。「これ、わざと染めてるんですよ」と主張しながら。「まだそれほど歳ではないけれど先回りして完全に白髪に染めてるの」と言外に匂わせるこの手法は潔いようでいて、その最後の一言によって潔さを感じさせない結果ともなっている。

一方、芸術家になると藍染の作務衣なぞで白髪頭あるいは白髪交じりが「この道一筋」的な印象となり枯れた味わいで、侘び寂びを愛する日本人の心情には肯定的に受け入れられるし、大御所感も出る。

そう、本来日本人にとって老いは「大御所感」や「偉い」に繋がるものであったはずなのに、いつの間にか老いは肩身の狭い忌むべきものになり、「若い」が絶対的な価値になってしまった。それは少し悲しい。これには高齢社会、介護の問題、社会の激変による年配者の意見の価値低下等の様々な問題が背景としてありそうだ。しかし、ここでは下世話な話に特化するので社会問題探究はまた今度にする。

そうした中で私は気づいてしまった、某大臣(当時)の白髪頭に。経済産業大臣としてTPP交渉のため渡米したその人の頭はかつて黒々としていたが(それなりに染めてはいたと思う)ある時を境に真っ白になってしまったのだ。私は当初それをTPP交渉で苦労したアピールかと思っていたのだ。「こんなに苦労しているの。わかってね、各種業界団体の皆様」的な業界団体向けのアピールかと。あるいは何か病気にかかって髪を染められなくなったとか。

しかし彼の苦悩はどうもそこではなかったようだ。しばらく後、その大臣が録音とか現金入りの封筒を胸ポケットに入れたとか入れないとかのタチの悪そうな不正献金疑惑で報道された時、彼の苦労の源がそちらにあったようだと気づく。考えてみればTPPなどは心の準備ができている苦労だものね。心の準備ができていない衝撃に彼の髪は敏感に反応していたのかもしれない。続いて某テレビ局のよく知られたアナウンサーがセクハラ騒動で騒がれる。彼も数年前突然白髪が急激に増え、なぜか韓国のネット民に病気かと心配されていたのだ。本人が病気ではないとコメントを出した程である。これも心の準備ができていない事件が原因だったのかもしれない。

急激な白髪の裏に事件あり


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