ココロノキンセンイ

劇団あおきりみかん 中元志津が綴る怒涛の日々、けっこう育児日記

『ドレッサー』

2005-09-30 23:31:35 | みたもの・きいたもの・よんだもの
今日は稽古が休みだったので、前々からチケットを取っていた翻訳劇『ドレッサー』を観に行った。
会場はアートピアだったのだが、2階最前列中央の席で、とても観やすかった。
舞台は第二次世界大戦中のロンドン近郊にある劇場。
平幹二朗扮する老座長とそのドレッサー(付き人?)の西村雅彦がリア王開演直前の楽屋を舞台にくり広げるバックステージものである。
舞台の中央に楽屋、ドアと見えない壁があり、その周りが廊下や舞台袖、そして、本物の袖の中が舞台の上というセットで、本番中はリア王の台詞だけが聞こえてきたりする。、昔ビデオで観た三谷幸喜の『ショウ・マスト・ゴー・オン』を思い出した。
自分が役者をやっているせいもあると思うが、バックステージものは、やっぱり面白い。
そして、何より断然平幹二朗がいい!

一番印象に残ったのは、老いの不安や孤独。40年以上芝居という仕事をし続けた男のこれまでの人生を感じられるいい演技だった。
チラシにも載っているシェイクスピアの言葉通り、この世はすべて舞台だし、男も女も役者に過ぎないから、バックステージものは、結局人生の縮図みたいなものかもしれない。
今日のお芝居は、シェイクスピア劇団の話だったからシェイクスピアの台詞が一杯出てきた。そういえば、先日読んだ戯曲の解釈本もシェイクスピアの戯曲が例として多数あがっていた。
大学の授業で少しだけやったけど、もう少しシェイクスピアを読んだり観たりということに興味がわいてきた。

会場で『笑の大學』舞台版DVDを購入。映画も面白かったし、楽しみ。