いつ頃だったか?いつも歩いている土手の木の根元に4つに畳んだ布があるのに気が付きました。
片面はフリースで、もう片面は断熱生地でできているような布でした。
大判のバスタオルくらいの大きさです。
その頃は、朝夕は寒いくらいだったので、土手にいるノラ猫が暖を取るように置いてあるのかなと思いました。
その布は、それ以来、毎日4つに畳まれた状態でその場所に置かれていました。
それからしばらくして、毎日のようにお天気が悪い日が続き、私のウォーキングも休みがちになり、土手に行くことがなくなっていましたが、一日だけ何とか歩ける日があったので、ウォーキングに行きました。
いつもの土手を歩いていると、以前、4つ折りで木の根元に置かれていた布が広げられて通り道に近い場所に置かれていました。
近づくと、異臭がしてきました。
よく見ると、布の下には何かが横たわっているような感じで膨らんでいました。
近づくにつれて異臭はますます強くなりました。
「嫌なものがありそうだな」と思いましたが、その布をめくってみる勇気はありませんでした。
その布があった場所は、私が二度猫の死体を見つけた場所と近いので、もしかしたら布の下には猫の死体があるのではないかと思いました。
イヤーな気分になりましたが、私はその場を去りました。
とても布の中を確かめてみることはできませんでした。
でも、もしも猫の死体だとしたら、どうして布を掛けたままの状態にしておくんだろうと思いました。
それから、また2~3日雨が続いたので、ウォーキングはお休みしました。
そして、久しぶりに晴れた日、いつものように土手を歩きました。
ずっと、あの時の布の下の正体が気になっていました。
「今日も布があのままの状態になっていたら嫌だな」
と思いました。
でも、三日ぶりにその場所を通ったら、布は別の場所に放り投げてあり、何かが横たわっているように感じられた場所はきれいに片付いていました。
ほっとしました。
その後も、放り投げたままの布は、そのままになっていますが、変な物体も異臭もなくなりました。
ウォーキング中に見つけた猫の死骸を二度ほど埋めに行ったことがあります。
猫にエサをやる人も通っていて、死骸を見ているはずなのに、死骸はそのまま放置されてカラスのエサになっているので、そのまま放置しておくにはしのびなく、家に帰って道具を持って埋めに行きました。
私が思うにエサをやる以上、死骸の処分くらいするべきなのではないかと思います。
ただ、ウォーキングで通るだけの土手ですが、きれいな花や紅葉を見せてくれたり、嫌な光景を見る事もあったりで、色々な経験をしています。