はーちゃんの気晴らし日記

気ままに 楽しく 書きくけこっこ!

泣く子も黙るバカ息子

2009年01月29日 | 我が家
先日の昼休み、息子から電話がありました。
「壁に穴が開いたから直してくれ。」
と。
「はぁ?何言ってんの?どうして穴が開いたの?」
と、私はいやな想像をしながら、聞きました。
「うるせぇんだよ!ギャーギャー騒ぐヤツがいるんだよ!」
と言います。
「どこにいるの?どこの誰がそんなにうるさくするの?」
まるで小さな子供相手の会話みたいでしょう?
「玄関だよ。玄関で犬とガキがギャーギャー、ワンワンやりやがって!」

要は、玄関でクマが吠えて、まめたろうが泣いているということらしい。
「仕方ないでしょう?子供は泣く、犬は吠えるって相場が決まっているんだから。」
と言うと
「オレは、今日、夜勤なんだよ。今、寝なけりゃ、いつ寝れば良いんだよ!
うるさくて腹が立ったから壁を叩いたら穴が開いた。だから、直してくれ!」
「バカじゃないの?私は大工じゃないから直せないよ。だいたい、そんなことくらいで腹を立てるほうがどうかしてる。
何年、クマと生活してるの!?クマが吠えるのは、今日始まったことじゃないでしょう。いまさら何を言っているの!」
と言うと、
「そんなことくらい?これがそんなことくらいか?
昼間しか寝る時間がないのに眠れないのがそんなことくらいか?」
と言います。
「まぁ、家に帰ってからどの程度の穴なのか見てみるから。」
と言うと
「穴と言うわけじゃないけど、壁がへこんでクロスがずれて継ぎ目が見えてる。早く直してくれ!」
というので、
「とにかく話は家に帰ってから!」
と言って電話を切りました。

家に帰ると、当然息子は寝ていました。
私が口を開くより前に娘が
「お兄ちゃんのこと、知ってる?」
と言ってきました。
ことの成り行きを聞けば、こういうことらしい。

息子の夜勤明けのその日、荷物が3個届いたそうです。
しかも、全部運送屋さんが別々。
1つはクロネコ、1つは飛脚、1つはデパートの配送でした。
そのたびに玄関のチャイムが鳴り、クマがワンワンワンと飛び出し、息子はそのたびに起こされて荷物を受け取ったらしいのです。
その後、娘とまめが我が家にやってきて、間の悪いことにまめの機嫌が悪くて、玄関に入って泣いていたらしい。
それで、息子はまた目を覚ましたそうです。
玄関で一騒ぎした後、娘とまめがやっと居間に入ったそうなのですが、その途端、またピンポーン!
今度は郵便局だったそうです。
そこでまたクマがワワワワ~ン!
息子は、そこで、とうとうキレました。
「うるせぇ!」
と叫んで壁を思いっきり叩き、それで壁がへこんだといわけです。

私と電話で話した後も息子の怒りは治まらず、娘のいる居間へ怒鳴り込みました。
「お前のせいだ!お前がクマを止めなかったから、壁に穴が開いたんだよ!
お前のせいだから、お前が弁償しろ!」
と言ったそうです。
言っていることが、めちゃくちゃでしょう?
息子の剣幕に恐れをなしたクマは尻尾を下げて、屋上まで逃げたそうです。
泣いていたまめは、初めて見るおいちゃんの剣幕に驚き、呆然として泣き止んだそうです。
まさに泣く子も黙るバカ息子です。

息子が腹を立てて家の中のものを壊したのは、これで3度目です。
最初は小学校の高学年のとき。
お風呂場のドアのガラスを割りました。
かなり分厚いガラスでしたが、こぶしでガンとやったために割れました。
奇跡的に息子に怪我はありませんでした。
近所の子供が、お風呂場のドアのガラスを蹴り、救急車で運ばれ、何日か入院したことがあったので、そのときは息子に怪我がなくて幸いと思いました。

2度目は、中学生のときです。
玄関の脇の壁に穴を開けました。
これはすごかったです。
建売の安普請の家でしたから、息子の一撃で30センチ以上の穴が開きました。
直すこともできずに、カレンダーの裏側を利用して穴を隠しました。
その穴は、それから数年後に家のリフォームをするまでそのままでした。
そして、今回3度目です。
しかも、もうすぐ31歳になろうという良い年をした大人が・・・です。
バカでしょう?

それから2~3日して息子と顔を合わせましたが、息子は何事もなかったかのように普通でした。
いつもすぐにカッとなるけれど、忘れてしまうのも早いのです。
まめは、まだあの時のショックが残っていたらしく、息子と会ったときはちょっと引き気味でした。
現在は、元に戻っていますが。

息子がいないときに息子の部屋に入って壁を見てみたら、へこみはほとんどわからないくらいでした。
クロスのズレも言われればわかりますが、知らなければそのまま見過ごしてしまう程度のものでした。
主人と、
「この壁はずっとこのままにしておこう。」
と話しました。
毎日、自分の部屋の壁を見ていれば、今後腹が立つことがあっても自重するだろうと思いました。

ところが、先週末くらいから、息子の部屋でゴソゴソ音がします。
そして、毎日のように大量のゴミを出します。
どうやら部屋の掃除と片づけをしているようです。
足の踏み場もないほど散らかりっぱなしの息子の部屋なので、一体どういう風の吹き回しだろうと思っていました。
娘は、「彼女でも連れてくるのかなぁ。」
と言います。
「それなら、うれしいけれど。」
と私は思いました。
そして、その理由がわかりました。
息子は部屋の配置換えをしていたのです。
自分が作った壁の凹みとクロスのズレを見たくないため、寝る位置を変え、壁のへこみの前に物を置くことにしたようです。

はぁ~

私の微熱が続いたとき、会社の帰りにいかにも高そうな栄養ドリンクを買ってきてくれて、
「薬局に行ったら、『他のどんなものを飲んでも効かない人にお勧め!』」
と書いてあったから、これを飲めば治るかもしれないよ。」
と渡してくれました。

そんなやさしいところのある息子ですが、カッとなるとこんな風になってしまうのです。
情けない。
これが『バカ息子』と私が呼ぶ所以です。
息子の正体は、これなんです。





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