ドア・ロック

少し前のことです。

パパは普段車通勤なのですが、その日は、仕事を終えてからお付き合いがあるとかで、電車で出かける事になりました。
娘の家は、最寄の駅からも遠いため、娘がパパを駅まで送ることになりました。

でも、生憎まめたろうが、まだ眠っていました。
まめを寝かせたまま家に置いて出るわけには行かず、先にツブを車に乗せて、眠っているまめを抱いて車に乗せようとしました。

娘が乗っている車は、キーを外した状態で車のドアを開けると、うるさくピーピー鳴り続けます。
あまりにうるさいので、購入時に
「この音、何とかならない？」
と聞いたのですが、これはどうにもならないとのことで、いつもあのピーピー鳴る音には、参っています。
娘は、そのピーピー鳴る音でせっかく眠っているまめが起きてしまうと思い、キーを挿したままにしたそうです。

ところが、まめを抱いて車に乗せようとすると、その途端、車の中にいたツブが「ガチャン！」とドアをロックしてしまいました。
娘は焦って、
「ダメ、ダメ！ドアを開けて！」
とツブに言うのですが、ツブは、楽しそうにニコニコしているだけ。
娘が窓を叩いて必死でドアロックを指差しながら、
「開けて、開けて！」
と叫んでも、ツブは、逆に面白がっているようです。

パパが乗る電車の時間が迫っています。
もう一台パパの車があるので、最悪それで行くしかないけれど、ツブを娘の車に残したまま行くわけにもいきません。

そこへ出かける準備を終えたパパがやってきました。
パパが
「ドアの鍵を開けて！」
と言うと、普段パパからそんなに真剣な顔で言われたことのないツブは、初めて状況を察したらしく、素直に鍵を開けたそうです。

そんなわけで、全員そろって駅までパパを送ることができましたが、その騒動でパパは予定の電車には乗れず、当然、まめも目を覚ましました。
車に乗せて走り出したら、また眠ったそうですが。

娘が乗っている車は、私の家の車なので、合鍵は私の家で保管しているんです。

「もう１つ合鍵を作って、家に置いておかなくちゃ」
と娘は言ってました。

子供のすることは予想外なので、先々を考えて注意しないといけませんね。