はーちゃんの気晴らし日記

気ままに 楽しく 書きくけこっこ!

湯気のお迎え

2006年02月22日 | 我が家
おととしの今頃のことでした。

朝一番につけるストーブに灯油がなく、おまけに灯油を入れる時にうっかり灯油を溢れさせてしまいました。
その後始末に追われ、朝食後の片付けをする時間がなくなり、後ろ髪を引かれる思いで出勤しました。

結婚後仕事を初めて以来、食器を洗わずに家を出たのはそれが初めてでした。
その日は、運悪く娘の帰りが遅い日。
家事は全部私一人でやらなければなりません。
その上、朝の食器洗いが残っています。
私は、足早に帰宅しました。

うんざりした思いで台所に入ると、食器でいっぱいだったはずの流しがきれいに片付いていました。
”もしかしたら、主人が洗ってくれたのかしら”と思いました。
でも、よく見ると、食器の置き方が乱雑です。
それで、娘が洗ってくれたのがわかりました。
自分もすぐに家を出なればならないはずなのに、片付けていってくれた娘に感謝しました。
そして、幸せな気分で夕飯の準備にとりかかり、お米をとぎ始めました。

何気なしに、お釜に目をやるとお釜から湯気が上がっているのに気づきました。
娘がお米もといで、タイマーをかけておいてくれていたのです。

今まで、そんな事は一度もなかっただけに、立ちのぼる湯気を見つめているうちに、私の目頭は熱くなってきました。

娘が帰ってから、
「うれしくて、泣けてきちゃった。」
と言うと、
娘は、といでしまったお米に気づいて、
「そのお米、無駄になっちゃったね。」
と言いました。
「そんなことないよ。このまま明日のお弁当にまわせばいいんだもの。」
と私は答えました。

その日以来、娘は、私の帰宅時間に合わせて、お釜にタイマーをかけておいてくれるようになりました。
誰もいない台所で、お釜から上がる湯気が、私を暖かく迎えてくれるようになったのです。

ほんの短い期間だけでしたが・・・

そんな娘も、いよいよ明日結婚式です。
実は私、今からウルウル来ちゃってます(笑)
そんなことで、明日はどうする!なんですけど。


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