みなさん、こんにちは。
そしてブログでは「孟」に注目してみました。
漢字の成立ち辞典(加納喜光著)によると、孟には「最年長の人」「季節のはじめ」といった意味があり、字の形は子+皿で、
「器のふた」
「出ないように押さえつけるもの」
をイメージし、子どもが障害を押し切って勢いよく伸びでるさまを示しているそうです。ここから、
猛 孟+犬 犬が抑えられないほど勢いがよい。勇猛。
となるそうです。
今回のプリントでは、孟子のお母さんが大活躍です。一人で二つの故事成語というのは、なかなかです。
まずは「孟母三遷」。
孟子の母が、子どもの教育のために住まいを三回変えた故事です。墓地の近くで暮らしていると、孟子が埋葬の真似をするので転居。市中に移ると今度は商売人の真似をしたのでまたまた転居。学舎の近くに移ったところ、礼儀作法の真似をするので、安心してその家に落ち着いた、という話です。
ついで「孟母断機」。
これは孟母三遷からしばらく後の話だと思います。
孟子の母が、学業半ばで帰ってきた息子に「学業を中断するのはこれと同じだ」と織っていた布を断ち切って戒めた故事です。
せっかく引っ越したのだから、しっかりしようよ、孟子、といった感じですね。
孟母というより、猛母がふさわしい気もします。
「史魚之直」は、こんな話です。
賢臣の蘧伯玉を用いずお気に入りを取り立てていた衛の霊公を重臣の史魚が諌めたが聞き入れられず、史魚は死に際して、臣下の道を全うできなかったのだから正式に葬式をやってはいけないと子に伝えた。弔問にきた霊公は正式な葬式が営まれていないことを怪しみ、理由を聞いて史魚の遺言を知り、蘧伯玉を用いたという話です。
論語では二人のことを「直なるかな史魚」「君子なるかな蘧伯玉」とほめています。
ダメダメ主君に諫言し続ける史魚より、ダメなときは放置の蘧伯玉が君子とされているのは、意外でもありますが、納得できます。ダメな人にイライラしても、仕方ないですからね。
リンク先にあるプリントは千字文(岩波文庫)、漢字源(学研)などを参考にしてつくりました。
子どもが漢字を身につけるのに役に立つと思います。小学生のお子さんがいるお知り合いの方がいたら、よければこのブログを紹介してください。
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