真夜中の山の遊園地
暗闇に仄かな月明かり
客は勿論、従業員もいない
偶々、同じ時
3組がその貸切に訪れた
「ミアイお兄ちゃん、私のサンダルあるかしら」
「初めて来たんだから、ないだろう」
「うん、そうだよね。ねえ」
「うん?」
「メリーゴーラウンド。乗っていい?」
「動かんぞ」
「いいの。お願い。馬車に乗りたい」
「馬車?」
あれ、トマトの馬車
お兄ちゃんは馬
けっこう楽しいぞー
ふう、コーヒーカップか
「こんなとこに宝なんか無いだろう」
ん?あれは
城か。調べてみるか
おい、観覧車だ
「乗るか、ラララ」
「乗ってどうする。動かないんだぞ」
「宝って、意外とああいう所にあったりしないか」
「・・・たまには、マトモなこと言うんだな」
「おいおい、俺は副キャプテンだぞ!今はラララより上なんだぞ」
「ヘイヘイ、ルルルさん。調べてみるか」
「ああ、そうだな。調べてみましょうか、だろ。」
「行くぞ」
「・・・」
乗り込めるゴンドラは一台のみだった
一番低いゴンドラに乗り込む
ラララとルルル副キャプテン