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花日和 Hana-biyori

読点がない小説

『ノー・カントリー・フォー・オールド・メン』(ハヤカワepi文庫)はまだ読み途中。332ページ中230ページまできたぞ。

しかし今週末の読書会に間に合うのか…!?

ところでこの小説、会話文にかぎカッコ「」がない。読点(、)も全くない。

もう慣れたけど最初は読みづらかった。(しかし考えてみると英文にはカギカッコはないわけで、より誠実な文体再現なのかもしれない…)

この2つの記号が無いと、流れるように文章が進み、スピード感があるのはいいけど流れすぎて大事な描写や説明を見落としそうになる。いいんだか悪いんだかだけど、読む人を突き放すような感じでとても物語の性質には合っているように思う。

何しろ開始早々どんだけ人が死ぬねん…と呆れるほどの殺しっぷりだ。

銃のバリエーションも名前や特徴まで詳しくて、具体的な銃社会というものを感じる。文章が淡々としているので人殺しも歯磨きと同じくらいのテンションで書かれているんだけど、それが当たり前の世界観で恐ろしい。

殺伐としているんだけど男たち三人を中心にそれぞれの立ち位置で交互に描かれて話が進み、最後はこの三人がどう交わって行くのか?という行方に惹き込まれて読んでいる。





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