7話は、つわりに苦しむリキのもとに草桶基(稲垣吾郎)の母親(黒木瞳)がお世話に行くという、原作にはないシーンがありました。
ここねー。凄かったですね黒木瞳が。親切にリキの世話をしているかのようでいて、帰ってきてから悠子(内田有紀)に、「あの人は人種が違う」などと吐き捨てていたのが衝撃でした。
原作にも、基親子が「努力しないで環境のせいにするのは駄目な人間」という認識であることが悠子の視点から書かれていましたが、さすが、ドラマだとこういう生々しいエピソードに乗せてくるんだね!と感心しました。
いやーこういう考え方の人は現にいるんだろうな…と思わせる凄みがありました。しかも、よくある差別的なだけの人間というわけではない。自分たちがしていることの罪深さも自覚して、罪悪感に苛立つさまも表現していました。
というわけで7話で魔女感のあったのは黒木瞳って感じでしたが、8話ではりりこを演じる中村優子でしたね。なんじゃこの人、この状況を楽しんでるぞと。
ちょっと笑ってしまったのが、妊娠したのが自分の子じゃないかもしれないと知って怒った基が、自分のバレエ教室の生徒や胎児のDVD視聴などを通して「子供は遺伝子の奴隷じゃない」と命そのものの尊さに目覚めていく。そのあたり。基の他愛なさについ笑ってしまったのですが、話の流れとしては原作よりも説得力があるように思いました。
人が考え方を変えていくとき、やっぱりきっかけになる出来事が色々ある。それを楽しむのがドラマの醍醐味ってやつかも。と思ったりしました。