「光る君へ」を見始めたことですし、オーディオブックで瀬戸内寂聴訳の「源氏物語」を聴き始めました。
早見沙織、池田昌子、井上和彦などの人気・大御所声優たちが朗読しています。豪華!
まだ、「桐壺」(朗読:早見沙織)の最初のほうですけれども。
「スパイファミリー」のヨルさんなど、あらゆる人気アニメにご出演の早見沙織の朗読は、格調高く清涼感あふれ瑞々しく…などとわけわからん言葉で褒め倒したくなるほど美しいお声です。
なにしろ文章が、言葉じたいが美しいので余計にそのように感じるのでございましょう。
昔、円地文子訳の最初のほうを読んだときにはわからなかった用語とか関係性がなんとなくわかるので、面白いです。文章が、以前読書会で話がでた「神話のような語り口」というのが、少しわかった気がしました。
一方で、本人が語り手になったり具体的なセリフや心理描写はほぼないので、帝の寵愛を受けすぎていじめ抜かれた桐壺更衣の、本当の心はどんなだったんだろうな…とも考えました。
帝のお心をたよりに生きるしかなかった儚さは美しいけれど、人としてはあまりに脆い人生で悲しい。しかしまたそういう儚さが、人の心を捉えるのかもしれません。
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源氏物語といえば私がさいしょに触れたのは大和和紀の漫画『あさきゆめみし』です。
読んだのはまだ10代だったか覚えていませんが。物語はそのままに、大和和紀の比類なき個性と魅力が発揮された絢爛たる少女漫画になっていて、ほんとうに魅了されたもんです。
その後、ずいぶん経ってから円地文子訳を途中まで読んだ記憶…。
あとは『まろ、ん? おおづかみ 源氏物語』という漫画と解説本がいっしょになったような本を…本棚の奥~のほうにあったのを引っ張り出してきました。
ちょっと読んだら系図などもあってわかりやすいし、面白そうなのでまた再読してみます。