花日和 Hana-biyori

いなせな東男(あずまおとこ)

久しぶりのオフ会で、東京ステーションギャラリーにて開催中の大野麥風展「大日本魚類画集」と博物画にみる魚たちに行ってきました。
東京駅丸の内北口構内

水族館では飽き足らず潜水艇に乗り込んでまで魚の生態に迫ったという木版画の、こだわり抜いた細密な美しさは言うに及ばずですが、画集に(展示の脇にも)解説として載せられていた文章の数々が魚偏愛文学になっていてみんなツボにハマって大いに笑いました。

とくに上田さん(名前忘れてすいません)という釣り研究家?の方の「すずき」や「ふぐ」に寄せる文章には目を見張るというか、本当に心の底から魚や海の生き物に寄せる愛を感じて微笑ましいことこの上ない。
―すずき … 鯉が粋な上方女なら、すずきはいなせな東男(あずまおとこ)と呼びたい―
だとか、「ふぐvsイカ!」のあほらしいまでの事細かな白熱した描写に笑いました。他にも色々あったんですが書けるほど明瞭に覚えていない自分が恨めしい。

夜は日本料理でアマダイの煮つけやすずき料理を頂き、またしても上田氏ならばどう描写するのだろうと思いを馳せたりしてました。

久しぶりにお会いした皆さんの話も聞けて楽しかったです。
幹事くらさん、みなさま、ありがとうございました!

コメント一覧

スウ
わーい はづきさん♪ 
夏休み終盤の外出ラッシュでくたくたで、レスが遅くなって大変申し訳ありませんでした!

そうそう!この図録の文章が楽しかったですね。思わぬ収穫でした。
長いのに打って頂いてありがとうございます!!
関係ないけど「闘魚」ってかっこよく勇ましいけど「ベタ」って情緒のない呼び名ですね~
「エンゼルフィッシュ」も、そのまんまだけど「天使魚」って響き、新鮮でしたね。

こういうものを面白がれる方々と回れたことがホントに幸せでしたよ^^
またの機会を楽しみにしています!
はづき
こんにちは。オフ会、たのしかったですね。「闘魚」、図録では田中茂穂の解説(まじめなほう)がついていて、スゥさんのおっしゃったとおり「ベタ」でした!

そして上田さん(上田尚)の「フグ」、図録から引用すると↓です! (横書きなので「くのじ点」が表現できず「ゝ」で代用しています…)

 舟のいけまに、フグとイカとを雑居させると、イカはフグをブイかと思つて抱きついて、コロンゝしたあげく、フグはぷくりと、腹をふくらませて、イカをふり放さうとあせる。フグはまたよいご馳走がと、イカの足をくひちぎる、イカは忽ち得意の墨汁を吐出して、忍術雲がくれをきめる。うつかりのぞいた釣手の顔にも、そのとばつちり、それでもイカには怒らずして、フグをすくい出すや、それこそ「不倶戴天の仇」とばかりに、舟板にたゝきつける。フグも観念してか、僅に口の中でブツゝぐちるのみ。いさゝか可愛いさうにもなる。
(図録『大野麥風展 「大日本魚類画集」と博物画にみる魚たち』107頁より)

上田さん、おもしろいなあ。
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