やはり、読書家あるあるに共感するという話は概ね共通していましたね。出てきた作家のほとんどを知らないので、知っていたらもっと理解できただろうという話や、タイムリーというか何というか、おりしも眞子さまの結婚報道が過熱した時期と重なり、王族・皇族の「人間扱いされない」雰囲気がリアルに感じられるという話題も出ました。ほんとにねえ。
下記は、みなさんの感想の一部メモです。勝手に名前付きで間違っていたらすみません!
●風太さん
「移動図書館で見つけるのが楽しく、懐かしかった。」
「本を読むことが歓迎されなかったのが意外だけど、他のことがおろそかになる、『読書にも筋力が必要』に共感。」
●はづきさん
「日本では皇室をフィクションのネタにするという発想がない。尊敬と茶化しを交えた本当のおかしみはわからない(作れない?)のでは。」
「読書という営みが人に微妙に嫌われる。たまに、フィクションのなかでそういう雰囲気があるエピソードをみかけるけれど、幸いにして自分は感じたことはない。」
「(英国王室の)忠実な部品であったこの人は、自身を取り戻すには王をやめないといけない。人として魅力的になっていくのに周囲からは疎まれる。システムとしては非人道的。自分はちょっと、のみこめない。」
「『晩学の徒』という言葉はかっこいい。使いたい。」
●yuiさん
「私は引っ越しのとき3000冊くらい処分した。考えてみたら1万冊以上読んできたが、その話を友人にしたら驚かれた。普通の人はそんなに読まないんだと思った」
●八方美人男さん
「女王はさまざまな土地に行き多くの人に遭い、経験値は高い。という人が(本を読んで)何を思うのか(が興味深かった)。公人から私人になっていく過程を描いていて、深い。」
●きなさん
「こういう小説の存在が認められているのがイギリスらしい。作者のアラン・ベネットは劇作家、俳優で、私は『ヒストリー・ボーイズ』を観たことがある。つかみどころがない、作者の意図が見えにくい作品が多い。」
「読書の楽しみと同時に恐ろしさを感じた。公人たることをおびやかすほどの」
「女王の読書傾向から、イギリスでの小説のヒエラルキーはどうなっているのかと思った。イギリスといえばミステリーとファンタジーと思えたが、女王は好きではないらしい。」
「知的ではないことと頭が悪いことはイコールではない。」
●くらさん
「サー・ケヴィンの『読書はともすれば人を排除する』という言葉、読書家は心に留めて置かなければいけない。本を読まなくても成長・充実している人はたくさんいる。本を読むことを是とする人は、他人に対する態度を気をつけないと」
「(王室は)一般的な人権は制限されてしまう。そこから降りないと個人としての幸せはない、という(のが痛切)」
「王室いじりがちゃんとできるのがさすがモンティパイソンの国だなと。ひとつの娯楽として供されている。」
「ミステリーやファンタジーの地位が低いわけではない。古典からきちんと入った読者にとっては別物なのかも。女王は実際的な話が好きなのでしょう。」
●次回の課題本
この本に「一冊の本は別の本へとつながり次々に扉が開かれていく」とあったように、ある本を読んでいると読みたい本が繋がっていくのも読書人あるあるですね。というわけで次回の課題本は、本の中で女王も読んでいたヴァージニア・ウルフ。『ダロウェイ夫人』光文社新訳文庫版になりました。ウルフは、近年よく話題になるため気になっていたのです。うれしい~!
●その他 おすすめされた本
『象の旅』ジョゼ・サラマーゴ
『象の旅』石坂昌三 8代将軍 長崎で寄贈された象を江戸に連れて行く話
(両方とも、人間のエゴに振り回された象の悲哀を感じるものらしい)
『ネットワーク・エフェクト』SF 前作『マーダーボット・ダイアリー』
「自我があるアンドロイドの話。「併機」が一人称(翻訳の発明!)人工知能の語りで進む。人間とは異なるものが人間的なことをやる」とのこと。
また読みたい本が増えてしまって困ります…。でも楽しいです。
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