花日和 Hana-biyori

2020年 よかった本ランキング

昨年は自粛期間が多くて読書が捗ったかというとそんなこともなく、生活自体はさほど変わらずでした。読み途中でやめてしまう本が多かったので、読み切った本(漫画以外)は年間20冊もいっていませんでした!でもそれだけに、読み切った本はほぼすべて良かったという感想です。

自分の中で、よかった本、印象が強かった本のランキングを勝手に並べてみます。

1位『お砂糖とスパイスと爆発的な何か~不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門』北村紗衣
映画や戯曲の解説でフェミニズムを読み解く面白い本で、きっと何度再読しても面白いと思うけれどまだしてません。

2位『おれの眼を撃った男は死んだ』シャネル・ベンツ/訳:高山 真由美(東京創元社)
何が書いてあるかより、いかに描かれているかが強く意識される短編集でした。この本の内容を考え出すと、息を呑むような緊張感が勝手にこみ上げる!

3位『弁護士ダニエル・ローリンズ』ヴィクター・メソス/関 麻衣子(ハヤカワ・ミステリ文庫)
理屈抜きで面白い小説を読んだという感想。軽やかに描きつつも内容は重く濃いのも良かったです。

4位『白狐魔記 源平の風』斉藤洋(偕成社)
読みやすくて、きつねと人間、師匠と弟子など、それぞれの存在の公平性が保たれているような描き方が良かったです。

5位『はてしない物語』ミヒャエル・エンデ作(岩波書店)
あらゆるファンタジーを慎重に読む必要性を改めて感じました。

6位『壊れる男たち―セクハラはなぜ繰り返されるのか―』金子雅臣(岩波新書)
怒りでどんどん読み進めてしまう本でした。

7位『母ではなくて親になる』山崎ナオコーラ(河出書房新社)
育児エッセイという側面よりも、子育てと職業に悩みつつ自分の考えをしっかり持っている姿が好ましかったです。

8位『ペスト』アルベール・カミュ/訳:宮崎 嶺雄(新潮文庫)
読むのが大変だったけれど、現実とシンクロする部分もあり印象が深かったです。

9位『流浪の月』凪良ゆう(東京創元社)
いろいろな解釈ができる人間というものを痛く鋭く描いていて、さまざま考えさせられました。

10位『イシ ~2つの世界を生きたインディアンの物語』シオドーラ・クローバー作/中野好夫・中村妙子 訳(岩波書店)
面白かったというよりは、ひとつの種族が滅ぶ間際の経緯を半ばフィクションとして丁寧に描いていて衝撃的でした。
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