こんにちは、半次郎です。
半次郎が学生の頃、追いかけた噺家さんの一人に、三遊亭円窓さんがいます。
寄席、ホールは勿論のこと、レコードも集めました。
レコードは『武助馬』『ほうじの茶』などの珍しい噺が録音されていて、とても貴重なものです。
珍しい噺と言うと、それだけであまり面白くない退屈な噺と思いがちですが、どうしてどうして、軽くて聴きやすく、噺に味があって半次郎は大好きです。
そういった軽い噺の他にも、名人円生を師に持つだけあって、当然ながら人情噺のレパートリーも広く、レコードにも加えられています。
中でも、この人の『ねずみ』は最高だと思っています。
三木助師の演出では独白で進むところを、ドラマ仕立ての回想シーンに変え、より噺を大きくするのに成功しています。
半次郎はこの演出が好きです。
これでこそ、最後の落ちが生きてきます。
因みに、この噺の落ちは“不朽の名作”と言ってもよいくらい秀逸なものです。
この噺だけは、絶対に落ちを変える噺家さんはいないでしょう。
ところで、何故、今、円窓師の『ねずみ』なのかと言いますと…。
先週、何気なく、図書館の落語のCDを検索していたら、新たに購入されたようで、円窓師や小三治師の70年代当時の録音のものが出て来たのです。
これは有り難いと、早速、借りて聴きました。
不思議に、聴き出すと、30年以上前に聴いていたレコードの内容を、一言一句覚えていることに気付きます。
レコードが聴けなくなって以来、聴いていなかった噺なのに、覚えているのですから、人間の脳って不思議ですね。
それでいて学校の勉強の方は、全然、覚えていませんから、何とも歯痒いのですが…。
…と言うような訳で、今日は“ひな祭り”に全く関係のない話題でございました。
てへペロッ。
From 半次郎
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