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2023年9月4日のまにら新聞から

2023-09-04 10:18:35 | フィリピン
2023年9月4日のまにら新聞から

9月4日のまにら新聞から

コメ小売価格統制はあすから 全国のコメ販売業者から悲鳴 「決して効果はない」と財界団体
コメの小売価格の上限を1キロ45ペソに設定する大統領令が発令されたが実施は5日からと大統領府
https://www.manila-shimbun.com/category/economy/news272650.htm

 コメの小売価格の上限を1キロ当たり45ペソまでに制限する米価統制を盛り込んだ大統領令第39号が1日に発令されたが、大統領府の官房長官室は同日、米価統制が5日から実施されると表明した。政府は特に首都圏での米価の値動きを注視しており、内務自治省と首都圏開発庁が連携して、公設市場やスーパーなどでのコメ小売価格を厳しくモニターするとしている。しかし、価格統制の対象となる全国のコメ販売業者からは「売れば売るほど赤字になる」などと悲鳴が飛び交っているほか、国内有数の財界団体も「価格統制が効果を上げることは決してない」と表明するなど批判の声が高まっている。

 コメの小売価格の上限を標準精米で1キロ当たり41ペソ、上白精米で同45ペソに設定するとした大統領令は農務省と貿易産業省の勧告に基づいて大統領が承認した。コメに関する価格統制令はフィリピンでは1995年7月に出されて以来、28年ぶりとなる。この時は手足口病の蔓延などで畜産物価格が高騰したことに引きずられてコメ価格も高騰したため、首都圏におけるコメ価格の上限をキロ当たり14ペソ10センタボ〜16ペソ10センタボに設定している。

 一方、この大統領令に対し、全国のコメ卸売業者や小売業者らからは、実施時期を延期しなければ高い価格で買い付けた在庫のコメを売れば売るほど赤字になるほか、利益を上げられず廃業するしかない、などどの悲鳴が上がっている。2日付け英字紙インクワイアラ―が報じた。

 同紙が1日に実施した緊急インタビューに対し、レイテ州タクロバン市の公設市場で40年にわたりコメの小売店を経営してきたイメルダ・ディーさんは、現在販売しているコメの小売り価格は一番安いもので利益5ペソを上乗せした1キロ50ペソのコメだとし、もし1キロ45ペソでの販売が義務付けられるとコメ袋1個当たり500ペソの赤字が生じるとして途方に暮れている。

 東ミンドロ州カラパン市でコメ小売り店を経営するサラ・ミラプレスさんは近所の精米所から購入する際のコメ卸売価格ですら現在1キロ52ペソだといい、これを45ペソで販売するとなるとキロ当たり7ペソの損失になり、売れば売るほど赤字が出るという状況だという。セブ市のコメ小売り業者も「廃業する者が出てくるだろう」と心配している。

 また、農民組合連合のアミハンは1日に声明を出し、「コメの小売り価格が引き下げられれば、その分農家渡し価格も大幅に引き下げられることになる」として価格抑制のしわ寄せがコメ農家にのしかかるとの反対の声を挙げている。

さらに、国内有数の財界団体である比系中国人商工会議所(FFCCCII)も声明で「いかなる国でも価格統制が効果を上げることは決してない」と強く批判している。(澤田公伸)

きょうのニュース
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大衆紙の話題
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https://www.manila-shimbun.com/tabloid/tabloid1693753200.html
比観光客増加を背景に、韓国へのビザが申請できる韓国査証申請センターがこのほど、首都圏タギッグ市で開局した。同市のブリタニーホテル内に設置された同センターはビザ全種への申請受け付けと在比韓国大使館によって審査されたビザやパスポートの受け渡しを行う。同大使館が手続きを簡素化し、審査に専念できる側面もあるようだ。両国間の旅行者数はコロナ禍で大きく落ち込んだ一方、今年は7月までに同100万人に達した。韓国は来年、比との国交樹立75周年を迎える24年に向けて観光業の活性化に弾みを付けたい考えだ。(3日・Pジャーナル)