映像詩

デジタル映像による心の表現
(映像作品制作を通して感じたこと)

4178-風月燈籠

2024年01月17日 | 30秒の心象風景

  吉備津神社を訪れたとき、境内に保存樹という看板を見つけています。大きなイチョウの木です。かなりの老木かと思われます。古い由緒を伝える神社では、その境内に特別な木が存在しています。神社の景観を作る歴史的な樹木は、多くの人々が慣れ親しんだ大切な存在になっているようです。その木に吊されていたのが風月燈籠です。何かモダンなデザインだなと感じていたのですが、案内板によると古い由緒を伝えるもので、それを復原したものだというのです。案内板には、「当社の宝物に源三位頼政が奉献した風月燈籠があります。デザインに風月を廃して頗る雅趣に富み、古来風流を好む人々の垂涎の的となりました。それを原型の通りに鋳造したものです。」とありました。吉備津神社の宝物を案内した公式のwebサイトでは、「鋳鉄製、高さ25.0cm、笠径28.7cmのつり灯籠で、粗い欽膚や「風月」の透かしが風雅である。胴に「承安元年辛卯 源三位頼政奉之」と陽刻があるが、この書体や意匠の好みから江戸時代初期のものと見られる。」とありました。そして、「源頼政は平安時代末期の武士。1171(承安元)年には正四位下であり、従三位に叙されたのは1179(治承三)年のこと。頼政が見事に紫宸殿の鵺(ぬえ)を退治した御礼として奉納したという伝承もあって、当時の人々に知られた英雄伝承に仮託して作られたものであろう。」との注釈が添えられています。

 

30秒の心象風景26826・風月燈籠~吉備津神社~
https://youtu.be/CDNA-p40vzA

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