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たてもの三都物語 いよいよ本命。旧山邑邸を訪ねる。

2019-12-16 21:57:00 | たてもの
大阪からも神戸からも至近である、有馬温泉、六甲山、宝塚付近は、関西の都会から、気軽に行ける高級リゾート地として開発が進み、発展したという歴史があります。
前述の甲子園ホテル然り。
大阪から富裕層が外車に乗ってビューンと30分。
有馬温泉までは1時間くらい。
今風に言うと「高級アーバンリゾート」と言ったところでしょうか。
外国人居留地も近いですし、さぞや、ハイカラお洒落スポットだったんでしょうねぇー。
こちら、旧甲子園ホテルに展示されていたパンフレットです。あまり映りがよくなくて恐縮ですが、拡大してよく見ると、とっても面白い。




英語版ではありますが、当時のリゾートぶりがよくわかります。
真ん中が甲子園ホテルで右に大阪、左に神戸。
ホテルの真上の音符は宝塚歌劇団の劇場でしょうか。
左上には六甲山の峰が、並んで廃墟ホテルで有名な摩耶観がある摩耶山も見えます。
上方、添付された英字の案内にはArima spa50分とありますね。
海の方には水族館やテニスコートや公園など、楽しい施設があった様子です。
こういった資料から
当時の生活を想像すると無茶苦茶楽しいっ!

さて、そんな立地のほぼ中程に位置する高級別荘地が「芦屋」だったんでしょうか。
今も十分な通勤圏ですので、日本有数の高級住宅街として知られています。

この日の第1の目的地は
有馬温泉から芦屋までの間に位置する建物です。

こちら。


かのフランク・ロイド・ライト設計の
旧山邑家住宅。(1924年竣工)
1974年から、国の重要文化財に指定されています。
これまでに数度の修復を行い、美しい姿を今に伝えています。

有馬温泉から、1日に数本、芦屋駅行きのバスが出ており、そちらを利用しました。

かなりの峠道ですが、トンネルなど、しっかり整備されている。
きっと、温泉に向かう近道だったんでしょうね。
有馬温泉への一般的なルートは
神戸三宮駅からや六甲の駅から、電車やバスやケーブルカーなどですので、かなりのショートカットで到着です。

バス停を降りると、見晴らしのよい坂道の途中のお屋敷街に
その建物はひっそりと佇んでいます。




入り口はこんな感じ。
門から入り坂を上がっていくと右手にお屋敷が見えてまいります。


おお、夢にまで見た、山邑さんち。
車止めを通ってバルコニーに向かうと、こんな景色が見えます。



かなりの高台にあるのが、体感できます。
ここで、この建物内の見取り図を。
どう撮っても光ってしまって相変わらずいけてない写真ですが。



一階のエントランスから車止めを通り、バルコニーまで来ました。
いよいよ、館内にお邪魔します。
意外に小さい玄関



緑青の出た銅板の建具飾りが素敵です。
これが館全体のモチーフとしていろいろなところに使われていて、これがまた、美しいのです。

玄関入ったところに受付があり、入館料をお支払いします。すっかりバックパッカーな我々の荷物まで預かって頂き感謝感謝。

一階から二階に移動します。
階段の途中にはこんなニッチがあってお花が飾られていました。
隣の窓のデザインもさりげなくシンプルだけど素敵




上がったところでは、ライト先生がお出迎え。



そして、2階水屋を拝見。
この時代の建築を見学して一番感心するのは、収納です。
小さなスペースを巧く利用した引き出しや、納戸。
キッチンには、作り付けの可愛い食器棚は必須。外からの視野を遮りながら配膳できる小窓などがついた物件も多くて、いつも羨ましくため息が出るのですが、今回もかなりの完成度でした。












銅引き仕上げの流し台もアンティーク。
ドアや窓に先程のモチーフが。

そして、2階、応接室へ。
ジャーン!



部屋の中央から暖炉を見る。
テーブルなどの家具ももちろん合わせてデザインされています。



別角度から見るとこんな感じ。
右上の壁、見えますかね。
アップにするとこんな感じ。




この時代の建物、収納と共にいつも感動するのは、通風、換気口です。
こちらも例に漏れず、小さな可愛いデザインされた小窓が整然と並んでいます。
自然と調和した建物のイメージ通り。
そよ風が外のお花の匂いを運んで来そうな窓です。
そして飾り棚。




大谷石とダークブラウンの建具のコンビネーションも絶妙。
デザイン性と機能性を兼ね備えてる。
もちろん、照明もライト先生デザイン。
この丸いブランケットも素敵ですが、部屋の片隅にあったタリアセンのスタンドが超美しく、「先生、背負って持って帰っていいですか」レベル。



部屋の全景をご覧頂けないのが残念。
とにかくどこもかしこも美しい。


こんな感じのしっかりした収納もあって便利だし。
あーここに住みたい。
暖炉の反対側は、バルコニー。




応接室を出るとこんな模型があります。



山邑邸全景ですね。斜面に建っているのが、よくわかります。

そして、次のフロアへ。
お手洗いだってただのトイレじゃないのよ。


こんな素敵な窓があるトイレ、羨ましい。
そして、階段脇の窓からは、美しい青空が。いい景色です。



そして、次のフロアに移ります。
3階には和室が。これがまた見所満載。
長い和室前の廊下。


右側にちらっと見える階段を3段くらい上がるとそこは、畳。



右側が、先程の廊下です。
欄間アップ。



いい感じに欄間。
床の間の脇にも換気窓が。


和室の窓上にもちびっこ換気口が並ぶ。



普通の窓も素敵。



廊下との間仕切りもこんなデザイン。






和なんですけど、上品に洋がミックス。
とりあえず、ここまで。
続きます。











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