八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信387号

2022年11月24日 | 情報提供
八障連通信387号


事務局通信
先日、八王子市未来デザイン室からの依頼 の地域づくり推進事業の地域づくり準備会 へ参加を致しました。中学校区域単位で地 域住民が集い、地域づくりについて検討し 合う試みです。八障連通信で呼びかけ、複 数の団体が参加をしております。少子高齢 化社会となり、既存の枠組みを整理して、 新しい地域共生の社会、街づくりが求めら れています。モデル地域として推進会議を 設置した区域が長房、川口、みなみ野、南 大沢の4地区があり、様々な立場の地域住 民が参加をして地域課題を共有し取り組ま れています。 私が参加したのは第4中学校区で、地域の 自治会長、PTA役員、民生委員の方々、そ れに地域に関心がある住民の方、NPOな どの活動をされている方が参加されていま した。印象に残ったのは自治会が地域の中 心の核になっており、学校に通う子ども達 の親御さんたち、生活保護世帯や高齢者世 帯、児童などへの関わりを担う民生委員、 活動上、地域に関心があるNPOや社福の 関係者しかいなかったということです。自 治会は住宅を購入した世帯が中心です。ア  パートを借りている世帯は自治会への参加 はほとんどないですし、子供がいない世帯 は学校関係のコミュニティには縁がありま せん。高齢者になっても地域の老人会など 積極的に参加しなければ隣近所との関わり はないのかもしれません。もちろん地域に よって違いはあり、必ずしもそう言い切れ ませんが、少なくとも参加者からみる、あ る種の閉鎖性を感じました。 しかし、地域には様々なコミュニティが存 在します。趣味のつながり、仕事上のつな がり、思想信条的な運動活動のつながりな どもそれぞれのコミュニティを形成してい ます。参加者の方から、自治会運営にあた  り 人手不足、自治会への参加者不足など課題 を挙げられていました。また、これまでの 自治会運営の方法では限界があり、新しい 枠組み、取り組みが必要との意見もありま した。どの分野も少子化により人口がいな いことが課題となっております。そういっ た意味では、地域の主人公ではないマイノ リティの立場にある人々の力も活用してい かなくてはなりゆかない状況があるように  八障連通信  Hasshoren Tsushin Vol.387 2022.11.24 八王子障害者団体連絡協議会月刊ニュースレター Tel: 090-6036-8400 E-Mail: hasshoren@gmail.com  ▲川口中学校 区の取組状況  編集部より 八障連通信 387号をお届けいたします。旧統一協会を取り巻く実態、元二世信者の告発が 相次いでいます。また、政府は被害者救済に向けて救済法案そして改正消費者契約法案を示しました。ザル 法にならないよう注視しなければなりません。世界を見渡すとロシアによるウクライナ侵攻での実態に関す る情報も私たちのもとに入っています。ロシア兵45人で1つのスコップを共有させられている実態、まさに第 二次大戦下の日本の竹やり部隊のようです。プーチンに大統領の椅子を与え、戦争の悲劇を迎えてしまいま した。ロシア国民の不幸でもあり、ウクライナ国民にとっても不幸です。戦争の影響は世界各地に及んでい ます。生命軽視の政治屋の権力濫用の恐ろしい側面を思わせます。私たち人間は再びの過ちを経験してしま いました。政治が暴走して迎える顛末に我々は学ばなければなりません。台湾有事のきな臭さも増す傾向で す。野望による平和の破壊は許されません。 ◆現在、「霊感商法等対応ダイヤル」として旧統一協会問題とこの問題と同種の問題について、お悩み相談に 対応する電話窓口が開設されています。【電話番号:0120-005931(平日9時30分~17時)】(編集 部) 感じます。また、これまでは、それぞれの コミュニティで成立していたことが、人手 不足により単独では成り立たない状況があ り、より重層的なコミュニティ形成が求め られている時代になったかと思います。 そういった意味では、人手不足が先行して いる地方の活動は参考になりえるように思 えます。人口が集中する地域だからこそ、 障害者支援も障害種別毎に特化した形で成 り立っているように思えますが、地方では 地域資源が少なく、障害種別は混在したサ ービスが当たり前に存在しており、今後の 人口集中型の地域にも参考になる部分があ るかもしれません。とはいえ、それでも人 口が多くある地域の特性として活かせる利 点があるかもしれません。それは単位とし ては小回りが利く区域として活動し、いく つもその集団があることで風通しの良さや 刺激し合える横の共有がとれる区域同士の 連携が創造できます。いずれにしても、ど の分野、コミュニティにしても今までの既 存の枠組み、価値観が通用しない社会が既 に到来しています。  障害当事者の方も含めて誰もが自分らしく 生きられる社会となるために何が必要なの か、それぞれの立場で共々に挑戦していけ ればと思います。(事務局:有賀)  

編集部より 
八障連通信 387号をお届けいたします。旧統一協会を取り巻く実態、元二世信者の告発が 相次いでいます。また、政府は被害者救済に向けて救済法案そして改正消費者契約法案を示しました。ザル 法にならないよう注視しなければなりません。世界を見渡すとロシアによるウクライナ侵攻での実態に関す る情報も私たちのもとに入っています。ロシア兵45人で1つのスコップを共有させられている実態、まさに第 二次大戦下の日本の竹やり部隊のようです。プーチンに大統領の椅子を与え、戦争の悲劇を迎えてしまいま した。ロシア国民の不幸でもあり、ウクライナ国民にとっても不幸です。戦争の影響は世界各地に及んでい ます。生命軽視の政治屋の権力濫用の恐ろしい側面を思わせます。私たち人間は再びの過ちを経験してしま いました。政治が暴走して迎える顛末に我々は学ばなければなりません。台湾有事のきな臭さも増す傾向で す。野望による平和の破壊は許されません。 ◆現在、「霊感商法等対応ダイヤル」として旧統一協会問題とこの問題と同種の問題について、お悩み相談に 対応する電話窓口が開設されています。【電話番号:0120-005931(平日9時30分~17時)】(編集 部)

連載コラム  Vol.67 学校訪問近況  八障連代表 杉浦 貢
私は、重度の身体障害者です。 障害年金や各種の手当を拠り所にしなが ら、八王子に暮らして23年になります。 私の障害は生まれつきのものであり、八 王子に転居する以前は親元…実家のある 都内他市、東大和市に住んでおりました 。 親元を離れて暮らしながら、思うことは 『自立』とは詰まるところ『他立』であ ろう。ということです。 親元を離れ、自分の生活を確立すること は『自立した』とも言えるでしょうが、 移り住んだ八王子でも、行政の皆さまを はじめ、たくさんの支援に支えられてい るからこそ、今私の暮らしがあります。 これは私の力ではなく、他の助けを得ら れたからこそ成せたこと、すなわち『他 立』ですね。 この考えは、私以外の多くの人にも当て はまると感じております。 例えば仕事をして働くにも、雇用先にめ ぐり合わなければ働けませんし、 雇用主も、従業員がいなければ事業が回 りません。 多くの場合、自分が自力で成し遂げてい る。と思うことも、実は他者との繋がり 、支えがあっての結果だと思っています 。  私は今現在、まだ生活保護を受給しては おりません。 門外漢であることを承知で、あえて申し 上げるなら、『生活保護』とは、『他立 の理念を制度化したもの』と言えるので はありますまいか。 生活保護の観点から見た場合『保護制度 を使わずに暮らすこと』を自立と見なし ているようですが、慢性的な病気や障害 のある人たちにとっては…『治る』とい う状態は有り得ず『制度から離脱する』 というより 『制度を活用すればこそ、健康的で文化 的な生活が送れる』と言えるかもしれま せん。 前提として、まず、社会の仕組みがそも そも『他立』によって回っている。 という価値観を持っていただけるなら、 様々な生きにくさ、暮らしにくさを抱え た人を切り捨てることも、起きてはなら ない過ちであることは、御理解いただけ ると信じています。

連載コラム B型肝炎闘病記 パオ 小濵 義久
闘病史 その69
死ぬまでにもう一度会っておきたいと思う人が 何人かいる。最初の癌になってから、そういう再 会の旅を始めた。片思いでしかなかった初恋の人 の居場所が分かったので、どうしても会っておき たいと思い、嫁ぎ先まで会いに行ったのは1997年 の夏のこと。それ以来年賀状のやり取りをしてい るが、絵に描いたような幸せいっぱいの家庭を見 せてもらって嬉しくなった。私は人の幸せそうな 姿を見ると、そのおすそ分けにあずかれたように 感じ嬉しくなる。  会ってみたからと言ってどういうこともなく、 かえって会わなきゃ良かったと感じることも時に はあるが、良い再会も良くない再会も全て冥土の 土産話にはなると考えている。そういう中に大学 時代の演劇サークル「自由舞台」の50周年記念誌 を祝う会があり、出かけたのはB型肝炎を発症し て4年目の1988年のことだった。出席者の中で役 者を続けているのは大和田伸也さんだけだったが 、演出家であり演劇評論家としても有名になり、 大学教授になっている衛紀生さん、音響の世界で は有名な松木哲志さんなど演劇に関わる仕事を続 けている人は少数だった。  それをきっかけにその後時々会食をするように なった仲間のひとりが、2014年に長年続けてきた 心理カウンセラーとしての出稼ぎ仕事が全て終了 したことを知ると、私の経験を生かして第三者評 価の仕事を一緒にしないかと誘って下さった。そ の評価対象の分野は高齢分野、障害分野、子ども 家庭分野、婦人分野など幅広くあり、公益財団法 人東京都福祉保健財団内に設置された東京都福祉 サービス評価推進機構が指定する形式に則って報 告書を書くという仕事なのだが、私の場合は障害 、高齢が主な対象となる。学識や職業経験からの 第一次選考を経て、5日間にわたる講習を受けた 後のテストに合格した者が第三者評価委員として 認定証を機構から授与される形になっている。評 価機構の下には実際に評価事業に携わるNPO法人 から株式会社まで様々な形態の評価機関があり、 私が働くことになったのは株式会社の形を取って  いる。それが一番動きやすいと考え、株式会社に したと仰っていた。社長とその後輩の社員が1人 という小さな組織で、会社と契約関係にある第三 者評価者が複数名おられた。社員以外の評価者は 現役で働いている人たちが副業としてやっている ので、評価対象としている施設に行く度に組み合 わせが変わり、評価者全体の人数や名前はよくつ かめないままだ。 資格を取得しなければいけないということは2015 年から仕事が始まるのかと思っていたら、人手が 足りないので、補助委員として入所者の聞き取り 調査を手伝ってくれないかと秋頃に突然電話があ り、利用者からの聞き取り調査を手伝うことにな った。その後講習を受け試験にも合格し、第三者 評価者としての仕事を未だに続けている。精神病 院時代に、経営者が老人病院も特別養護老人ホー ムも同じ敷地内で展開していたので、何かの行事 の時にホームへお手伝いがてら行って以来の高齢 者施設への訪問は自分自身の近未来の課題となる 可能性もあり、とても勉強になるありがたい仕事 でもある。 外から見える施設の情報と利用者調査・職員アン ケート・事業者による自己評価・訪問調査などを 含めて分析して得られる情報とでは見事に乖離す ることも多く、また現代社会が抱える問題や矛盾 が凝集されているように感じる場面にもしばしば 出会う。 利用者が事業所の内容把握やサービスを選択する 際の目安とするための情報提供を図ること、福祉 サービスを提供する事業者がサービスの質の向上 への取り組みを促進することを可能にすることが 第三者評価の目的としてあげられているが、福祉 施設がまともに事業を営んでいるかを外部の目で チェックするというのも本来の趣旨であるはずだ と思っている。施設側が評価機関を自由に選べる ため、厳しい評価をする機関と分かれば次の年か ら注文が来なくなるというジレンマが生じる。営 業的な視野も兼ね備えていないと続かない仕事な のだ。苦労して書いた評価報告書を誰が読んでく れるのだろうかという虚しさも伴う。

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