八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信381号をアップします。

2022年05月17日 | 情報提供
八障連通信381号【PDF版はこちら】
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ここからは通信本文

新年度のご挨拶
新しい年度になり2か月が過ぎようとしておりますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。5月は2年ぶりの規制が緩和された連休ということで、人出も多く交通渋滞も目立っておりました。市内でいえば高尾山がかなり賑っておりましたが、行かれた方はいらっしゃいますか?私は、感染対策のために大人数での集まりを極力少なくしてきたせいか、なんとなく人混みや、混雑を避けるようになってしまいました。しかし、ここ最近の社会状況としては、アーティストのライブやフェス、旅行などいろいろな対策を取り行われております。皆さまの事業所ではレクリエーションなどの取り組みや、余暇活動はどのように取り組まれておりますでしょうか。このまま感染が完全に落ち着くまでレクリエーション活動を規制するのか、社会情勢に合わせて感染対策を講じての活動にしていくのか非常に悩まされます。よろしければ、皆さんの事業所での取り組みや、活動報告もかねて情報交換をしませんか。
話は変わりますが、八障連もみなさまの事業所と同じで、総会を行う時期となりました。今回も書面決議とリモート会議の2本立てとなります。ぜひご参加頂きご意見をお聞かせていただければと思います。また、八障連の運営委員会もできればお手伝いいただける方が増えていけば、取り組めることも多くなると思いますので、ぜひ各八障連に加盟されている方・団体の方で活動にご協力いただけると方がいらっしゃると非常に心強いです。それぞれの事業所内の活動や業務が大変であることは想定できますが、広く他の団体さんの状況など知ることもでき、プラスが多い活動になると思います。まずは運営委員会に出席していただき雰囲気を知っていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

編集部より 
八障連通信 381 号をお届けいたします。編集担当の引継ぎとともに再開いたします。今後ともよろしくお願いいたします。2019年から続く歴史的出来事の只中のコロナ禍の今、世の中は少しづつアフターコロナを模索しながら動き始めています。2月より始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、いまだ収束の兆しがありません。ロシア軍撤退後の惨劇が日々報じられています。前任の編集担当者の一文、“戦争で最初に犠牲となるのは障害者や高齢者 などの社会的弱者や一般の市民であることは過去の歴史の貴重な教訓です”とのこの言葉の通り、惨殺遺体の数々が路上に放置され、雑然と扱われ、戦争の壮絶さが日々報道されています。繰り返されてはいけない歴史がウクライナの地をはじめ、未だに世界各地で繰り広げられています。今月、沖縄の日本復帰から50年を迎えます。(編集部)

新年度のご挨拶と、総会に向けて
新年度に切り替わってから、早、ひと月が経ちました。2019年末に中国で感染が報告された新型コロナウィルスが、翌年頭に日本に上陸してから、今年で3年目となります。
初めのうちこそ未知の疾病に混乱し、社会も騒然としましたが、コトがこれだけ長引いてくると、いくらかは自体を冷静に把握することも可能になってきました。
コロナは……たしかに油断をすれば恐ろしいウィルスであるには違いはありませんが、対策をしっかりしていれば、過剰に怯えることもありません。
と……原稿をここまで書いて、知りあいからメールが……
ウィルスの側も、自らの陣地を拡大し、数を増やすことに躍起になっています。
どれだけ策を講じていようとも、やはり、伝染(うつ)る時には伝染(うつ)ってしまうもので……
私のごく親しい友人から『どうやら発症した』という連絡がありました。
ワクチンを打っていたので重症化はないとの事ですが……
人類対コロナの攻防は、まだしばらく続くようです。
巷に慣れが出てきたとは言ったものの……
この間、3年に及ぶ社会の停滞がもたらしたダメージは大きく、会社の倒産、店舗の閉店は増え続けています。
どこまで待てば明かりが見えるのか、という時に、東欧ウクライナとロシアの間に紛争が勃発。
世界中、地球全体が共同で取り組まねばならぬ課題が山積みだという時に、なんと愚かな……という気持ちで胸が塞がります。
さて、今年度も定期総会の時期が近づいてまいりました。
八障連としても、昨年度中に福祉フォーラムの開催を予定しておりましたが……
コロナの影響冷めやらぬ中、と言うことで今年度に延期させていただくこととしました。
なかなか、皆さまに『これ』という形でしっかりとした活動実績をお示しできないのが、なんとも歯痒いところです。
今年度の総会も、昨年に続いてネットを活用した遠隔開催となる予定です。
本来でありましたら、新年度のご挨拶も兼ねて、皆さまと直接お顔を合わせた上で、前年度報告と新年度計画の御説明をいたしたいところですが……
それが叶わないのは残念でなりません。
このところ、おりに触れて同じことを申し上げておりますが……
どうか一刻も早く、コロナ前の日常が戻り、皆さまと笑顔でお会い出来る日が来ますように。

~コロナ病棟の内側から 2022春~ほっとスペース八王子 藤井雅順
ほっとスペース八王子で生活支援員として従事いたしております、精神保健福祉士の藤井雅順と申します。今回より、八障連通信の編集を担当することになりました。まだまだ不慣れではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。先月号がやむなくお休みとなってしまいご迷惑をおかけいたしました。実は私、新型コロナウイルスのオミクロン株に感染して、しかも糖尿病が発覚して入院に至ってしまいまして、しかも一時期ICUの陰圧室という特殊な環境など体験いたしましたもので、引き継ぎが遅れてしまいました。今回、入院体験談について書かせていただけたらと思います。
実は言いますと、診断が下る3~4か月前から徐々に頻尿と口渇、体重減少の傾向が強まっていました。或る日、若干の咳と硬い痰がでるという感冒症状を覚えまして、念のためにかかりつけのクリニックに通院することにしました。これまでPCR検査については感冒症状の折りに幾度か受けて陰性でしたので、今回も陰性だろうと高を括っておりました。第六波のピークの時期でした。クリニックで血液検査に尿検査。検査が終わり、かかりつけの医師から説明がありました。
「あのね、藤井さん、結果なんだけど新型コロナウイルスに感染しています。オミクロン株だと思われます。で、糖尿病も発症してて入院しないといけないレベルなの。血糖値が603でヘモグロビンA1cが13.4。ヤバい数値なの。こうしたご時世でなかなかベッドの空きがない状況で保健所もパンクしている状態ですけど、今から保健所と一緒にコロナと糖尿病の両方の治療ができる入院できる病院探しますね。コロナも藤井さんの場合、重症化リスクありますので入院しないとまずいです。しばらくクリニックにいらしてなかったからどうされているかな・・と思っていたのですけど、、まさか糖尿病になられているとは・・・。地域に帰ってきてからこちらで責任をもって治療させていただけたらと思います。今では完治する病気でもあるので頑張っていきましょうね。半年後に病識持っている人といない人とで治り具合違うんです。お大事になさってください。」
人生、登り坂に下り坂、そして“まさか”があると言われていますが、まさかまさかでした。そして後日、入院できる病院が見つかり入院のエピソードにつながってまいります。人生初の入院、救急車で搬送されるとき、そして病院で複数の防護服のスタッフにICUに連れていかれるときは、自分はこれからどうなるのだろうと不安を感じたものです。最初はICU内にある監視カメラ付きの個室、その中にテントの陰圧室があり、そこでの隔離から始まりました。携帯電話はもちろん使えませんし、テレビもありません。心電図を繋がれて天井から煌々と照明の照りつけるなかで、持ち込んだ本を読むか横になって休むかといった
なか、只々時間が過ぎてゆく。そうした特殊な環境下で様々に制限かかっているなか、スタッフの皆様の気さくな、そして様々な気配り、大変ありがたかったです。ICUではお手洗いも尿瓶でしたが、カーテンで一部隠れるようにご配慮いただいたり、温かいおしぼりをご用意いただいたり、尿瓶を隠す布もご用意いただいたりと、大変ありがたかったです。ICUの陰圧室に隔離されて入院していた時、お電話にて激励いただいたこともありました。付箋でお電話のメモを看護師さんが手渡してくださり、今でもその付箋は宝物にしています。
私が入院したコロナ病棟では、面会禁止でした。また、レッドゾーンからの外出が禁止、生活圏は病棟内で約10メートル。もちろん医療従事者はテレビなどでお馴染みの防護服で完全防備です。ミネラルウォーターや洗剤、テレビカードにボディーソープなど看護師さんに買い出しをお願いしていました。寝たきり状態の認知症の患者さんの対応などなど目の当たりにいたしました。なかなか大変そうだなと医療従事者の働く姿を見て感じたものです。感染リスク防止の観点から必要最低限に患者との対人接触を抑えていらっしゃるのかもしれませんが、そのなか親切に対応いただけたことはありがたく思います。そうそうそう、糖尿病治療名物の栄養指導は電話でした。そうした療養環境で、シャワー浴したりお洗濯したり洗面したり、いい気分転換になりました。と同時に、私にとってSNSで外部につながりがあることは心強く感じたものです。実はそうしたアウトプットがきっかけで学習会のゲストスピーカーなどへのご縁もございます。私にとってはコロナになったからこそクリニックに足を運ぶことになったことを思いますと、私にとってはコロナになって命拾いしたと言えるかもしれません。と同時に、それ以上の経験もあわせてできたことは、私にとってこれからも糧となり続けるようにも感じています。まだまだ書き足りませんが、紙面の都合上、筆を収めたいと思います。

連載コラム B型肝炎闘病記 パオ 小濵 義久
その63
八王子には1977年6月に非常勤の仕事で来たのが2度目である。1度目は学生サークル劇団の仲間の女性が自殺し、そのお葬式に来たのだ。短い間だが、付き合うというかよく話をしていた。姿はちょっとジャニス・ジョプリンに似ていたっけか
。今回はそのことには触れまい。
その年の9月から常勤となり、八王子の住人になった
が、八王子の市街地をうろつき廻るゆとりはほとんどな
かった。いつ頃だろうか喫茶店「馬天使」を初めて見か
けた時に、その店構えに惹かれて、店に入った。頻繁に
顔を出すようになったのは1990年頃からで、初代のオー
ナーは変わっていた。いつ頃からか登山部ができ、年2
回の高尾山界隈へのハイキングを行うようになり、私も
都合が付けば参加させてもらった。
ハイキングには普段お店では顔を合わさない人も来る
ことがあるので、いつも楽しみにしていた。超有名人と
なった「ミナペルホネン」の皆川明さんとは2回高尾山
と景信山に登った。高校時代は陸上部にいたというだけ
あって、身のこなしが軽く、軽快なフットワークに舌を
巻いた。スタイルも良く、つま先から頭のてっぺんまで
すべてが決まっていた。もうひとりは小松由佳さん。景
信山でお昼を食べているところへ、スーツ姿で現れたの
にはみな驚いた。さすがK2に登る人は違うねと、思わず
みな口走った。
馬天使の登山部仲間の中には高所登山を趣味にしてい
る人が何人かいた。その影響もあるのか、いつの間にか
オーナーの保高さんも高所登山に魅入られていった。年
1回の八ヶ岳登山が始まったのはいつ頃だったろうか。
八ヶ岳は自分の身体と病気のことを考えると、無理だと
ずっと諦めていた。しかし、体調の良さが持続していた
ので、2010年7月31日に八ヶ岳(赤岳2,899m)にも挑戦し
てみた。2,000m級の山へは24年振りの挑戦だった。高い
山に登る最後のチャンスだろうと思ったのだ。3度目の
森林限界越えである。
八王子駅から茅野駅までは特急に乗り、茅野駅からは
バスに乗って美濃戸口で降りた。標高が既に1,490mもあ
り、バスから降りると空気の味は違っていた。天候に恵
まれ、久し振りに味わう高い山特有のイオンを浴びなが
ら、樹々の中に花を見つけては撮影しつつ登った。宿泊
する「行者小屋」までは急峻なところはなく、高低差で
860m。高尾山の高低差は406mだから、往復を考えると
いつもと変わらない。小屋には15時半くらいに着いた。
山小屋の内部の小綺麗なこと、食事の良さにもび


っくりした。まるで街中にいるかのようだった。
同行者の一人がウイスキーを持っており、ご相伴に預
かったのだが、中途半端な飲み方をしたためなかなか入
眠できず、ウトウトのまま朝を迎えてしまった。2,350m
にある行者小屋から赤岳の頂上まではまだ500m以上あ
る。急峻な登りとその後の縦走を考えると大丈夫だろう
かと少し不安になった。登り始めてみると、朝の清々し
い空気が不安を払拭してくれた。胸いっぱいに吸い込ん
だ山の空気は肺だけに留まらず身体の隅々まで行き渡っ
て、淀んだものを洗い流してくれる感じがした。
年齢的にも体力的にも、経験から言っても私が一番劣
っていた。いつも私がしんがりになった。前を行く人の
背中をいつも追っかける形になり、余裕がない道中だっ
たが、岩場も鎖場も何とか登れた。途中霧がかかり、寒
気を感じた時もあったが、阿弥陀岳、中岳、赤岳と縦走
している内に晴れ渡った。遠く北アルプスの山々から南
アルプスの山々まで見渡せ、山頂からの絶景が心を和ま
せてくれた。高山植物も可憐に咲いていた。
しかし、不安は下山を始めてから現実のものとなった
。下り始めて間もなく、私一人取り残されて、誰もいな
い山中で何回か道に迷いそうになった。これでは遭難し
ちゃうなと感じつつ、慎重に足跡を確認しながら必死に
下った。行者小屋からは休憩を全く取れなかったことも
あり、途中から足は棒のようになった。もう限界かと感
じ始めた頃、登山口にある赤岳山荘が見えた。もう一人
の人もかなり疲れたようで、私が着くのを待って、タク
シーを呼んだ。ちょっと苦い思い出になったが、最後の
高山登山としてはまあまあの天候に恵まれ、醍醐味は存
分に味わえた。下山にはかなりの無理が身体にかかった
ので、心配したが、寝込むこともなかった。冥土の土産
がひとつ増えた。




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