ノボル少年が「暑さ寒さも彼岸までっていうのに寒いなぁ」と震えながらボヤいていると、「お彼岸の入りに寒いのは毎年のことなんだよ、ノボル」と諭されたようである。
おそらくこういう会話は1回きりではなくて、毎年のように繰り返されていたんだろう。
毎年よ彼岸の入りに寒いのは
だから、この俳句の本当の作者は正岡子規のお母さんなんである。
昨日はその彼岸の入りだったが、2、3日前までは子規のお母さんの言うとおり真冬並みの寒い日が続いたが、寒さはどこかへ消えて行ってしまい、明るい光が満ち溢れる暖かい1日になった。
子規のお母さんが元気だったころには地球温暖化という現象もなかっただろうから、季節は規則的に移り変わっていったことだろう。しかるに今はなかなか規則的というわけにはいかなくなってしまっているのである。
この暖かさに誘われてヨコハマのミナト周辺をぶらぶらしてきた。
今月の26日から始まる「全国都市緑化よこはまフェア」の準備状況を「視察」して来ようと思いたったのだ。
港の見える丘公園から山下公園、横浜公園、日本大通り、象の鼻パーク、みなとみらいグランモール広場などを鎖のようにつないだのが、今回の緑化フェアの会場で、その花壇づくりの中心でわがイングリッシュガーデンのスーパーバイザー河合伸志がタクトを振っているのである。
姉妹都市サンディエゴから贈られた「水の守護神」像が置かれた山下公園の噴水の隣の低床式花壇。以前は見る影もなかったが、河合スーパーバイザーの手でよみがえり、規模は小さいながらつるバラのアーチもできていて、植栽されたばかりのつるバラが元気よく芽を吹き始めていた。
バラの足元にも様々な花が植えられ、おそらくバラの花が終わりに近づく6月4日まで、見事な花園を出現させてくれることだろう。
問題はイベント終了後である。
大都会の真ん中では、園芸品種として作られた花は「何気なく」は咲いてくれないんである。
手入れをきちんとすれば、毎年毎年美しい花園は出現するが、いったん手を抜いてしまえば元の木阿弥となる。
その辺りはヨコハマという都市の実力が現れるところで興味深い。特に、観光都市を標榜するなら、なおさらである。
赤レンガ倉庫の広場で「ラーメン女子博2017」とかいうイベントが開かれていて、全国から12のラーメンが集まって個性を競っている。
料理人がすべて女性というのがウリらしい。1杯900円で結構にぎわっていたが、ボクは浮気もせず中華街の「興昌」にゆく。
この店は現役時代に随分と世話になった店で、知る人ぞ知る隠れた名店だと思う。
それが一昨年の5月に強風のあおりを受けて外壁の一部が歩道に落下してしまい、通行人が軽いけがを負うという事故を起こしてしまった。
昭和初期の面影を残す味のある内外装の店だったのだが、去年の夏にリニューアルが完成した。
主のタケさんは片言の台湾語なら何とかなるという日本生まれの3世だか4世だが、料理の腕前は中華街の料理人の間で一目置かれる存在である。
そのタケさんが「売り上げがちょとだけどね、上がったんだよ」と嬉しそうな表情を見せた。
ちょっとだけ、というのを真に受けるわけにはいかないが、現にボクが行った1時近くでも客が5人もいたし、確かに入りはよさそうである。
今日からの3連休は頑張るぞ!なんて従業員にはっぱをかけていたから、人間何が幸いするか分かったものではない。
ここは夜の創作料理の数々がおいしいのだが、昼のオーソドックスなメニューも捨てたものではない。
テーブルに着いた途端、こちらの希望も確かめず「ネギそばでいい?」というものだから、ついウンと言ってしまい、久しぶりに食べたが、やっぱりおいしかった。
チャーシューとネギの千切りが乗っているだけだが、ここのチャーシューはそもそもおいしい。ネギの味付けも他の店とどこか違っているようで、なぜかおいしいんである。
スープもほとんど飲み尽くしてしまった。何せ横浜駅から歩き通して15000歩にもなったんだから。
なんだかダラダラと締まりなく書いてしまったが、春は間延びするんだろうか……、
行燈づくりのバラの列の左右にはアーチが掛けられてつるバラが伸びていた=山下公園
サクラがコンテナに植えられている=いずれも山下公園
みなとみらい地区の広場には布製のコンテナの花壇が
久しぶりの関帝廟は青空に映え、平日だというのに中華街はごった返している。今日からの3連休はいかばかりか
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