十数個も取った大腸ポリープの病理検査の結果を聞きに行ってきた。
結果はすべて良性で心配なし。しかも「お酒ももう解禁して結構です」と医者が言う。
「一週間は絶対飲まないでくださいね」ときつく念を押されていたのだが、1日だけど前倒しで許可が出たということは、もともと傷口が塞がって出血さえなければ2、3日も我慢すればいい類のものだったのかもしれない。
この間、念のため毎度毎度おかゆを中心に消化の良い豆腐とかはんぺんなどで食事をしてきたので、味気ないことこの上なかったが、それも昨日の晩御飯で終止符を打てた。
加えて急に冷え込みだして〝白玉の歯に染みとおる秋〟の色も濃くなりだしたことを幸いに、杯を上げたのでアリマシタ♪
いにしへの七の賢しき人たちも欲りせしものは酒にしあるらし
と大伴旅人さんは詠んだのでありますが、まさに私メも「賢しき」とはいささか縁遠い身なれど、この気持ちは痛いほどよくわかるのでございます。
その旅人さん、何と万葉集に酒を讃える歌をこのほかに12首も残している。
言わむすべ為むすべ知らに極りて貴きものは酒にしあるらし
なかなかに人とあらずは酒壺に成りにてしかも酒に染みなむ
価なき宝というとも一坏の濁れる酒に豈に勝らめや
生ける者遂にも死ぬるものにあればこの世にある間は楽しくを有らな
などという歌に至っては酒好きな現代人の感覚そのもので、とても古人とは思えないのであります。
旅人…いいじゃん、すごくいいじゃん♪
で、昨夜の献立は鶏むね肉のトマト煮だったので赤ワインを「舐めた」のでございます。
解禁初日なので、少々セーブしていつもの大きめのグラスより半分くらいしかないワイングラスに3杯…友人から電話がかかってきて4杯目、5杯目…
イイですなぁ、全身の血管に赤ワインが流れていくさまが分かるんですな。
♪春の小川はさらさらいくよ…とそれはそれは心地の良いものでございました。
この世にある間は楽しくを有らな♪
近所の池と森の公園の草むらに咲くノギクの仲間