現代版〝赤紙〟ってところで、言ってみればこの案内は指定の場所で「特別講習」を受けてからじゃなくちゃぁ免許証の更新は受け付けませんからねという強制的なもので、有無を言わさぬ圧迫感を伴ってやってきたのだ。
このブログで自分をジジイと表現することも少なくないとはいえ、それは多分に自嘲を含んだものであり、心底そう思っているわけではなくて、本心はむしろ逆なのである。
だって現にまだ69歳のハナタレで、7月に古希を迎えるけれどそれがどうしたと言うくらい体力にはいささかなりとも自信があるのだ。
それを面と向かって高らかに? 「高齢者」と名指しされると「なんだよ! 」と難癖の一つも吐きたくなるのが人情というものだろう。
とはいえ相手はお上である。
小さなメンツにこだわってケンカしても勝てる相手ではないのは分かり切ったことだが、それでも白昼堂々と世の中のお荷物のような強制的な扱いは気分が悪い。心外ってやつである。
第一、受けてみてわかったのだが、何だよあれは時間と費用の無駄じゃないのかね。
座学でやったのは最近導入が進んでいるという環状交差点の通過の仕方とわが警察署管内で追突事故が増えているのは高齢ドライバーの増加と無縁ではなく、高齢者は反応が遅くなっているから皆さんもそこを自覚して注意してもらいたいという、いささか強引な結論の導き方の例示が示されたくらいだ。
後は、10分ほど安全教育ビデオを見せられ、動体視力とか視野検査とかの目の検査が3種類あって、あとは1人10分足らず実際に車を運転してその評価を聞くというだけのものだった。
これに要した時間は待ち時間も含めて1時間40分くらい。
お彼岸の中日だというのに大粒の雪が降りしきる中での実車講習は窓ガラスが曇って、特にバックでの車庫入れが見にくかったが、あんな決まり切ったところに車を入れるのはロクに見え無くたって普通にハンドルを切っていればピタッと収まるものである。
これで受講料は4650円!
4月からは5千数百円に値上げされるという。
手元に案内のハガキが届いた後、直前にこの講習を受けた友人にどんな具合か聞いてみたところ、講習の予約が取れなくて焦ったと言うのですぐに予約したのだが、どうやら1週間に1日しか講習日はなく、それも1回6人の1日2回合計12人限定のようである。
つまり教習車2台で1日2回転させてその週はお終いということらしいのだ。
予約が取りにくい訳である。
若い連中で免許を取ろうとする人数が減っているらしいけど、その穴埋めならもう少し機会を増やしてもよさそうなものだが、どうなんだろう。
予約をするにあたっては、県警本部のホームページを見て講習とは別に直接試験を受ける「チャレンジ制度」というのがあるのを知り、そちらは費用も安いというのでそれに挑戦すべくあちこち教習所に電話してみたが、どこも「やってません」というつれない返事で、その羊頭狗肉ぶりに呆れたものだった。
本当に危険な高齢ドライバーから免許証を取り上げたいのなら、一網打尽の網をかけるのではなくてもう少し合理的な手段はないのかね――というのが正直な感想である。
経営的に苦しい教習所への手助けにあえて目くじら立てるつもりもないけれど、それだって程度の問題ですナ
ん? ヤブにらみに過ぎすぎたかな…
お彼岸の中日に降る雪はクリスマスローズをなぎふせ
ラッパスイセンもゴメンナサイ
ビオラもパンジーも憮然と…
自動車教習所のバスで大船駅に出たところ観音様は何事も無いかのように微笑まれ…
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heihoroku
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