憲法改正なんかできるわけない。(安倍晋三首相は)自民党案をまとめて、来年の通常国会に出そうと言う。憲法改正というものは与党、野党が協力してやらなきゃ。憲法改正は選挙の争点にしてはいけない。野党第一党と協力してね。できないことをやろうとしている」
多分これから放送される番組なのだろうが、昨日収録されたBS朝日の番組の中で小泉純一郎元首相がこう言い切ったそうである。
日本国中、いや世界中で日々発信され続けている政治家や国家指導者たちの最近の発言の中で、これほど明快で正鵠を得た発言は久しぶりに聞いた。
この発言は活字で読んで知ったのだが、ある意味、衝撃的でさえあった。
ボクもまったく同感なのだ。
今の日本国民の大多数は、これほど明確ではないにせよ、漠然とはこうした思いでいるのだと思う。
憲法を改正して9条に自衛隊を明記する――なんてことがどれだけ重要なことなのか、ということについて今のままで別にいいじゃん、と思っている人が大部分のはずである。
寝た子の肩を揺さぶって強制的に起こし、寝ぼけ眼のわが子に、さあこの服を着ろ、出かけるぞと言っているようなものだ。
そもそも出かける必要などないのだ。
東日本大震災で目の当たりにした原発のメルトダウン。
コストが安いと言われ続けてきた原発を廃炉にするための費用がとてつもない金額に上ることが分かり、原発は事故を起こさないという安全神話と共に原発こそ安上がりの電力を生み出せるのだという説明も大嘘だとバレてしまった。
日本国中で原発が強制停止された後、既存の火力、水力を中心に新興の風力発電や太陽光発電による電力が加わって、それらを統合した電力量によって日本は何事も無かったように日常の生産力を取り戻し、ボクたち国民の日常も平穏を取り戻すことが出来ていた。
その日本と同じ工業国のドイツは日本の惨状を見て直ちに原発全廃に踏み切った。
国民はもちろん産業界もそれに従ったのである。
首相が一声上げて決意を示しさえすれば、それは可能だ――ドイツの例を挙げるまでもなく、小泉元首相はそう言いたいのだ。
実際、日本ではそう願っている国民が過半数を占めているにもかかわらず、逆の方向に進んでしまっている。
おまけに、あろうことか日本では耐用年数が近づいた老朽原発に延命工事を施してまで運転を続けさせる道筋を用意してしまった。
何をかいわんや。やりたい放題。メチャクチャではないか。
憲法改正に今後の3年間の任期を賭けるのだという。
ほとんどの国民が望みもしないことに力を注ぐ国って、いったい全体、何なんだ? 国って誰のものなんだ?
財政再建とか武力に頼らない安全保障の道を探るとか、東アジアの安定のために出来ることをもっと積極的に見つけるように努力してみるとか、やるべきことは他にもっと沢山あるのだ。
小泉元首相の発言を読んで、つくづくそう思う。
永久会員証をもらって初めて、秋バラの咲き具合を確かめに横浜イングリッシュガーデンへ
園内はハローウインの飾りつけ一色
ガイコツもお出迎え
芝生の上も
猛暑の影響で秋バラの開花は遅れ気味
今月中旬過ぎ辺りから咲き始めそうだ
見ごろは来月中旬までといったところのようだ
コスモス畑は24号の猛烈な風になぎ倒され、挙句の果てに塩害でチリチリにされ、閉鎖されてしまっていた
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