改めてフランス人たちを見直したネ。
目覚まし代わりにしているラジオの4時のニュースがフランス大統領選挙でのEU支持候補の当選確実を伝えているのを聞き、今朝の目覚めは気分のすこぶる良いものとなった。
このフランス人たちの示した結果によって、自分たちさえよければ他の国の人々のことなど気にしない、どうでもよい、などという偏狭なナショナリズム、自国第一主義なんぞという時代錯誤で了見の狭い考えに歯止めがかかることだろう。
アメリカの田舎者やイギリスの島国根性の持ち主たちとは一味違っていたのだ。
さすがは自由、平等、博愛の精神を掲げて絶対君主制を打ち破り、フランス革命を成し遂げた子孫たちである。
フランス人はこれでまた世界中から一目置かれ、尊敬のまなざしが注がれるだろうナ。
日本人の1人としてはちょっぴり嫉妬心を感じないわけにはいかないが、金はあるけれど世の中を俯瞰して見ると言うことが出来ない田舎っぺ丸出しの、自国第一主義を掲げるアメリカの45人目の大統領に盲目的にしっぽを振って後についていくような国である。それも仕方ないことと受け止めるしかないのだ。
とにかく、ここはフランス万歳なのだ。
当選が確実になったマクロンという候補は39歳だという。その若さがまた素晴らしい。
アベなんちゃらを含めて偏狭な考えの持ち主たちをコテンパに言いくるめてほしい。
世界を再びグローバルな軌道に引き戻すよう、世界をリードしてもらいたい。
フランス人には嫉妬するが、日本には日本のやり方がある。
日本は憲法9条を掲げて武器に頼らず、世界中の貧困を根絶すべく、教育や食糧自給やお金を稼げる輸出産品づくりの手助けとなる技術支援や様々な知恵を貸すお手伝いをすべきなのだ。
貧困から抜け出すのは容易なことではないだろう。それを手伝うからには、それ相応の覚悟がいる。
貧困が原因の無知からは病気や人身売買、果ては武力紛争にとつながって、人間としての最低限の暮らしもままならないのだ。
かつて進んだ技術や考えを持つ人々から学び、助けられた極東の島国に暮らす日本人としては、恩返しのチャンスなのである。
世界中に飛び出して行って、草の根となって現地の人たちと一緒に同じ道を歩くのである。
かつては青年海外協力隊というものがあった。政府開発援助資金を元にした技術者派遣制度も活発に行われていた。
しかし、97年には1兆1687億円もあったODA(政府開発援助)予算は14年には5502億円へと半分以下に縮小されてしまっている。
積極的に現地に溶け込んで手を貸した日本人の存在は、じわじわと感謝され、ひいては尊敬されるに及んでいたはずである。
困っている人たちに喜ばれてこその先進国であるし、日本の武士道精神というものは本来そうしたもののはずである。
かつて鎖国を解いたばかりの日本にやってきた西欧のたちが、親身になって技術や考え方を教えてくれたおかげで、日本は駆け足での近代化に成功する。
そうしたお手伝いをしてくれた外国の人々がいかに尊敬を集め、感謝されたことか。
それは当時の人たちだけに限らず、未だに言い伝えられてわれわれの心の中に刻まれてもいるのである。
文化・技術や学問の力というものは本来そういうもので、腕力によって屈服させたりねじ伏せたりしたのでは決して得られない絶大な力を持っているんである。
力づくで屈服させても面従腹背となって表れるだけなのだ。
そのことが、どうしたってアベなんちゃら一派には理解できないらしい。
だから、世界の中心に立って発言権を確保したいんだなんぞと口にし、その担保に武力を据えようとするんである。それが田舎者丸出しの陳腐で了見の狭いことなんだということが、ちっともわからないんである。こんなことでは世界中の笑いものだぜ。
急がば回れなのだ。
フランス人をうらやんでばかりはいられないのだ。
円覚寺の伽藍を見下ろして咲くフジ
足元にはシラン? と石仏
ウメの古木に寄生して咲いている花
アジサイに似た…。立木のように育っていて、人の背を越す高さがある
ランの一種だろうが名前は知らない
円覚寺開堂の日、開祖無学祖元禅師の説法を聞こうと集まった多くの人々とともに、この洞窟から白鹿が群れをなし、禅師の説法を聞いたと言い伝えられる。この奇譚によって円覚寺は「瑞鹿山」という山号が付けられた。その洞窟が「白鹿洞」で斜面には一面シャガが咲いている
(写真はいずれも円覚寺)
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