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平方録

「強制」じゃなく「自主」を選びたい

東京駅から電車でほぼ1時間、50km超離れたわが町の、それも駅から4km離れた住宅地で日中、ヒトとすれ違うことは稀である。
ましてや、尾根道に分け入りでもすれば1時間歩いたって2時間歩いたって滅多に会うものじゃない。
平日の話だが、日曜祝日だって似たようなもので、すれ違ったとしたって2~3人が関の山だ。
そういうところに暮らしている身に「外出を控えてください」と言われたって、「何のために ? 」という疑問はふつふつと沸く。
ボクが尾根道や広々した海岸に出かけたからって、そのことで世間様にご迷惑がかかるなんてことはこれっポッチもないのだ。
第一、人が大勢集まる場所なんかに、だれが好き好んで出ていくものか。

まだ不十分だとはいえ、首都圏を中心に出された土日の外出自粛要請はそれなりの成果はあったようだ。
悪天候が味方してくれたとはいえ、大多数の日本人は物事の道理をよくわきまえていて、しっかり協力してくれたおかげだろう。
それが日本人であり、日本人の生真面目さがとてもよく出ていて、実に素晴らしいことだと思う。
勿論、大勢の中には鈍感な奴がいて、ボォ~ッと生きているから自粛要請などまったく念頭になく、大した用もないのにフラフラと繁華街をうろついたようだが、そのうち、周りの人の少なさに気が付くだろうさ。
ほっときゃいいんだ。

それよりも、自粛要請に協力している大多数をしり目に、というか調子に乗ってとしか思えないが、「自粛じゃ物足りん。法律に基づく強制力のある緊急事態を宣言せよ」という声が高まっているようなのが気に食わない。
そんなもの出して見ろ、ボクのように人さまに迷惑が掛からないような行動であっても、一律に「なんでお前は出歩いてるんだ、家でじっとしていろ、非国民め ! 」という非難の大合唱が飛んでくるのは火を見るより明らかだ。
第二次大戦中の日本を見れば一目瞭然だろ。
日本人ってのはそういう民族でもあるのさ。
少ししつこく「自粛」を言えば浸透するよ。それで十分であって、それが出来れば世界はびっくり仰天するだろう。
進歩した民族は「強制」ではなく「自主的」に己が身を律するのさ。そういう特性も持ち合わせているのさ。
この際どちらにしたらいいかなんて、決まってるだろっ。

どうしてもやりたいって言うなら23区だけでやってくれ。
何ならそこに政令市を加えたっていい。
とにかく「密集」が問題なんだろうから、密集地帯でやってくれ。
周りは新鮮野菜や魚介類などの生鮮食品を送り続けるだろうし、生産手段を持たないボクは精神的エールを送るぜ。

ところで、去年のことだが、わが家周辺のモウソウチクに花が咲き、あちこちの竹林で青竹が枯れて黄変し始めた。
そういう竹林が今でも随所に残っていて、しかも枯れた竹が伐採されずに放置されているため景観として見苦しいったらありゃしない。
実に殺風景で殺伐としていて、散歩をしていたって気分が悪い。
今朝掲げた写真もそういう竹藪の一つなのだが、近くを通りかかってよく見たら枯れているのは竹林の半分で、枯れ死を免れた所では見出し写真のようにタケノコが顔をのぞかせていた ♪
枯れ落ちたサラサラの竹葉の堆積が何とも心地良さそうで、黒い土を押しのけて顔をのぞかせるタケノコの図ってのを改めて見るに及んで、ちょっと心が和むというか、今風な表現を使うと〝ほっこり〟っていうんだろうけど、イイ感じである。
いささか早目な気もするが、季節は確実に動いているようだ。


ここの竹林は感心なことによく整備されていて、竹の寺として名高い鎌倉の報国寺の竹林のようだ

右端にも土が盛り上がっている部分がある きっとお目覚めだぜ ♪

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